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カモタサの街の投下交換の泉で金貨を投げ入れる事79回。私はそこで打ち止め。アリスは更に21回金貨を投げ入れて合計100回分のリザルトを手に入れた所で、何かアリスのテンションが徐々に壊れ始めたので鎮静レストで落ち着かせ、結果をスマホのメモ機能で集計した………というのが、今の状況である。


「アオイ!集計終わりました!」


「私も終わった。とりあえず数少ない私が先に見せるね」


という事で、これが今回の私のガチャ結果でございます。



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【合計ガチャ回数】

79回


【アイテムリザルト】

36個


【スキルリザルト】

42個 


【適性リザルト】

1個


【結果一覧】

『アイテム一覧』

〈火属性魔石〉×3

〈水属性魔石〉×5

〈風属性魔石〉×2

〈地属性魔石〉×2

〈光属性魔石〉×4

〈闇属性魔石〉×2

〈雷属性魔石〉×4

〈影属性魔石〉×2

〈氷属性魔石〉×5

〈回復属性魔石〉×2

〈記憶属性魔石〉×2

〈時間属性魔石〉

〈火属性のナイフ〉

〈結界石〉



『スキル一覧』

〈幸運上昇〉

〈魔力上昇〉×7

〈魔力増大〉×2

〈魔力倍増〉

〈身体能力上昇〉×2

〈跳躍力上昇〉

〈器用上昇〉×7

〈器用増大〉×2

〈器用倍増〉×6

〈病気耐性上昇〉×2

〈石化耐性上昇〉

〈麻痺耐性増大〉

〈寒冷耐性上昇〉

〈温暖耐性上昇〉

〈打撃耐性上昇〉×2

〈自然治癒力上昇〉×2

〈記憶力上昇〉×2

〈火属性上昇〉

〈血液属性上昇〉


↓統合後


〈魔炎粘液体質〉



『適性一覧』

〈適性:光属性〉


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アリスによると、この泉で多くのスキルを短時間で獲得した場合、具体的には10分以内にスキルを30個以上獲得した際には、獲得したスキルが統合だとか融合だとかして一つのユニークスキルに変化するんだそう。というか私もした。統合前のスキル一覧も確認出来たので一応集計したのである。ちなみに平均的なスキル排出率は100枚の金貨をを投下した場合において20%くらいがスキルらしく、私は79枚で41個なので随分と運は良い方なのだとか。まぁアリスの受け売りですけども。でもこれやっぱりこれビギナーズラックだよね。もうこんなこと起こらないと思うからやらん。


あぁそう、新しいユニークスキル〈魔炎粘液体質〉だが、こいつは獲得したスキルが統合されたものだ。具体的な効果としては、何でもこの泉でスキルが統合されると、獲得したスキルは大抵が元ネタのあるスキルになるらしい。


んで、その肝心の元ネタだが、今回の私の〈魔炎粘液体質〉は火属性で魔法使いタイプのスライム種が元ネタらしい。全身の粘液が燃える血液と呼ばれる程に常に燃えるような熱さを発しており、そのおかげで寒さに強く、火属性なので温暖などの暑さにも当然強い。スライム種特有の性質として打撃や行動制限系の状態異常に耐性を持ち、自然治癒力も高いらしい。更には魔法使いタイプのスライムという事だが、そのようなスライム種は魔法の扱いが非常に器用で、魔法の精密動作性に長けるのだそう。火属性の魔法を使うのに目標以外に燃え移らないくらいには器用らしい。


と、まぁ。そんな火属性の魔法使いタイプのスライムの体質のような効果を得られる、ってのがこのユニークスキルらしい。ユニークスキル化に伴って獲得したスキルより強くなっていたりするらしいから、まぁこのスキルは普通に有用だろう。具体的な効果としては、火属性、自然治癒力、魔力量、器用さ等の強化と、打撃、寒さ、暑さ、行動束縛系状態異常への耐性の獲得だろうか。私の場合、火属性の適性を持たないので火属性の強化はあまり使えるようなものではないが、それ以外は持っていて損はないものばかりである。うむ、新しいユニークスキルは悪くない。先程チラッとステータスを確認したら魔力量が100近く増えていたので、恐らく〈魔炎粘液体質〉による魔力量のプラス効果だろう。


