地球は多分46億歳くらいだけど、この異世界の星は何歳なんだろ
新しく牛乳魔法を二つお披露目した日から1週間後の12月19日。この日の私だが、珍しくアオナお姉ちゃんを街中で発見したので、どうせならと占いの仕事を見学させて貰っている、のだが………
「人、来なくね………?」
「まぁそんなもんだよー」
「え、嘘でしょ………お姉ちゃんこんなんで生きてけるの………?収入皆無かよ………」
私がお姉ちゃんと遭遇してから1時間。元の世界基準に直すとなると凡そ10000秒、即ち元の世界基準の感覚が残っている私的には、凡そ2時間半強も同じ場所で待機している。未だに元の世界基準の感覚が抜けていないのは置いておいて、とにかくそんな私の感覚的には2時間半強とかいう長い1時間、なのだが………肝心のお客さんが1人も来ない。前を通る通行人は居れども、そこから占いを求めるお客さんが来ない。なんだこの暇な仕事はたまげたなぁ。
「これでも占いの精度は良いって評判は良いんだけどねー、やっぱり神出鬼没に色んなとこでやってるから人は来ないんじゃないかな?」
「原因分かってんじゃん」
アオナお姉ちゃんの占いは本人が言うように神出鬼没だ。毎日毎日別の場所でお仕事をしているのがデフォルトの仕様である。しかも時と場合によっては普通に別の街に居る時もあるらしいので、まぁ占いの評判がどんだけ良くてもそもそも違う場所に居るってんなら、そらリピーターも減るよなぁって。そもそも気軽にリピートするとか出来ないんだから。占いの精度は良いって評判だが毎回場所が違うからマイナス評価、くらいにはなってそうである。
「ま、私の場合はいざとなったら冒険者業で稼げばいいからね。占い師のお仕事は半ば趣味みたいなもんだよ?」
「まぁそれでいいならいいんだけどさぁ………」
「楽しいよー?自分の好きな風景の見られる場所を探して、その自分の好きな風景の見られる場所で好きなだけお仕事できるの」
「えぇ、普通に楽しそうなのやめてよ」
自由気ままに自分の好きなことだけしていけるの普通に楽しそうなんだよなぁ………私だって別にそんな風に自由気ままに生きてけるなら生きていきてーよー………でも、なぁ。
「でも私冒険者やりたくないぃ………」
「あはは、まぁアオイちゃんは私と違って冒険者やりたくないんだもんね。私達は姉妹みたいに似てるけど、やっぱり違う所はあるんだって思って嬉しいよ」
「私も嬉しいけどもぉ………暇だぁ………」
まぁ一応、アオナお姉ちゃんに内緒で動画を見ていたりはする。長時間に対応できるようにシリーズものの動画の再生リストとか、総編集みたいなシリーズものを1本の動画にするみたいなものだ。最近、と言っても異世界と元の世界の時間の流れは違うっぽいのでなんかたまに変な挙動をする時があるが、まぁ私のスマホが表示している最近の動画だとなんか総編集版みたいなのが多いので、割と重宝している。この世界の時間感覚に未だに慣れていなくて元の世界基準で動いてしまうので、寝起き直後から睡眠中は基本アリスに抱きつかれてて身動きがとれないのでアリスが朝!起きるまでとか、昼営業と夜営業の間で何もやる事のない暇な休憩時間とか、そういう時間での暇潰しに割と見ていたりする。なんせシリーズものも総編集も動画時間が長いので。いやまぁ、この世界と元の世界の時間の流れが違うので、何時間の動画だったとしてもこの異世界で暇を潰せる時間は違うのだが。
「………んぁ?あぁ、なるほど」
「んん?何に納得したの?」
「え?あいや、なんでもないっす」
「なんでもなくはなさそうだけどなー?」
