第6話 イケメン4人が私の家に⁉︎
夜風の家に着いた。小学校のときはいつも4人のことを家にあげていた。雨の日は5人のうち、誰かの家で遊ぶということになっていた。だから、何度も家に来ていた。しかし、中学生になってからは一度も会っていなかったので当然、家にも来ていなかった。
光輝はインターホンを押した。
「急に来てすみません。今、炎と氷、紫音と僕がいるんですけど、夜風と家で勉強していいですか?」
前の話では勉強とは言ってなかったよね?家に入るための口実か?
「光輝じゃん!久しぶりだね〜!どうぞ、入って‼︎」
夜風の母である。
『お邪魔します!』
「突然来て、すみません」
光輝はまじめだなぁ。
「小学校のときなんていつもそうだったじゃない!」
「それより4人と会えて嬉しいよ!」
「夜風が中学になってから会えなくなってどうしちゃったのかと思ったよ」
「本当に大きくなったね〜」
「まぁな!」
「あ!炎じゃん!それに紫音と氷、光輝!!久しぶり!!」
夜風の兄、
「なんで夕夜いるの!?大学は?」
「今日、休みだったー」
「そうそう!夜風と俺は部屋分けたから夜風の部屋ができたよ!」
「夕夜はもう大学生なのか?」
「そうだぞー」
「お前らは、もう高校生かー!」
「最後に会ったのは俺が高1で、4人が小6だもんな。そりゃそうだ!」
「全員かっこよくなったな!」
「夕夜はあんまり変わんないな」
「そうか? 4人がかっこよくなり過ぎるだよ! まぁ、夜風の部屋で勉強して来いよ!」
自分の部屋に来るとか、変な雰囲気にならないといいけど……R15指定もしてないし、そんなことになっては絶対にいけないんだけど大丈夫そう?
なんでこんなに4人が兄、母と仲がいいかというと、小学校のときに家によく来ていたからである。そして4人の母と夜風の母は高校の同級生である。そのため、4人と夜風は小さい頃から会っていた。そして、夕夜ともよく遊んでいた。
階段を上がって、私の部屋に着いた。部屋の中は勉強机と本棚、クローゼット、小さい丸いテーブル、ベッドがある。
「おぉ〜! 少年漫画がたくさん‼︎」
「そうそう! 読みたいのあったら貸してあげるよ!」
「俺、これ読んでる」
「面白いよね!」
「主人公がいいよな!」
部屋では漫画の話などをして盛り上がった。私はベッドの上に座って話していた。急に氷が私に近づいて来た。
「夜風」
私は氷に肩を押されてベッドに横になりそうになった。が! 私は瞬時に理解した。
これはベッドドンってやつじゃね? 良い雰囲気になるときのやつだ! ヤバいぞ! 倒されたら終わりだ!
「オラっ!」
私は腹筋を使い、倒されることを阻止した。そして逆に私は氷を倒した。ベッドドン成功‼︎
「氷の押す力より私の腹筋のほうが強い!勝ったぁー!」
「勝つとか負けるとかじゃないと思うんだけど……」
(氷が失敗するなんて……)
(氷、なんか嬉しそう?)
(いつもあんまり顔に表情出さないのに、少し笑ってる?)
「やっぱり夜風はおもしろい」
(逆にベッドドンされるなんて思いもしなかった。カッコいいな、夜風は)
「なに、私を倒そうとしてんだ!そんなんじゃ倒れねーぞ!」
「夜風、こっち見て!」
「ん?」
ヤバいぞ! 次は光輝に壁ドンされる‼︎ 右手を壁につかせたら終わりだ!
私は光輝の右手首を両手で掴み、遠心力(手首を中心にして回す)で光輝を壁側にした。壁ドン成功‼︎
「光輝の速さに勝ったぁー!」
「だから勝つとか負けるとかじゃないって……」
(壁ドンもダメか……)
「夜風はかっこいいね」
「いや〜危ないところだったわ〜」
「夜風!」
「なに?」
ヤバい‼︎ 次は床ドンだ! これは勢いよく来るぞ!
私は炎より早く動いた! そして、炎を倒して、腕を顔の横に着いた! 床ドンを成功‼︎
「炎の瞬発力に勝ったぁー‼︎」
(床ドンもダメなのか……)
「こっち向いて、夜風」
「なーにー?」
紫音は夜風の肩を叩いた。夜風は振り向いた。紫音の人差し指が立っていたので夜風のほっぺに指が当たった。
「うわ‼︎ 負けたぁ〜」
「氷だけ成功させてずるい‼︎」
「俺もそれやる!」
「もう成功させないよー!」
そんなこんなで時間がだいぶ経っていた。もう帰る時間だ。
私は4人を玄関まで送った。
「次、会うのは月曜だね!」
「林間学校、楽しみだわ〜」
「そうだね!」
「月曜また会おう」
「今日は楽しかった!」
「じゃあな!夜風!」
「気をつけてね〜」
夜風、可愛かったし、カッコよかったなぁ〜
これから林間学校が始まる‼︎
***
夜風が今回の話で惚れた人は……紫音‼︎ ほっぺに指当てただけ、だけど成功させたのはデカいね!
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