んで、アイテム類だが、大半が魔石だった。まぁ金貨1枚で出てくるのは大抵魔石だそうなので、そこまでの驚きはない。各種属性に対応する魔力が篭っており、まぁ色々と使い道があるらしい。火属性のナイフはそのまま炎を纏う効果のある魔法道具のナイフで、結界石は置くだけで周囲に結界を張る魔法道具なんだそう。


最後に適性だが、金貨1枚で適性が出るのは普通にレアらしい。まぁ既に持ってる光属性の適性なのであまり変化は無いが、元から持っている適性を獲得するとその属性の才能が増えるとかなんとかなので、まぁメリットらしい。いまいちよく分からん。


んじゃ次はアリスの集計結果をば。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【合計ガチャ回数】

100回


【アイテムリザルト】

74個


【スキルリザルト】

26個


【結果一覧】

『アイテム一覧』

〈火属性魔石〉×7

〈水属性魔石〉×13

〈風属性魔石〉×6

〈地属性魔石〉×5

〈光属性魔石〉×9

〈闇属性魔石〉×7

〈雷属性魔石〉×7

〈影属性魔石〉×5

〈氷属性魔石〉×7

〈木属性魔石〉×5

〈毒属性魔石〉×3

〈音属性魔石〉×7

〈金属性魔石〉×2

〈幻影属性魔石〉×5

〈重力属性魔石〉×7

〈妖属性魔石〉×5

〈回復属性魔石〉×3

〈錬金属性魔石〉×2

〈血液属性魔石〉×2

〈無属性魔石〉×4

〈契約属性魔石〉×2

〈記憶属性魔石〉×2

〈深淵属性魔石〉×5

〈空間属性魔石〉×1

〈時間属性魔石〉×3



『スキル一覧』

〈幸運上昇〉

〈幸運増大〉

〈魔力上昇〉×2

〈魔力増大〉

〈魔力倍増〉

〈身体能力上昇〉

〈身体能力増大〉

〈跳躍力上昇〉

〈跳躍力増大〉

〈筋力上昇〉

〈筋力増大〉

〈筋力倍増〉

〈器用上昇〉

〈器用増大〉

〈器用倍増〉

〈体力上昇〉

〈体力増大〉

〈体力倍増〉

〈耐久増大〉

〈耐久倍増〉

〈精神上昇〉

〈精神倍増〉

〈敏捷上昇〉

〈敏捷増大〉

〈病気耐性上昇〉


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アリスは割と平均的な結果になった。ただアイテムの方は魔石しかないものの色んな属性を満遍なく獲得しているのが凄い。後はスキルだが、なんというか被りがとっても少ないのが特徴だろうか。なんか凄いアリスって感じがする。でも適性が一個も出なかったな。まぁ私も一個だけだしこんなもんなのか。


「むーん、やっぱり魔法道具が少ないですね………」


「私要らないからこの二つ居る?」


「欲しい!欲しいです!ありがとうございます!代わりに魔石全部あげちゃいます」


「要らないって。使い道ないし」


「そうですか?あ、でも、持ち帰る時はアオイが持っててください。流石にこんなに魔石があると邪魔なので」


「へい、了解」


私は使わないであろう火属性のナイフと結界石をアリスに手渡すと、まぁ何というか分かりきっていたというか、やっぱり喜んでくれた。うむ、私はこの二つが要らない、アリスは魔法道具が欲しい。win-winというのはこういう事だな。とりあえずアリスの分も一緒にMICCミックの中に魔石を投入して、投下交換の泉から離れようと歩き出すと、アリスが私の手を握って並走してくる。うーん、私が男状態だったら美少女とデートしてる感じなんだけどなぁ。私今いつも通り制服だから流石に無理か………私もいつか性別を超越する程のイケメンになりてぇよ。


