第4話

 それから10年の年月が過ぎて、私にも息子が産まれた。子供の誕生を祝い、友人が食事会を開いてくれた。 


 食事中に友人が、「あのときのことを覚えているかい?」と言った。


 私が、「あれね、もちろん覚えているよ」と、答えると、友人が

「俺の失敗を繰り返さないでくれな。俺の屍をこえていってくれ、お前の息子には、同じような気持ちを味あわせたくないからさ」と、


そう言うと、ジョキのビールを、飲み干した。

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