いや、ほら、ハグってなんか良いらしいじゃない?だからこのままじゃダメ?
side 襲撃者
彼が初めてその力を手に入れたのは、高校2年生の夏。唐突に巻き起こった非日常が、実は始めから身近に存在していたなんて、当時の彼には想像も出来なかった。
分かっていたのは、不可思議な夢を見た次の日の朝にはもう、自分の肉体が完璧に改造され、世界を支配している上位種族の娯楽の為だけに、同じ人類同士で争わなければならないという、残酷な真実のみ。
しかし現実が変わる訳でもない彼は、生き残る為の努力を始めた。身体、精神、技術を鍛え、"魔術"と呼ばれている力を一体どのようにして扱うのか考え、勝利の為に多くの知識を学び、手にしてきたあらゆる物を武器とし、幾度と無く同じ人類を殺害してきた。
その結果、現在の順位は61位。日々増減する最低順位が凡そ5000〜10000の間程度である事を加味すれば、相当な上位者。順位が低い時はシステム側が勝手に戦う相手と日時を選んでいたが、500位以上の者は一定期間内という制限はあれど、好きな相手と戦う権利を得られる。
そういうルールであったから、兎に角彼はその域を目指した。自分で相手も選べない状況は、圧倒的に不利だと思ったからである。自分で相手が選べるようになったらなったで、自分の順位以下の相手からの戦闘を拒否出来なくなったのは痛手だったが………だとしても、自分よりも順位で勝る相手と戦う事が無いだけマシだった。
そのように勝利を重ねていった彼の基本戦術は、奇襲。それに併せ、体内に存在しているナノマシンを用いた"魔術"………と、そう呼ばれているだけの特定の形でのナノマシン実行プログラムも、奇襲の為の補助の内容ばかりのモノを構築していた。
彼が保有している魔術は3つ。自身に対するあらゆる認識を透過する『ハイド・アンド・シーク』。指定した対象の詳細な居場所を座標として知る『キャッチ・アンド・キャッチ』。岩石の球体、1メートル四方の紙、裁ち鋏という三種を一時的に生成する『ロック・ペーパー・シザーズ』。
徹底的に隠れ潜み、絶対に敵を逃さず、日常的に使えるモノで敵を殺す。ただそれだけの戦法だったからこそ、彼は今日まで生きてこられたのである。奇襲の技術だけで言えば、相当なモノへと仕上がる程には。
だが彼は、次第に力に溺れていった。
ただ生き残る為の魔術は、何も関係のない一般人を殺害する術へと堕ちていった。姿を隠せば通報されない。例え逃げられても居場所は常に把握し続けられる。何処にでもある武器でただ殺せる。何よりも、ナノマシンによる身体能力があれば、一般人の相手など容易かった。
それらの事実に気が付いた時、彼は悪鬼に堕ちた。
その後、彼は国の全土で一般人を殺害していった。1番初めは裏路地に連れ込まれていた女性を助ける為の攻撃だったのが、10を越えた時に悪人でなかろうと切り始め、50を越えた時には好みの容姿の者、特に女性を狙い始めた。
しかし。
「はあっ………ぐっ………!」
つい数十分前。これまで殺してきた女性よりも美しい少女を見つけ、普段通りに人目の少ない場所へ向かった相手を背後から殺そうとした。が、彼の一撃は回避された。
彼は驚愕した。これまで、自分の奇襲を回避出来た存在など居なかったからだ。そしてそれは、自分の奇襲に大きな自信を持っていたという事でもある。
そんな自信に満ちた一撃を回避され、彼はそのプライドを傷付けられた。だからこそ、彼は回避出来ない筈の二撃目を放ったが、それすらも回避された。あり得ない。目の前に居る彼女に回避なんて出来る訳がない。ナノマシンも無いのにどうやって?偶然か?許せない。絶対に殺す………彼の思考はその時、純然たる殺意に埋め尽くされた。そして、殺意に任せた三撃目──
「──は?」