「アオイはやっぱり優しいです。抱き着いて良いですか?」


「何で??」


「興奮が溢れ出してしまいそうなので!」


「いやまぁそれくらいならいいけど………」


「では!」


「むぐぅ」


返事をしたら即座にハグされてしまった。むぅ、これでは動けないではないか。行動束縛系の状態異常への耐性はあれど、流石に物理的拘束への耐性は無いか。そういうのはやっぱり筋力とかその辺の身体能力だよね。行動束縛系状態異常ってのはつまり、私の意思で私の身体を動かせない状況の事だ。恐らく統合前に獲得している麻痺とか石化への耐性は勿論、特殊なのも含めてあらゆる行動束縛系の状態異常へ耐性があるのだと思われる。恐らくは元のスライム種には拘束が効かず、麻痺や石化のような状態異常すらも、自己分裂と自己増殖と不定形の肉体そのもので無効化してしまうのだろう。まぁ確かにスライム種に対して縄でぐるぐる巻きにしても無駄そうだよね。自由に身体の形を変えられるんだし。


「あーもう!興奮が収まらないです!」


鎮静レスト使う?」


「いえ!遠慮しておきます!それにこの興奮はゆっくり抑えたいです!」


「ん、了解」


さぁて、私は一体後どれくらいこの状態でいればいいのだろうか。アリスを抱き上げながら歩いてもいいけど、私の体力だと途中で死にそうだしなぁ。いやキングプロテアになればいけるか………?でも変装の瞬間を見られたらあの魔法の意味が無くなっちまうんじゃよなぁ。これがジレンマというやつか。


「アリスさんアリスさん。そろそろ離れてくださいませんか?」


「うーん………2時間の延長お願いします!」


「なっが」


まぁ別に早急にやる事も無いし、究極的に言うと暇だからカモタサの街に来てるから良いんだけどさぁ。2時間は長くない?私の元の世界基準だと5時間半くらいなんだわ。流石に1年以上も過ごしてるから慣れてきてはいるけれど、だとしても2時間はなっがいのよ。


「せめて家帰ってからにしない?」


「うーん、あんまり乗り気じゃありません」


「乗り気じゃないのかぁ」


むしろどうすれば乗り気になってくれるというのか。


「じゃあこのまま動くよー帰るよー」


「はーい」


結局、その後本当に2時間も抱きつかれたままなのであった。まぁ美少女のハグだし嫌ではなかったけどさ。














私とアリスがカモタサの街に長距離転移ハイテレポートを用いて赴き、そこで私が新たなユニークスキル〈魔炎粘液体質〉を手に入れた次の日の1月2日。私は新しく手に入れた〈魔炎粘液体質〉の効果を詳しく確認していた。ちなみにユニークスキルの効果の詳細な確認方法は、なんかこう、念じる感じだ。でも実際他のユニークスキルも似たような方法でこういうの出来そうってなるから、多分これ正規ルートなんだよね………んでね?そうやって〈魔炎粘液体質〉の効果内容をじっくり確認してると、私もこうして調べるまで分からなかったある効果を見つけたんですよ!それはなんと!


「火属性のスライム種に仲間だと思われるかぁ………」


そう、なんと!私は火属性のスライム種に仲間だと思われる体質になったらしいです!………いやまぁ、それで?って感じだけど。いや、だってさ、正直火属性のスライム種とか滅多に遭遇しないんだって………街の外で冒険者の仕事をしてるならまだしも、街の中にスライム種とか居ないから………そもそもスライム種は基本属性が水属性だから、火属性の、つまり減速に対して加速の性質を持つスライム種って本当に滅多に居ないから………火山とかの暑過ぎる環境で偶然生まれたスライム種が熱やマグマを浴びても尚生き残り、それでいてそのままその熱や火やマグマを取り込んだら火属性のスライム種とかになるらしいけれど(図書館で借りた本『スライム完全図解』から引用)、生憎とそういった事態は本当に滅多な事では起こらない。


