8
「嘘?」
私は、尋ねる。
「よく、分からないんですけど、周りの子たちが『露草さんは、虚言癖だから』って言ってました。多分、その事かな。後、偶々見えちゃったんですけど、茉莉ちゃんの手首に、切り傷が」
「リストカット…」
この子達ぐらいの、多感な年頃には、少なからずある事だ。
第二次性徴を迎えて、自身の体の変化と共に、アイデンティティが形成され、色々な事を自覚し始める。
その、多すぎる情報量に、発達過程の心が耐えきれず、壊れてしまうのだ。
その葛藤、悲鳴の代用として、自傷行為は良く用いられる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます