第3話「ぼっち」
武嚠Side
「紗夜ちゃん!次の授業音楽だから一緒に行こうねっ!」
「うん、一緒に行こーね!」
そんな会話が繰り広げられている中、
俺は――――――。
「暇だ…。はぁ…っ。」
只今ぼっち中。スマホが恋しいです。
スマホを使っていいのはホームルーム前と、放課後と…あと、昼休み。
「んー?武ちゃんぼっち〜?
しょうがないなぁ…。ボクが友達になってあげようかぁ〜?」
煽ってきやがるやつ。くそ、何も言い返せねぇ。
こいつは…
珍しい二卵性の男女の双子だ。
「っていうか、武ちゃんやめろよ。」
「やーだねっ。」
生意気なやつだな。畜生。
「はぁーあ…。今日なんかついてないなぁ……。」
「え?そう?」
「あと、ため息つくと幸せ逃げるぞ?」と夜余。
…お前は呑気でいいよな、頭はいいしモテ男で。
「…次の時間、遅れるけど大丈夫そ?」
「だーーっ!もう何でもいいやぁ!!」
「うるさいんだけど。」
❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐❑❒❏❐
「…やっとだぁ……。」
昼休み。
皆、教室で手作り弁当を食べたり、教室で自由時間を過ごす。
購買でパンとかを買うこともしばしば。
だが…。俺にやることがある。
そう、書き溜めだ。
小説を一日一話毎日更新を心がけている俺には、この時間が一番大切なのだ。
帰ったら、勉強して、ご飯食べて、風呂入って。
その後時間があれば明日投稿するチャプターを書く。
…が。ほとんど赤点ギリギリ回避できるかという俺は、その時間がまったく取れない。
くっっそ…。中学んときとかちゃんと自習しとけばよかった…っ。
そう後悔することもある。
でも、過去は振り返ることはできないからなぁ……。
国民的キャラクターの青狸?にタイムマシンでも貸してもらいたいくらいだ。
あともう一つ…昼休みにやることがあると言えば……。
――――――――――――――――――――
あの日から、また会えないかな、と思うようにな
――――――――――――――――――――
打つ指を止めて女子の群がってる机を見る。
「でね〜それでさ!」
「あっ…わかるー!」
「ね、"真心"ちゃん!」
高校生最後だからこそ告白したいんだ。
だからこそ、好きなものとか、今ハマっているものとかが知りたいから、女子の話していることを聞く…っ。
嫌な奴とか思うなよ?自覚済みだから。
真心…サンは、スッと澄まし顔をして言った。
「…そうですね。」
くぅぅぅぅううっ!!
その顔サイコーですっ!!
「ひゃぁーっ、美人だよねぇ。
真心ちゃん。」
「わっかる…っ!流石高嶺の花…っ!」
「俺狙っちゃおうかな。」
「振られる自覚もうついてんだろ?
あのお方に合う人なんてこのクラスにはいないって…っ!」
一部、男子が群がって話し合っているが、気にしないでおこう。
毎回女子の群がってる場所と、男子が群がってる場所があるが。
俺はその真ん中の席にいるのでどっちも聞こえてしまう。
もうちょっと女子の机の近くだったらなぁ…。
とか滅茶苦茶思う。
「…あと三十分…。」
この高校の昼休み時間は五十分。
そのうちもう二十分を使い果たしていることに気づき、疲れたような素振りを見せる。
「…、書くかぁ……。」
ぐっと背伸びをして打ち始めた。
――――――――――――――――――――
あの日から、また会えないかな、と思うようになった。
「さぁな。」
その言葉を思い出してはかぁ〜っと恥ずかしくなる。
なんでだろう…?
《では、次のニュースです。》
テレビから流れるニュース。
…ニュースは、前まで興味を一切持たなかった。
でも、マフィアの事に興味を持ったため、少しでもニュースを見るようにしていた。
…何かあったときに、また会えるようにね。
《―――で、
…チャイナ…まふぃあ?
初めて聞いた単語に戸惑う。
チャイナ…中国。
中国って…一番人口が多い国でしょ?
するとドアをどんどんっと叩いて誰かの声が聞こえた。
「―――――――おっ…お前…っ!!手伝え!!」
俺様口調の彼が目の前にいた
――――――――――――――――――――
「―――でね、最近ハマってることあるんだよね。」
「へぇ。」
まって…なんか今声聞こえたぞ?
女子の声が聞こえた。それも真心サンの声もだ。
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