第62話 お誕生日の夜

「ご馳走様。 ご飯、とっても美味しかった。 今まで食べたどんなご飯より、美味しかったわ」

 そう言って、ほっぺたをふわふわ触ってくれる。 ダイニングテーブル、並んで座る、私たち。

 先生。 ご機嫌な先生、かわいい。 大好き。

「ケーキも、美味しかったね。 お腹いっぱいだぁ」

 ケーキにも、名前、書いてもらった。 「おたんじょうびおめでとう おりえちゃん」って。 携帯で、写真、撮りまくった。 小さい、チョコのホールのケーキ。

「お風呂、一緒に入れる?」

 先生が聞く。

「ううん、今日は、別がいい。 ちゃんと洗って、きれいにするの。 いっぱい、えっちしたいから」

「先生、隅々まで洗ってあげるのに。 別々?」

 残念そう。 かわいい。

「今日は、別々。 早く入って、そしたらくっ付こう」



 素直な先生。 いつもは二人でゆっくり(そして洗いっこなんかをして)お風呂に入るけど、今日はさっさと出てしまった。 待たれてるのが嬉しくて、私もお風呂は速やかに済ませる。 歯磨きも。

「お待たせ、先生」

「もう、待ちくたびれちゃったわ」

 ベッドに腰掛けて、長い脚をぶらぶらさせて、待っててくれた、先生。 部屋の灯りは、常夜灯だけ。

 私の方を見て、にこにこになる。 両腕を伸ばして、来て、ってする。 私は、そこに飛び込む。 頭をくりくり、なすりつける。

「お誕生日おめでとう、先生。 大好き。 いっぱい、ちゅーしよ」

「しましょう。 待ってたんだから。 受験生、今夜は勉強できなくて、ごめんなさいね」

「いいの。 毎日やってるから。 今日と明日は、えっちな勉強の日!」



 ぎゅっとして、そのまま倒れ込んで、二人とも舌を伸ばしてキスをする。 

 口の中を舐め合う、濃いキス。 ちゃんとえっちな事をするのは何週間か振りだから、その分、めちゃめちゃ感じる。 上顎の内側、歯の裏側、ほっぺたのお肉、舌、全部、先生の味。 同じところを舐め合って、私の口の中全部、先生に知ってほしい。

 じゅ、ぷちゅ、とキスの音だけ聞こえる。 先生は、私のパジャマを脱がせにかかる。

 ボタンを、全部外して。 ズボン、脱がせて。 パンツの中、冷たい手をするっと入れてしまう。 先生はえっちだから、手際がいい。

「まあっ」

 びっくりした先生は、その手を引っ込める。

「見せなさい」

「きゃっ」

 両手を掴んで、ベッドに押し倒される。 少女漫画みたい。 照れて、笑っちゃう。

 パンツを脱がされる。

「この子は……まったく!」

「えへへ……。 お誕生日プレゼント…… なんちて」

 あそこ、つるつるにしちゃった。 ワックス屋さんに行ってきて。 先生が時々するのと同じで、子どもみたいに、全部。

「いつの間に」

「おとといの、前の日。 直前だと、ばい菌入るから、お風呂とか入れないってネットで見て」

「えっちね。 誰かとお風呂に入ることあったら、どうするのよ。 お母様と温泉とか」

「受験生は、温泉行かないもん。 先生にしか見せないから、いいの」

 二人で、ふふっと笑う。 喜んでくれたかな……?

 つるつるのそこを撫でながら、先生が聞く。

「かわいい。 ねえ、昨日も一昨日も、オナニーしたんでしょ。 何回したの」

「えっ……。 してません」

「うそつきさん。 教えなさい」

 ほっぺたを、むにゅっと伸ばされる。

 春の頃も、聞かれたな。 先生の車の中で。 あの時は、からかってるのか怒ってるのか分かんなかった。 意地悪したって、後で教えてくれたけど。

「えへ…… 四回した。 昨日も一昨日も。 今朝も、しました。 気持ちよくて」

「かわいい。 気持ち良かったのね。 興奮した?」

「した。 鏡でも、見ちゃった。 やだー、恥ずかしいよ。 言わせないで」

 もう、つるつるなんて、一生しないかもしれないし。 めちゃ、見ました(少なくとも先生と同じペースでは、ワックスやれない。 安くない)。

「きれいだわ。 触っちゃおうかな」

「いいよ。 いっぱい、触ってね」

 先生も、パジャマを脱ぐ。 私と同じ、スリップだけの姿になる。 そして横になったまま、後ろから抱かれる。

 後ろから触られるの、好き。 顔見られるの、恥ずかしいから。 先生の右手はつるつるになったそこに、左手は、おへその下のあたりをやさしく撫でてくれる。

「あ…… もう、ぬるぬる、なっちゃった」

「期待してるの? かわいいわね」

 耳のすぐ近くで、低い声。 私は全然かわいくないけど、先生がそう言ってくれる度に、かわいくなれる気がする。

「声、我慢しないのよ。 いっぱい、聞かせてね。 夕陽のかわいい声、私を気持ち良くしてくれるの」

「はぁい……。 我慢、しません」

 指、もういれてくれる。 私の中まで届く、長い指。 とろとろだから、すぐに、深くまで。

「先生の指、好き……」

「知ってるわ。 私も、夕陽のなか、あったかくて、大好きよ」

 そんなこと。 恥ずかしい……。 いっぱいやらしいぬるぬるが出てきちゃって、先生の指に絡み付いてしまう。 指は、ゆるゆると中をたしかめてくれる。

「中指も、いれていい?」

「ん……」

 頷くとすぐに、増やしてくれる。 人差し指より長い、中指。 なかで、動かしてくれる。 とっても気持ちいい。 私は、びんびんになって擦れてる自分のちくびを、スリップの上からつまんで、刺激する。

「おっぱいも、あとでしてあげるから。 でも、自分でできて、偉いわね」

「えらい……? えへへ。 おっぱい、痛くして……先生」

「いいわよ。 あとでね」

 ちょっと痛いの、好きだから……。 おっぱいも、あそこに付いてるかたくなってる、あれも。 皆は、そうじゃないのかな。 先生は、「気持ちいい」と「ちょっと痛い」の加減がすっごく、上手なの……。

「う、ふうっ、あそこ、いいよう。 指、気持ちいい、先生」

「早くしていい? 指」

「んっ。 早く、動かして……」

 指を出し入れされながら、後ろから、うなじをやさしく噛まれる。 背中に、びりっと気持ちいい電流が走る。 私のあそこのなかの肉が、先生の指をぎゅっと、締め付けてしまう。

「はあっ…… ううん…… いく…… 」

「いい子」

 先生は、いってる私の耳の入り口に、そっと舌を差し入れる。

「やあっ! 今は、だめ……」

「ふふ。 少し休んだら、また、しましょ。 夜は長いわ。 えっちなプレゼント、つるつるのかわいいあそこに、たくさんお返ししてあげる」

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