第32話
校舎の玄関で偶然とつk、、、さくらと会ったので、共に九重との待ち場所である校門前へ行った
校門に近づき『来栖高校』の看板が見えてくると同時に九重の立ち姿も見えてきた
嘘告された頃は特に興味が湧かなかったからあまりルックスとか見ていなかったが、改めて見るとマジでカースト上位だな
整ったスタイル、白い頬、パッチリとしているが何故か上品さも感じさせる瞳、、、アイツがイジメられてたのって、整ったルックスからの妬みが原因じゃないのか?
女性の妬み嫉みは恐ろしいという噂だし、あながち間違いでないのかもしれん
まぁ過ぎたことだし特に気にならないが
「待ったか?」
声をかけると顔を上げ、こちらを向いて明るい表情を見せた
「ううん、5分くらいだよ。」
「百瀬先輩に気を使う必要ないですよ。 遠慮なく言っちゃってください!」
「いやホントに5分なんだけど、、、」
「コイツは放っといて、早速行こうぜ。」
「扱い雑くないですか⁉ 一応あなたに好意を寄せている女子ですよ!」
「店は駅前のあそこか?」
「そうだよ。 歩いて少しの距離だし、歩いて行かない?」
「良いな。」
「うぅ、私の扱いが段々とぞんざいになっていってる、、、先輩も希ちゃんも、、、」
目に見えて落ち込むt、、、さくら
流石にイジりすぎたか?
「悪かったな。 ほらバニラは譲ってやるから元気出しな。」
「飲み物を奢ってあげるから元気出して?」
「私は子供ですかぁ‼」
不貞腐れるさくらをなだめながら、某アイスクリームチェーン店へ到着
今日は天気が良いので、購入後は外のテラス席で食べることにした
買ったアイスは、さくらがバニラ、俺が抹茶、九重がオレンジで、さくらの機嫌も良くなった
全部新作のアイスで飾り付けがお洒落だったから、女子2人は凄いはしゃいでいた
「う〜ん甘くて美味しいです!」
「蜜柑の香りが良いわね。」
「抹茶も結構イケるな。」
想像以上に美味しいアイスに舌鼓を打ち、甘さや風味を堪能していた
が、ここで一つ思いついたことがある
「あ、ちょっと頼み事していいか? 全員で写真を撮りたいんだけど。」
「半分くらい食べちゃったけど、それでもいいの?」
「いや、アイスが目的じゃなくて、友達と食べに行ってるってことを残したいんだ。 母さんに写真を見せたくてさ。 あとこの3人で遊びに行ったことを覚えておきたいし。」
写真を見せて母さんを安心させたい気持ち半分、記憶に残しておきたい気持ち半分って感じだ
「構いませんよ。 3人が寄る感じがいいですか?」
「頼む。」
「それじゃ雪先輩も寄って、、、はいチーズ!」
パシャリ、と軽快な音を立て、写真に思い出が残る
「あ、私が撮っちゃった、、、そうだ! 先輩、連絡先交換しましょう!」
「そういえば、まだ交換してなかったな。」
「私もお願いしていいかしら、、、」
「分かったからグイグイ来るな、、、ほらよ。」
「わぁ、ありがとうございます!」
「喜ぶのはいいが、残ったアイスが溶けるぞ?」
「あーヤバいです! まだ先輩に『ア〜ン』してあげてないのにぃ!」
「残念だが諦めろ、、、また今度行けばいい。」
「それは、先輩からのお誘いということで?」
「さぁ、どうだろうな?」
「焦らしますね、、、先輩のくせに生意気です!」
「ふふっ、あなた達って本当に仲睦まじいわね。 さくらのことをもっと応援したくなっちゃったわ。 罪悪感とかじゃなくて、心から、、、」
いつものように軽口を言い合う俺たちを笑顔で眺めながら、ボソッと呟く九重の姿がそこにはあった
ちなみに、さくらの飲み物代は九重と俺で割り勘することにしたのだが、さくらは俺だけに支払わせるよう誘導していた、、、やっぱコイツは時々ウザい
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