第2話


「ただいま〜っす。」


「おかえり零斗れいと。 、、、何かあった?」


「え、何でわかんの?」


「まぁアンタの母親だからね。 それで、良いことでもあった?」


 分かりやすくニヤニヤしているが、、、


 ふむ、親だからといって子供のすべてが分かるわけでは無いらしい


 残念だったな!


 俺にあったのは不幸だZE


「帰ってたらストーキングされた。」


「全然悪いことだった! 何もされてない? 大丈夫?」


 母さんが心配してくれる、、、おおぅ嬉しいぜ


「カツアゲもされてないし大丈夫。」


「ならいいけど、、、明日は気をつけて帰りなさいよ。」


「了解。」


「、、、ストーキング、ね。 意外と女の子だったり?」


「なわけないでしょ。」


 ちなみに、嘘告のことは母さんに一つも伝えてない


 1回目や2回目の時は部屋で泣いてたから怪しまれたけど、それ以上は何も訊いてこなかった


 俺も母さんに余計な心配をかけさせたくないし、、、俺も既に何も感じなくなってるから問題ない


「そっか。 別にいいけど、彼女ができたら紹介しなさいよ。」


 ごめん、母さん


 そんなの一生訪れないかも


「ま、その時にね。 俺は部屋戻るから。」


「6時にご飯食べるから、それくらいになったら出てきなさい。」


「ウィーっす。」




 部屋に戻り一息つこうと思ったが、とりま級長に無理やり入れさせられたグループラインを開いてみる


 嘘告のことがもう広まってるかもしれないし、一応確認しておこう


『それでさ、そこの店がマジやばかったわけ』


『今度行ってみよーよ』


『俺も混ぜて!』


『男子禁制』


『なにをぉ!』



 今日も今日とてカースト上位層が元気に会話しておりますなぁ


 個チャにすればいいのにわざわざグループとか、、、リア充っぷりを見せつけるためにやってんのか?


 ま、俺には生涯縁のないことだけどな!


 そして嘘告のことについては話されていない


 あの子の演技が悪かったのか、話題にするほどでもなかったのかは知らないが、話されていなかった


 それはそれで別にいいし、話題にされてても何も感じない


 バカにされてクラスの結束が強まるなら寧ろ万々歳だわ


 、、、何もないならさっさと閉じて飯まで寝よう


 そしてグループラインを退会ボタンを押す


 入ってても意味ないし、これで消えるのは何回目だろうか


 そもそも級長に無理やりだったし、、、また『入りなさい!』って言われるかもしれんが、その時はその時だ


 あー眠い、、、ねよ






 その頃のグループラインでは、、、


『そういえば、百瀬くんが十束とつかちゃんに告白されたのって知ってる?』


『え、百瀬が?』


『十束って、一年の可愛い子だよね』


『嘘の告白じゃなくて、マジものらしい』


『帰り道に十束ちゃん泣いてるの見たよ』


『えっ、てことは百瀬が振ったの?』


『マジありえねー俺だったら絶対OKしてんのに』



 こうして百瀬零斗のクラス内評価が少し下がったことを、当人は何も知らないでいた、、、



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