──その時、彼は何が起こっていたのかを詳細に把握出来ていなかった。反撃されたという事実に気が付けたのは、数十秒後の事だった。一般人では絶対に出せない威力の攻撃により、裁ち鋏を持っていた右腕の肘から先が、曲がってはいけない方向に曲げられたのだ。
彼の心はその時、恐怖に埋め尽くされた。"死"という、あらゆる生物が生まれたその瞬間に持っている、原初の恐怖。本能的に恐れ、本能的に忌避するモノ。
だから彼は、みっともなく悲鳴を上げて逃げ出した。ナノマシンによって強化された肉体でなければ走れもしなかっただろうし、魔術によって姿を隠していなければ醜態を晒していたかもしれない。それ程に、彼は逃げた。
家まで逃げ帰った彼はそのまま、一睡も出来ずに次の日の朝を迎え。
「………え………?」
「おはようございますわ、襲撃者さん」
そして次の瞬間、彼は見知らぬ場所に居た。周囲を森林に囲まれた小さな丘だった。そんな場所で、彼は一瞬惚けた。目の前に居たのが、昨日自分が奇襲を仕掛けた、自分好みの容姿をしている女性であったからだ。
目の前の彼女のゴスロリ服と、自然溢れた周囲の景色という対比が、現実感を損なっていた。これは夢なのだろうか?そう思ってしまう程に、今の彼には現実感が無かった。当たり前だ。ついさっきまで都会の街中、それも室内に居たというのに、今は何処かも分からない自然の中にいるのだ。夢だと断じてもおかしくはないだろう。
「貴方に残された道は一つだけですわ。全身全霊を以てこの
しかし彼は、これまでの戦闘遊戯で培ってきた経験から思考を再起動させ、目の前のこれが現実であるのだと改めて認識し直していた。そうしなければ死ぬのだと、本能的に理解出来たからである。
「それでは………そうですわね、貴方の初撃を開始の合図としましょう。お好きなようになさってくださいまし」
その女の言葉を聞いた時、彼はかなり警戒した。それと同時に、深い恐怖を覚えた。あの鋭い瞳が、まるでこちらの精神を貫いているのかと錯覚する程。しかし彼はどうにか精神を落ち着かせ、冷静に考え始めた。
ただ認識を透過させただけでは、攻撃は回避される。あり得ない話だが、事実、昨日はそのせいで右腕を折られたのだ。ナノマシンによって徐々に治ってきてはいるが、未だに右腕には激痛が走っている。今の自分では、最も得意とする奇襲は無意味に近い。
しかし彼女は言った。自分の初撃を開始の合図とする、と。これは彼女なりの挑発なのだろうと思ったが、簡単に乗ったりはしない。誘われているのは明白だったからだ。相手が仕掛けた地雷を避け、目的だけを遂行する。彼の脳内にあったのは、普段の戦闘遊戯の際と何も変わらない思考であった。
彼がまず行ったのは、自分の姿を透過せず、冷静に森の中へ入る事だった。目の前で認識を透過しても、それは今から攻撃しますよと示しているようなモノでしかない。であるのなら、一度姿を隠してから、いつ攻撃されるのかを不透明にする。
ただ一応、ゴスロリ服を着ている彼女の居場所を見失う可能性を排除する為、森に入る前に魔術を使って詳細な位置を常に把握出来るようにだけしてきた。肝心な時に敵の場所が分からない、という事が起こらないようにする為である。
認識の透過も、敵の位置把握も、アイテム生成にも、魔術は総じて使用可能な時間、というモノがそれぞれに等しく設定されている。前者二つはその効果を最大で2時間しか保てず、使用完了後は使用した時間の2倍のクールタイムが必要となる。魔術使用に必要となるナノマシンは何処まで行こうが機械であり、オーバーヒートを引き起こす前に冷却する必要があるからである。
「まず、治療………」
