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「茉莉ちゃん、片親なんです。お母さんが小さい頃に出ていっちゃったみたいで、お父さんと二人だけなんですけど。『私が、悪い事ばかりしてるから、お父さんと学校の先生も、皆、私に愛想尽かしてるんだ』って、茉莉ちゃんが」
「なるほど。いわゆる、不良少女ってわけか。
そんな子が、しばらく学校に来なくなっても、いつもの事で、大した問題じゃないと」
「でも、ほんとは、茉莉ちゃん、とても良い子なんです!頭も良くて、優しくて、それに、凄く綺麗で、格好いいし…」
秋乃の言葉に、熱の入った言葉で、あざみが捲し立てる。
その勢いに、秋乃は少し、引いている様子だった。
「茉莉ちゃんのお父さんは?何も言ってないの」
「一応、先生が連絡したみたいなんです。けど、『どうせ、いつものことだから』って。私も、直接会いに行ったんです。けど、相手にしてくれなくて。『あの子の嘘に振り回されるのは、もう、うんざりだ』って、追い返されました…」
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