第19話
「せんぱ〜い!」
風紀委員長と面談中かもしれないし、先輩が居ない可能性すらあった
でもこのときの私にそんなことは念頭になく、風紀委員室のドアを開け元気よく先輩を呼んだ
「、、、え?」
そこには、風紀委員長をソファーに押し倒している百瀬先輩がいた
横になっている風紀委員長のシャツは、、、胸元がはだけていた
「ち、違うんだ十束! これには深い理由が」
「あふぅ。」
目の前の光景を受け入れられずに、私は膝から崩れ落ちた
そして気を失った
「とつかー‼ 十束が死んだッ、このヒトデナシ!」
「いや私も関わっているとはいえ君が発端だと思うが、、、あと、そこから退いてくれると助かるな。」
「あ、すみません。」
倒れてる私は無視ですか、、、ちなみに死んでないですまだ生きてます!
私と先輩は一度風紀委員室から出され、少し経った後にまた入った
「、、、何故、先輩は風紀委員長さんを押し倒していたのでしょうか?」
待たされていた間に完全回復した私は、先輩と風紀委員長の二人と向かい合わせに座っていた
自分の顔は見ることが出来ないけど、多分怖い顔をしてると思う
「やましいことをしていたというわけではないんだ。」
「百瀬後輩と話していたら、私が水を服にこぼしてしまってね。 慌ててシャツを脱ごうとした私を彼が必死に止めようとしたら、バランスを崩してしまい結果として押し倒す形となってしまったわけだ。」
「、、、なんですか、そのテンプレみたいなハプニングは。」
ラブコメあるあるじゃないですか!
そんなの、現実でありえる確率かなり低いですよ
適当な言い訳にしか聞こえませんね、、、
「いや、俺も服を脱ごうとした先輩に焦っててな。」
「むぅ、、、」
確かに風紀委員長さんは真新しいシャツに着替えていますが、、、
「ちゃんと先輩には謝ったぞ?」
「そこじゃないですよ‼」
風紀委員長さんに謝るのも大切ですけど、そこじゃないんです
私は立ち上がり、先輩を指しながら声高らかに言います‼
「ボッチな先輩が何故、風紀委員長さんと仲が良いんですか⁉ ま、まさか、、、こっ、恋仲だったりしちゃうんですか‼」
だとしたら私、また泣いちゃいますよ⁉
「、、、君が孤独だという予想は当たっていたというわけだな。」
「だからその憐れみの目やめてもらえます?」
「私の質問に答えてください!」
話の途中で二人だけのワールドを作らないでくださいよ!
「あぁ、すまんな。 ハッキリ言うが私と百瀬後輩は恋仲などではないよ。 私が彼に尋ねたいことがあって、その中で彼からとある相談事をされてな。 だから決してそのような仲ではない。」
「そうだぞ十束。 俺が彼氏だと思われたら、先輩に失礼だろうが。」
「そうですよね。」
「即座に肯定するのは傷つく。」
「うるさいです、先輩は静かに。 、、、風紀委員長さん、ごめんなさい。」
「気にしてないから大丈夫さ。 あと、私のことは名前で呼んでくれ。
はぅぅ、、、なんですかこのイケメンは‼
『気にしてないよ』からの名前呼び推薦!
「な、なら千歳先輩とお呼びしても?」
「何故に敬語? 全然構わないさ。 ところで君の名前は?」
「
「ならよろしく頼むよ、十束後輩?」
ズッキューン‼
「はふぅ。」
まるでアイドルのようなウィンクをした千歳先輩のかっこよさにやられ、私は再び気を失った
「十束後輩が死んだ⁉」
「まったくこの
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