彼がまず行ったのは、右腕の治療。ナノマシンは本来、怪我や病気を治療する為の機械である。故に、魔術として利用せずとも、昨日折られた右腕は次第に治ってきている。治療の際に麻酔をする機能は存在していないので激痛ではあるが、この程度なら戦闘遊戯で何度も経験した痛みだ。あまりにも鋭い一撃だったので、骨が綺麗に折れているのだろう。残り数時間で治療は完了するだろうと彼は推測した。
治療が完了すると、彼は次に逃げ道を探し始めた。そう簡単に逃げられるとは思ってはいなかったが、抜け穴を探すように森の外へと向かっていったが………ダメらしい。戦闘遊戯で使用される空間と同じように、左右対称の壁同士で空間が繋がっているようだった。彼女の座標が感じられる方向が一定位置で真逆になったから分かった事である。
この場所から逃げられないと悟った彼は、もう自棄になっていた。対面したあの瞬間は感じなかった恐怖を、時間が経つにつれて彼は感じ初めていた。死ぬかもしれないという恐怖が、次第に思考を埋め尽くしていく。
だからそれは、最早必然だった。
彼は『ハイド・アンド・シーク』を発動し、自身に対するあらゆる認識を透過し始めた。彼女から遠く離れた、しかし彼であれば30分以内に到達出来る場所で。
………既に3回、奇襲には失敗している。その内の1回では、見事に反撃されている。単純な奇襲ではダメだ。確実に、殺される。だがしかし、彼がやる事は一つだけ。
「一撃に、賭ける………!」
自分にはそれしか出来ないと、彼は悟っていた。既に3度も避けられている奇襲ではあるが、だとすれば避けられないようにすれば良いだけの事。
彼はまず、己の保有する魔術の中で唯一、物質を生成可能な『ロック・ペーパー・シザーズ』を使い、岩石、紙、鋏を大量に生成した。通常、こういった物質生成の魔術には生成可能な物質の数が存在しているのだが、実はこの魔術にはそれがない。何故なら、生成されるアイテムに何一つとして特殊な機能が存在していないからだ。
他の戦闘遊戯参加者であれば、ビームを撃てる剣だとか、血を吸って傷を癒す槍だとか、何かしらのアイテム+特殊な機能、というアイテムを生成する魔術を登録している者が居る。しかし、そういった特殊な機能が付与されているアイテムの生成数には限りがあり、一度破壊、もしくは時間経過による崩壊が成されなければ、再度アイテムを生成する事は出来ないのである。
しかし、彼の『ロック・ペーパー・シザーズ』は違う。特殊な機能を何一つ持たないからこそ、その生成可能な個数には限りがない。無制限だ。であれば、無数の岩と紙と鋏。これらを使って、あの見通しの良い丘を埋め尽くしてしまえば………それだけで、奇襲の成功率は上昇するだろう。
更に、周囲の木々を強引に伐採する事で大きな障害物を作り、周囲に穴を掘り、とことんまで埋め尽くしていく。この埋め尽くす為の作業は魔術によって姿が認識されていない時に限定して行い、兎に角自らの痕跡を隠し続ける。自分に触れている物なら認識透過の影響下にある事は前々から知っている。何よりも、唐突に作り上げられていく障害物は、きっと彼女の思考の容量を食う筈だ。警戒しろ、油断しろ、緊張しろ、慢心しろ。全てを掻い潜って一撃を当てよう。
この時、彼は精神的に追い詰められ過ぎたのか、一周回って冷静になっていた。合理的と言い換えても良い。だからなのかは不明だが、彼はこんな地道な作業を1週間も続けていた。丘を埋め尽くす無数の岩、紙、鋏、木、穴、土。殆ど傾斜の無かった小さな丘は、最早ジャングルの中かと見紛う程に視界を埋め尽くされ、障害物に溢れている。
その間、彼女はずっと、丘の最も高い場所に立っていた。彼はその光景が吐きそうになる程不気味で恐ろしかったが、しかしそうして精神的に追い詰められる程、彼の思考はフラットになっていく。決着の時は近かった。
「………行くぞ」
そして。
