第153話「俺は彼らとは、堅苦しい間柄ではなく、もう少しフレンドリーにやりたい」
筆頭秘書?のシルヴェーヌさんが、
ジョルジエット様、アメリー様へ護身術を教授するとか、秘書のシャルロットさん、トリッシュさんも参加するとか、
食事は全員で摂るのかとか、
打合せはどこでやるのとか、
送迎はどうするとか、
残業があった場合どうするのとか、
他にもいろいろな話が出て、俺と秘書3人、全員で意見交換が行われ……
様々な修正、変更が入り、結局、俺が作成した1日スケジュールの『叩き台』は、
下記の通りとなった。
食事は、朝夕がやはりリヴァロル公爵家の別棟。
昼食は勤務先で摂る。
会議、打合せはリヴァロル公爵家の別棟の俺の書斎で行う事となった。
なお、勤務先への送迎は、公爵家専用の馬車が個々に行い、
護衛も、公爵家所属の騎士が行う事に。
4:00AM――起床
4:30AM――騎士とともに、闘技場で、朝の訓練※秘書はシルヴェーヌさんのみ参加。
5:00AM――シルヴェーヌさんによる初心者向けの護身術教授。
参加は、ジョルジエット様、アメリー様、秘書シャルロットさん、トリッシュさん。
※女子騎士の参加予定あり。
その間、ロイク・アルシェは引き続き訓練。
7:00AM――着替えて全員で朝食。
8:00AM~9:00AM――全員で朝の合同連絡会議。
10:00AM――各自出勤、担当先で情報収集。
※予定変更の場合は、リヴァロル公爵家の別棟の家令、
デルフィーヌ・ブルジェさんへ連絡をする事。
0:00PM――各自昼食
1:00PM――5:00PM――退勤
5:30PM――帰宅
7:00PM――全員で夕食※残業の場合を除く。
8:00PM~9:00PM――全員で夜の合同連絡会議※延長の場合あり。
その後、就寝まで自由時間。
10:30PM――就寝。
そして1週間のスケジュールはといえば、
ロイク・アルシェは月曜日、火曜日は王宮の宰相執務室で王国執務官の事務仕事他、
水曜日の午前は冒険者ギルドで顧問の事務仕事他、午後はこのルナール商会へ出勤し、打合せ他。
木曜日は予備日……こちらは変更なし。
以上!
だいぶおおまかなスケジュールだが、とりあえずは行動。
命を懸けた秘密のミッションというわけではないし、
何か支障があったら、確認し、改善すれば良い。
無用の先案じ……考えすぎても、心配しすぎても、宜しくはない。
という事で、早速明日から、実施しようという事で就寝したのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
翌朝、俺は午前4時前に起床。
革鎧に着替え、午前4時20分に闘技場へ。
リヴァロル公爵家警護主任騎士バジルさんを始め、大勢の騎士達が俺を待っていた。
筆頭秘書のシルヴェーヌさん、ジョルジエット様護衛担当の、アンヌさん、ジュリーさんも居る。
ここは先手必勝とばかり、俺は敬礼し、先にあいさつ。
「おはようございます!」
対して、騎士達は俺が、10体のドラゴンを討伐したドラゴンスレイヤーであり、
国王陛下直属の王国執行官にした事を知っている。
かん口令は敷いているらしいけど。
そして騎士達は、俺がジョルジエット様、アメリー様と、
深い仲へなりつつある事も感じている。
なので、全員が直立不動で敬礼。
「おはようございます!」
「「「「「おはようございます!」」」」」
「おはようございます!」
「おはようございます!」
「おはようございます!」
俺はいずれ、彼ら彼女達の主となる。
なので、仕方がないかもしれない。
でも、俺は彼らとは、がっちがちの堅苦しい間柄ではなく、もう少しフレンドリーにやりたい。
当然、一線は引かなくてはならないけど。
何か、良い考えはないものか。
じっと考える俺。
まあ、すぐに名案は浮かばない。
という事で、ここから、いつも通りストレッチ。
次のランニングでは、さすがにもう遠慮はせず、俺は先頭を走る。
かと言って、俺の走行最高時速は100km。
能力全開では、あっという間にぶっちぎってしまう。
なので、ほどほどの速さ、時速30kmを少し超えるくらいでゆっくり?走る。
それでも、2番手に大差で走り終わった俺。
剣、槍等の素振り、そして練習用の雷撃剣を使った格闘ありの模擬戦闘へ……
模擬戦闘では50人以上居る騎士達全員と戦う。
ここでは、改めて実力を見せないといけないだろう。
少し本気を出し、50人を瞬殺。
雷撃剣の5段突きであっという間だ。
初めて戦ったシルヴェーヌさんも、あっという間にポイントを取られ、
少し悔しそうな表情ながら、納得した様子であった。
そんなこんなで、まもなく午前5時。
予定より早く、訓練は終わってしまった。
「ロイク様あ! おはようございま~す!」
「おはようございまあす! ロイク様あ!」
「ロイク様、おはようございます!」
「おはようございます! ロイク様!」
ここでジョルジエット様、アメリー様。
そして、シャルロットさん、トリッシュさんというウチの秘書、4人の女子が登場。
全員がきりっとした革鎧姿だ。
可愛いな!
「ロイク様。では、ジョルジエット様達へ、護身術の指導を致します……皆さま、こちらへおいでください」
シルヴェーヌさんが、フェードアウト。
4人を連れて少し離れた場所へ移動し、護身術の指導を始めた。
やはり、まずストレッチからやるようだ。
そんな女子達の姿を見ながら……
俺はある事を思いついたのである。
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