第50話
「好きだ。」
何の予感もなく唐突に言われた
てっきり最後の花火と同時に告白すると思っていたので、急な告白に驚いて先輩の方を向くと、彼もこちらを向いて話している
「再会した時にお前の好意を信じれなかったにもかかわらず、沢山の想いを口にしたり行動で示したりしてくれた、、、そんなお前と過ごす日々が、最高に楽しかった。」
私も、この数ヶ月の間は幸せでした
「、、、俺はお前の好意を信じる。 なんならお前に騙されていたっていい、、、そう思えるほどに、さくらのことが
私も、先輩のことが大好きです
「らしくないし、情けない告白だとも思ってる、、、それでもさ、もう一度だけ伝えさせてくれ。」
待って、それ以上言われたら幸せでおかしくなっちゃいます
「俺はさくらが好きだ。 今更お前の答えを聞こうとは思わない、、、付き合おう。」
鏡は私の後ろにあるから、自分の顔を確かめることが出来ない
涙で不細工になってないかな?
ちゃんと笑えてるかな?
、、、でも細かいことはどうでもいいや
だって、好きな人からの愛の告白を受けたこの瞬間が、とっても幸せなんだから
「、、、はい! これからもよろしくですよ? せんぱいっ♪」
先輩から想いを伝えられ相思相愛になるという私の念願が叶い、新しく生まれたカップルを祝福するように窓の外が一際大きな花火で彩られた
真紅にも淡い桃色にも見える不思議なそれは、今まで見てきた花火の中で1番綺麗に思える
「、、、最後の花火、一緒に見れましたね。」
「やっぱ知ってたか、あのジンクス。」
「当然です。 先輩が告白するならこの時だって予想してて、是非とも花火を一緒に見たかったのに急に帰るだなんて言い出して、、、不安だったんですよ?」
先輩が私の家に来るという覚悟を決めたから、結果的に結ばれたわけですが
「お前に万が一のことがあったら大変だろ? そりゃあ、、、好きな相手のことを大切にするのは当たり前だし。」
じーー
「わ、悪かったなヘタレな男で!」
「別に悪いだなんて思ってませんよ。 先輩のそういうところも好きですから。」
「ヘタレなところがか?」
「違いますよ。 私を大切にしてくれるところです。 まぁヘタレなところもイジり甲斐があるので面白いですが。」
「素直に受け取れないな。」
「こんな時は素直に受け取ってください。 せっかく可愛い彼女が、彼氏の好きなところを挙げてるんですから。」
「そうだな可愛い彼女が言ってくれてるもんな、、、なら他にも俺の好きなところを言ってみろよ。」
してやったり顔で言っちゃって、、、仕返しのつもりだろうけど、甘いですね
私がどれだけ先輩のことを好きか全然分かってませんよ
「まずは優しくてチョロいところ。」
「それ褒めてんのか?」
「ノリが良くて会話してて楽しいところに、ちゃんとツッコミを入れてくれるところ。 今日救けてくれたみたいにカッコいいところ、、、希ちゃんや雪先輩とも仲良くしてくれてるところも素敵です。 口では
「ッ、、、口に出して言われると、なんかこう、、、むず痒いな。」
「他にもありますけれど、全て言おうとしたら夜が更けちゃいます。」
「、、、そしたら穂積さんや奈津橘さんに邪推されるな。 一晩中同じ部屋に二人っきりでいることになるんだから。」
「私は別にそれでも構いませんよ? 寧ろ変な方向に誤解されてください、、、いや今すぐ、実際にイタしましょう!」
丁度ベッドの上にいることですし‼
「お前、穂積さんの話をちゃんと聞いてなかったのか⁉ 今日は手を出さねえって言ったはずだが!」
「花火咲く夜、若い男女がベッドの上、、、何も起きないはずは無しッ!」
「俺、帰るわ。」
先輩はベッドから降りると、スタスタとドアへ向かっていった
「あ〜待ってください1人にしないで! 調子に乗りすぎたこと謝りますからぁ!」
<GameManから、『嘘告』を読んでくださっている皆様へ>
どうも、GameManです
第50話にて、遂に百瀬と十束が結ばれました!
ここまでたどり着く中で、沢山の応援コメントや☆を贈ってくださった読者の皆様には、もう感謝しかございません
かく言う私も、応援の通知が届く度に諸手を挙げて喜んでおりました
沢山の応援、誠にありがとうございました!
、、、あとがきのような雰囲気を出していますが、『嘘告』はもっと続きます‼
結ばれた後の2人の様子や百瀬の嘘告についても書いていく予定ですので、是非とも楽しく読み続けて頂ければ幸いです
それでは、私の作品を読んで、皆様が少しでも楽しんでいただけますように
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