彼が謎の空間へと拉致されてから、12日目の真夜中。全ての準備が整ったと、彼は自身の認識を透過し、そしてそのまま駆け出した。
今ではもう、丘だけではなく、周辺一帯の森林まで障害物で埋め尽くされている。何処から来るのかも、どうやって来るのかも、何もかもが分からなくなる、圧倒的な物量。彼はそんな場所を最大限で駆け抜ける。事前のルート構築は済んでいる。後はただ、作戦通りに奇襲するのみ。
そうして走り続け、彼の視界の中に彼女が写った。最初の宣言から一歩も動かず、こちらを一瞥すらしないので、まるで人形かと疑ってしまう。しかし、彼女が自分の奇襲を3度も避けたのは紛れもない事実だ。今度こそは、絶対に、勝つ。
速度を上げた。最後の仕掛けを踏み込み、彼女の周囲に存在する障害物が一斉に崩れ出す。彼女は動かない。しかし障害物が当たった瞬間、彼女は初撃がそれだと判断して攻勢を開始するだろう。
二歩。
であれば、その一瞬。障害物が彼女と触れたその瞬間、自分の一撃を叩き込む。それ以外の道を、彼は考えられなかった。
一歩。
手に持つのは、己がこれまで何度も使ってきた、ただの裁ち鋏。豪剣と打ち合って砕け、ビームに撃ち込まれて溶かされ、爆発に巻き込まれて吹き飛ぶ、ただの鋏。しかしそれで良い。自分は最早、これ以外の武器を知らないのだから。
零歩。
そしてそのまま、彼の手にある小さな刃が、彼女の首元目掛けて振り下ろされた。
飛び散る鮮血、断ち切った肉の感触、致命の一撃。確実に彼女を絶命させたのだと断言出来る、絶対の一振り。
──なのに。
「あぁ………痛いですわね」
絶対に殺したのに。何故、彼女は生きている?
「しかし………えぇ、実に素晴らしい絶技でした。ただ
分からない。彼には、彼女が、分からない。
「あぁでも、一度だけアナタに抱き付かせてくださいな。
意味が分からない。理解出来ない。分からない、分からない、分からない。何一つとして分からない。
けれど。たった一つだけ、彼は理解した。
「あら………ふふ、全力でしたものね。頑張って疲れたのでしょう。良いわ、お休みなさい、
自分はもう彼女から逃げられないのだなという、神託めいた確信だけだった。
side out
side キングプロテア・スカーレット
この12日間は実に楽しかった、と言わざるを得ない。実際には時間経過をズラした亜空間内なので実時間(私が訪れた異世界全てで適用している時間)だと12分くらいしか経っていないが………私の首元に刃を突き立てた私だけの英雄が生まれた事も、素晴らしいと褒め称えるべき偉業だろう。
まぁ、ぶっちゃけると、
しかし時が経つにつれ、
だってそうだろう?力も何もかも足りないのに、
個人的に驚いたのは、第二アップデートの自動防御が起動しなかったという事実である。こうして
真に賞賛すべきなのはあの一撃だ。あの障害物が倒れてきたあの瞬間、私は確かに飛来する筈だった
「とりあえず………
けれど、別に良い事ばかりではない。
原因はただ一つ。さっきそうして破られたからだ。第二アップデートは私から殆ど独立した、最早プログラムと言っても良い防御機構だが………その根幹は私の魔法、つまり私のイメージを強烈に受け取るのだ。しかも、私は権能保有者。私の構築するイメージは並大抵の強度ではない。一度イメージしたら変更には相当な時間を有するだろう。
私は先程、認識の透過状態であれば私の防御が抜けるのだな、とイメージしてしまった。なるほど確かに、認識のオンオフで判別している防御なのだ。その判定をすり抜けられたら無意味だろう。しかし当たり前なのだが、こういうイメージは良くない。何せ、魔法とイメージは割とダイレクトに密接している。
