祝福の紙吹雪:お題『紙』
「見てこれ」
彼女の手にはカラフルな何かを詰めた小瓶がある。
「何だそれ」
「あなたが昨日置いてった、魔力が付与された色付きの古紙を、細かくちぎって入れたのよ」
「ああ、嘘吐きの日のあれか。お前、まだ根に持ってんのか」
「当たり前でしょ。だから、こうしてやったわ」
言葉とともに彼女は小瓶の蓋を開けた。
その瞬間、爆発したかのような勢いで中の紙切れたちが辺り一面に舞い上がった。やがて、魔力付きの色古紙たちはそれぞれが輝きを放ちながら、はらはらと落ちていく。
「へえ。コンフェッティシャワーか」
「こん……、何?」
「まあ、紙吹雪だ」
二人は同時に舞い落ちる紙吹雪を見上げる。
七色に彩られた輝きが二人に降り注いでいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます