第36話「地道に、1か月頑張った甲斐はあったのだ!」

翌日も、俺はギルドの講座受講がぎっしり。


しかし、紆余曲折しながらも、停滞する事無く、基礎クラス、上級応用クラスともども、順調に習得イコールクリアを出し続けた。


こうなると、資格取得マニアじゃないが、

各講座をクリアし、能力がアップして行くのが、ますます面白くなって来る。


更に受講したのは……

武技は槍、弓矢、その他もろもろ基礎と上級応用。

魔法も、破邪、葬送、その他もろもろ魔法の基礎と上級応用。


森林、密林、高所、渓谷、湿地、荒野、遺跡、迷宮、

地形を模した訓練場では、各所の探索の基礎と上級応用、

サバイバル術、乗馬と御者もみっちり教えて貰い、クリアした。


また休日でも、身体を徹底的に鍛える為、

この地形を模した5つの実戦訓練場を借り受け、単独訓練も行っていた。

その際、ひそかに『身体能力の限界』も試している。


講座を受講する学費は、莫大なものとなった。

しかし、自分の将来の為の投資である。

惜しんでいられないし、その分仕事で頑張り、倍以上稼げばOK!


いろいろな講座を学んだ結果……

夕飯をともにした女子達だけでなく、講習生達とは男女問わず、

とても仲良くなった。


ともに学ぶ同世代の仲間とのやりとりは、前世の俺が失った過去……

まるで楽しい青春時代を彷彿させるものとなった。

転生して良かったと心の底から感じた。


講習生仲間とは、将来の話も出たし、彼ら彼女達が内定しているクランに誘われもしたが、丁寧に辞退した。


また俺の評判を聞きつけたジョアキムさんのようなリーダー的な人からの勧誘もあったが、一切をお断りした。


それぞれに、俺ロイク・アルシェは組織や特定の団体には属さず、

フリーの『個人事業主』でやると告げたのである。


……そんなこんなで、約1か月が過ぎた夜の事。


あ、そうそう、ちなみにルナール商会へもう1か月の延泊を申し入れ、

快諾して貰っているから、更に1か月ホテル暮らしである。


話を戻すと……

毎日、帰宅後、ホテルの部屋でひとり、確認を行っていたのだが……

修行が終了し、俺は改めて自分のスペックを確認する事にした。


心の扉を開けば、心の内なる声が教えてくれる。


出たスペックは成長の跡が、はっきりと認識出来た。


……地道に、1か月頑張った甲斐はあったのだ!


……レベルは倍の『10』!

倍でも大笑いされそうな低レベルだが、

魔法やスキルの習得にレベルは関係なかったようだ。


講義による知識習得は勿論、

バトルを行ったのが教官、講習生との模擬戦闘とはいえ、

体力各種のパラメータ上昇には役立ったらしい。


カリスマが大幅アップしたのは、ギルド内で俺の良い評判がいろいろ立った為か?

それしか考えられない。


……結果、新たな項目が追加され、習得したスキルがビルドアップし、

新たな能力も増えていた。


やったね!


では皆さんへ、お披露目ひろめしよう。


前数値、現数値等々、対比が分かりやすいように⇒を入れてある。


〇名前:ロイク・アルシェ


〇種族:人間族


〇性別:男子


〇年齢:16歳


〇LV:レベル:5⇒10


〇属性:風


〇職業:元農民⇒元店員⇒元プー⇒冒険者ランクB、ランカー


〇STR:ストレングス:6,250⇒6,800


〇DEX:デクステリティー:10,000《MAX》


〇VIT:バイタリティー:10,000《MAX》


HPは、4,030⇒4,800


〇AGI:アジリティ:10,000《MAX》


〇INT:インテリジェンス:4,030⇒4,600


〇MND:マインド:4,100⇒5,000


MPは、4,015⇒4,600


〇LUK:ラッキー:10,000《MAX》


〇CHA:カリスマ:2,410⇒4,100


習得しているスキルは、当初、いずれも『初級』だった


種類は『索敵』『俊敏』『防御』『回復』『殴打』『刀剣』『召喚』


『農業』『採取』『鑑定』の10。


このうち⇒中級スキルへ変化したのが、

『索敵』『俊敏』『防御』『回復』『殴打』『刀剣』『召喚』の7。


変化しないのは、『農業』『採取』『鑑定』

これは、該当する講座を受講しなかったからだろう。

今後、必要があれば、能力を伸ばそうと決めた。


そして、新たに加わったのが、


『格闘』『軽業』『槍術』『弓術』『攻撃魔法』『防御魔法』

『ゴーレム操縦』『破邪魔法』『葬送魔法』『開錠』『罠解除』

『地形対応』『生存術』『乗馬術』『御者術』


以上15の中級スキル。

都合計22の中級スキルを有する事となった。


ここで補足しておこう。

スキルの初級、中級、上級は、

『ステディ・リインカネーション』の世界では『熟練度』を意味する。

各講座に設定されたクラスの名称『基礎』『上級応用』とは直接関係がないのだ。


いろいろ学んだが、今の俺はまだ発展途上。

伸びしろはたっぷりある。


今後は必要があれば、講座を受講するが、

基本的には仕事を請け負いながら、実戦経験で成長し、究極の存在を目指す!

そして、俺は絶対!前世より1億倍!幸せになる!


……という事で、『10』という低レベルながら、内に、

スーパーアバター、アラン・モーリアの初期設定を秘める俺は、

抜群の身体能力を誇る上に、数多の武技、魔法、スキルを習得。


まさに俺ツエーとなったランカー冒険者ロイク・アルシェは、

いよいよ実戦へ身を投じる。


つまり『個人事業主』として、営業を開始する事となったのである。

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