一度でも"出来ない"というイメージを持ってしまうのは、魔法使いとしてはダメなのだ。今後使う魔法全てに支障が出る可能性だってあるし、マイナスのイメージというのは中々に修正が難しい。しかも、私みたいに理解して納得してしまうと尚更ダメだ。理屈で考えているから尚更イメージが払拭し辛い。
「ふふっ………主人公に倒される悪役ってこんな気分なのね………」
それと、私の権能にも影響が出るだろう。何せ、私が悪魔の創造が得意なのはそういう逸話を持っているからである。つまり私の権能は、私の逸話の影響を多少なりとも受ける訳だ。
何が言いたいかと言うと、今回の状況と似たような環境で、同じような攻撃を受けた時、私の権能では防ぎにくくなるかもしれないんだよな。一度受けた事があるってだけだから防御減衰効果はそこまで強くはないだろうけど………残念ながら、認識透過状態の相手だと第二アップデートが機能しないんすよねぇ。後はもう器用さゴリ押しで受け流しとか回避とかをするしかないんだよ。まぁそれで何とかなるから良いんだけど………
まぁでも、そんなデメリットなんて心底どうでも良くなるくらい
でもさぁ、凄い人なんだもん、
「
解析によると、ナノマシンとは元々は健康維持装置だったらしい。一定の数値から増減しないように維持し、一定範囲内から逸脱した場合は即座に元に戻す、そんな単純な仕組み。むしろ、戦闘遊戯なんて言って肉体に埋め込んで身体強化をしている今の方が本来の使い方から逸脱しているようだ。今の自分よりも強い肉体を一定数値の内側に入れる事で、身体強化しているように見えているだけらしい。
その性質上、ナノマシンによる処理は数値の維持として利用する方が低コストになりがちらしい。例えば一瞬のレーザーをぶっ放すより、一定時間レーザーをぶっ放した方が少ない数のナノマシンで良いらしいのだ。一定に保ち続ける訳だからな。
んで、そのナノマシンがどんなモノなのかと言えば………極小で目に見えない大きさの、単一であれ何でも出来る機械、みたいなもんだ。目に見えない大きさだけれど、水も空気も作れるし肉も骨も作れる、火も出せるし冷気も出せるし電気も出せる、植物を無から生成することも重力を発生させることも………文字通り、たった一つで何でも出来る機械。
しかし、その大きさはナノサイズ。その小ささでは、どれだけ万能を誇ろうとも無意味に等しい。生み出す物質も現象も相応の小ささだろう。だがしかし、そんな機械が無数にあるのなら?単一ではなく、無数の数によってその影響範囲の狭さを補えば?なんて、そんな単純なコンセプトの元に作られたのが、ナノマシンなのである。
そしてナノマシンは、悪魔の権能で再現可能だ。ナノサイズのうちの子に、普段利用している独自のコストルールをガン無視させて万能に近い力を持たせ、その子を無限に生成し続ける………たったこれだけで、私はナノマシンの技術を当然のように使える訳だ。うちの子とあまりにも相性が良過ぎてびっくりしたぜ。
多分だけど、
しかし調べたのは良いのだが、やはり異星人共の技術はあまり侮れない。こんなの科学は科学でも超科学だ。しかし毎度不思議に思うのだが、何故こんなに文明としての力が高いのに、他惑星の生命体で遊んでるのだろう。わざわざこんなことしなくても、一から生命を作るくらい出来そうなのに。
というか実際、ティア(ヘカテーが連れて来たあの少女の名前。ヘカテー命名)みたいに精巧どころか時間をかければ魂魄すら生成される肉体を生み出せるのに、どうしてまだこの惑星に固執しているのかが分からん。この惑星に何か良い資源があるようには見えないのに。うーむ、流石の私も異星人共の思考回路は理解出来んからなぁ。
「んー………あ、そういやまだ
一応30分後には解放出来た自分を褒めてあげたい。
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