ハロウィンパーティ:ツイノベ企画
「ここ、一度来てみたかったんだよね」
賑やかな周囲を見回した黒衣の魔女が笑みを浮かべる。その手に掴んだカップは温かく、冷めないうちに甘い魔法を溶かして『白紙の楽園』を甘く彩る。「早く、早く」と呟いて『ソプラノと夕焼け』を見つめる彼女。待ち人はまだ来ない
扉を開けた白衣の学者の視界に広がった色鮮やかな人混み、一歩踏み込んだそこはまるで星空のようだ。「そこのお兄さんもいかがですか?」
促されるまま手を伸ばした『天の川の返り咲き』。あの日の星空を写したようなキラキラが冷めてしまう前に、探し人の元へ
「遅かったね」
ようやく現れた待ち人は手に料理を持っていた。
「詫びに持ってきた、俺のお勧め」
哀しげに着飾ったテーブルを彩る『天の川』。そして、『添えられた春一番の卵』。最高の組み合わせに浮かぶ笑顔。星を宿す魔女と風を纏う学者のパーティは、始まったばかり
夜が深まる頃、賑やかさは落ち着いた雰囲気へ。
魔女がテーブルに広げる小さな星は特注で、彼女だけの『特別なマリーアントワネットの夜遊び』。
『なけなしの自制心』を飲み干し、学者は飴玉みたいな星をひとつ口の中へ。「甘い」しかめた表情。もう一杯、コーヒーを貰おう
・
「美味しかった!」
空っぽのお皿を前に彼女は笑顔を浮かべる。
彼の選んだ『剣は瞳と胸の中に』、彼女が選んだ『明日に向けて』。二人で分けあったそれらを完食して、彼女は最後に残した『帰還の期待』に手を伸ばす。
「最後にもうひとつ、あるんだ」
それは二人のパーティの最後
「お待たせしました」
出されたそれらに驚く彼女へ、彼は柔らかく笑った。
『気高く瞬き』、そして『何よりも繋ぐ手に』。それは二人のための。『帰還の期待』に伸ばされていた彼女の手は、『添えられた想いの更新へ』。
これからも二人で一緒に。
これは、魔女と学者の秘密のパーティ
・
出口に張り出された二枚の告知。まばらに去っていく人々。魔法のような時間も終わりまた始まる日常。
幻想で彩る会場で最後のシャンパンを。いつかまた。そんな気持ちを溶かした祝杯が二つ、誓うように乾いた高い音が鳴った
#twnovel #架空オーダー
最後に『また会える日まで生きる約束』を
出典:2017.9.26~27 架空オーダー初めてのパーティ
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使用させていただいた内装と料理
【店内内装】
・テーブルクロスは『涙の声色』
・花瓶の花には『ソプラノと夕焼け』
【お品書き(提供順)】
ウェルカムドリンク
・『白紙の楽園』のカモミールティー(温/冷)
夕食
・『春一番の卵』のフランスパン
・『天の川の返り咲き』のスープ
夜食
・『マリーアントワネットの夜遊び』のウイスキーボンボン
飲み物
・『なけなしの自制心』のコーヒー
夕食
・『明日に向けて』のソテー・パンケーキプレート(ミニサラダとスープ付)
・『剣は瞳と胸の中』のパスタセット(クロワッサンとサラダ付)
・『帰還の期待』のアイスクリーム
個別オーダー:「二人の絆」に似合うもの
『何よりも繋ぐ手に』のジェラートと『気高く瞬き』のブリオッシュ。そのまま食べてもよし、ブリオッシュにジェラートを乗せても美味しいです。
ソースには『想いの更新』ベリーのソース。
ディジェスティフ
さぁ、最後のシャンパンを開けましょう!
『また会える日まで生きる約束』
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