そもそも基本的に水属性のスライム種は火には強いのでまず火を取り込む事はないし、熱やマグマだと粘液という名のスライム種の肉体が即座に沸騰して死ぬ。例え火とか熱とかマグマとかを糧とする為に取り込んでも、そのせいで肉体である粘液が更に沸騰して死ぬ。例え糧として取り込んだとしても火属性のスライム種になるから賭け………みたいなレベルの珍しさなのである。そもそも水属性以外のスライム種なんて滅多にいるもんじゃないらしいけど。『スライム完全図解』の作者だって全属性のスライム種と出会う為に180年もかけたらしい(作者は長命種らしい)から、本当に水属性以外のスライム種というのは珍しいのだ。その素材がオークションに出される事もあるくらいには珍しい。


ただ、水属性以外のスライム種は大抵通常のスライムより強力な個体が多く、その強さから多くの糧を取り込む為に身体が大きいが故に、最低討伐ラインはCランクとなっている、らしい。つまり最低でもCランク冒険者である事が最低ラインなのだ。普通に強い。少なくとも一般人では敵わないだろう。


まぁちょっと思考の寄り道(いつものこと)もしたが、大体そんな具合なので、正直言って火属性のスライム種に仲間として認識される効果があってもそもそもそんなやつとは遭遇しないので割と使い道が無いのだ。そんなんいったら他の効果もいらんやろってなるから別に良いんだけどさ。


「あ、他のユニークスキルとのシナジーはどうだろう?」


これは本に書いてあったのだが………本当に極々稀にではあるが、ユニークスキル同士で何かしらのシナジーが発生する時があるらしい。私は今、いくつもユニークスキルを持っているので、何か一つくらいシナジーや何かしらの組み合わせが無いかなぁと、ふと思い立った。


私が今保有しているユニークスキルは、自身の性別を自在に変更する事ができる〈性転換〉。瞳へのあらゆる干渉の全てを無効化する〈無窮の瞳〉。放射線エネルギー由来の莫大な魔力を生成する〈悪魔炉心〉。そして新しく獲得した、火属性、自然治癒力、魔力量、器用さの強化と、打撃、寒さ、暑さ、行動束縛系状態異常への耐性の獲得、火属性系統のスライム種に仲間だと認識されるようになるというスキルのお得パックみたいな〈魔炎粘液体質〉の、合計4つである。


さーて。この4つの中で何か、シナジーの発生しそうな良さそうな組み合わせはあるかね?うーん………性別を変えるのは、他のとのシナジー無さそう………瞳もそんなに………心臓も無理そう………体質もどうにもならない………あれ、これ普通にシナジーとか欠片も無いのでは?


というか前々から思ってたけど、アリスに〈無窮の瞳〉が出てくれる方がシナジーあるよね?私の瞳が後天的に魔眼みたいなのになるなら別だけど………〈無窮の瞳〉の効果ってあらゆる干渉の無効化なんだよね。それってもしかしなくても後天的に魔眼を獲得しようとしても出来ないよね?だって魔眼って瞳ってか眼球そのものだし。そうなると目に見えて分かりやすいシナジーを生み出せもしないが??となるとこれ以外のシナジー………何だろう………〈性転換〉のユニークスキルは性別によって効果の違うユニークスキルとかがあったら活用できそうだよね。そんなのが本当にあるのか全く知らないけど。〈悪魔炉心〉は魔力を消費するタイプのユニークスキルとなら普通にシナジーありそうだよね。〈魔炎粘液体質〉は………とりあえず火属性の適性が手に入るようなユニークスキルが有ればいいかな。


………あれ。いつの間にか私の保有してるユニークスキル同士ののシナジーの話じゃなくて、私の保有してるユニークスキルにシナジーのありそうなユニークスキルは何だろう、みたいな話になってる………??


………その日は結局、私の保有するユニークスキル同士でのシナジーは見つからなかったのでした。まる。

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