第42話
「というわけで、私と先輩との闘いに終止符が打たれそうなんですよ。」
「あなたたちの関係を闘いと言えるのかどうかは謎だけど、、、」
「どっちもどっちの関係でしたからね。」
「希ちゃんが最近辛辣。」
私と希ちゃん、そして雪先輩の3人は、テストの報告と頑張ったご褒美を兼ねて、店で一番人気のクレープを求めて最近できたカフェに来ていた
ちなみに希ちゃんは学年33位、雪先輩は学年54位という結果だった
平均な私と比べて素晴らしい結果だ、、、羨ましい
クレープの甘さに舌鼓を打っていると、雪先輩がボソッと呟いた
「それにしても百瀬くんがまた1位かぁ、、、私たちが重荷になっていなくて安心したと言うべきか、流石百瀬くんと言うべきか、、、」
そう、先輩は私たちの先生役を担っていたにもかかわらず、また1位を獲ったのだ
「あの人本当になんなんでしょうね、、、せっかく告白されそうなのに、私が自信無くしちゃいますよ。」
学年1位の先輩と、平均な私、、、見事に釣り合っていない
「急に自信無くさないでよ。 今までの突撃具合はどうしたの?」
「だって、、、」
「百瀬さんが1位であろうと、私たちはあなたとのことを応援するよ。 だってさくらと話してる百瀬さんが、凄い楽しそうにしてたんだもの。」
「それは友達としてかもしれないし、、、」
自分でも何故このようなことを言っているのかよく分からないのだけれど、告白される事を予感したのに、先輩の勉強ができる面を急に思い出して、私が先輩と付き合ってもいいのか不安になってきたのだと思う
新しい一面を見つけてから向き合う態度を変えるだなんて、先輩に対して失礼だ、、、それでも悩んでしまうものはしょうがない
「、、、」
「あーもうウジウジしない‼︎ さくらは百瀬くんと付き合いたいの⁉︎」
「結婚したいです。」
「ステージが進み過ぎ。」
「、、、とにかく彼と結ばれたいんでしょう? なら迷う事は無いじゃない‼︎」
私の背中を叩いて押すように、強い語気で応援してくれる雪先輩
「そうです、よね、、、うん! 私も覚悟を決めました‼︎ 先輩と幸せになってみせます‼︎」
「所々気になる表現はあったけど、よく言ったわさくら! 今日は私の奢りよ、景気付けに食べなさい!」
「雪先輩ッ!」
細くて素晴らしいスタイルなのに、なんて太っ腹なんだ!
すると一転、雪先輩はしんなりとした雰囲気で語った
「、、、自分の弱さのせいで、私は彼を傷つけてしまったわ。 そんな私でも、最後に応援する事くらいはさせてくれないかしら?」
、、、これに対する私の返答は決まっている
「勿論ですよ。」
「私も応援する。 幸せになれるように頑張って!」
「ありがとう希ちゃん、、、ヨシ! なんだか元気が出てきましたよ!」
「その調子よさくら! 当日は凄い綺麗になって、彼を驚かせちゃいましょう!」
「はい‼」
私と先輩、両思いで相思相愛なハッピーエンドを迎えるための覚悟は決まった
あとはその気持ちのまま動くだけ
浴衣はお母さんに相談して、、、普段はしてないけど、メイクを少しくらいしてみようかな、、、そこはお姉ちゃんに頼んで、、、
ふっふっふ、、、何倍も綺麗になった私を見て、腰を抜かさないようにしてくださいね、先輩♡
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