いやただ、アオナお姉ちゃんが神出鬼没な理由っぽいのを思い付いただけである。あれだ、よくあるやつ。アオナお姉ちゃんの占いの精度があまりにも高過ぎて色々な厄介事とかがあったりするから、出来るだけ1箇所に留まらないようにしてたりするのかなー、って。まぁ何の根拠も無い推論だし、そもそもアオナお姉ちゃんそんな事言って無いしで、間違ってるとは思うけれども。でもなぁ、人間なんて一つの行動に複数の思想を混ぜ込んでたりするしなぁ。さっきアオナお姉ちゃんが言ってたような、自分で好きな場所を決められるってのと厄介ごとへの対処方法が一纏めで実行されてる可能性だって普通にあるし、むしろ正解かもしれんし………まぁ本人にはこんなん言わないけど。証拠も根拠も何も無いただの憶測だし。
「というか、占いってどうやってるの?」
「えー、なんというか………加護頼り?」
「えぇ………?」
なんというか、アオナお姉ちゃんの占いはその大半がそれっぽい雰囲気を出すための道具らしく、ただ占いをやるなら水晶玉とか要らないらしい。そもそも占いの加護ってのがどんなものなのかと聞いてみたら、アオナお姉ちゃんはこう答えてくれた。
「んーと、【占術神の加護】ってのはね、占いっていうか限定的な未来視なんだよねー」
「へー?」
『占術神の加護』という、この加護。その詳細としては、アオナお姉ちゃんが指定した1人の未来を断片的に知覚出来るユニークスキルが獲得出来るんだそう。占いというかなんというかではあるが、特にこれと言った制限はないのだとか。あんまりにも何度も連続で見続けると占いされた側の未来が狂ってしまうので、あまり多様するのはおススメしないらしいが。それに加えて占いそのものの精度を90%に引き上げるとかいう効果も付属しているらしく、断片的な未来視と占いの精度を高める力のシナジーで、その見える断片的な未来の光景を幸運不運に関連する光景にしているんだそうだ。かなりの力技である。
「そんな感じでね、実際は占いっていうか予知に近いんだよ」
「なるほどなぁ………」
「でもねぇ………予知の能力を持ってる人はどんな国でも厳重に管理されてる訳なのよ。私はそれが嫌だから、占い師って名乗ってる訳。ま、私個人占いが好きってのもあるけどねー」
まぁ確かに、断片的でも未来視が可能な人物はあらゆる国や地域から引っ張りだこだろう。対象が1人だけだろうと、連続使用をすると未来が狂おうと、未来を確認できるというアドバンテージは計り知れない。というか、私だって未来視はやってみたいなと思って前々から色々と試行錯誤しているものの、未だに結果になっていないレベルなのだ。過去視の方なら割と形になってきてるんだけど………未来視は、ねぇ………未来なんて確定していないモノを観測するとか………控えめに言って色々と足りないよ。既に起こった出来事である過去を観測するくらいならまだ出来そうなんだけども。
「お姉ちゃんもお姉ちゃんで大変なのねー………」
「あはは、アオイちゃんだって側から見てたら大変そうだよ?」
「そうかなぁ………?」
そんな事無いと思うんだけど。
「まー、こういう話は終わらなくなるからやめやめ!それよりアオイちゃんって好きな人とか居ないのー?」
「話の切り替え方雑かよ………えー、好きな人?誰だろ………アリスとか?」
「えっ!やっぱりアリスちゃんなのね!?もうキスとかした?」
「してないです。それに好きって言ってもなー、恋愛的なやつじゃなくて相棒的にだし。それになぁ………うーん、そもそもなぁ………」
アリスは基本、私に好意的だ。まるで私の事が好きなのかと錯覚するくらいには。そういう態度を取られると私はちょろちょろのチョロなので、好意的な態度の人は好きになりがちになる。しかし何故好意的なのかと言われたら、私はよく分からない。でも一つ思い付くのは、キングプロテアとしてアリスを助けたあの日の事。正直私をというか、私に好意的になる理由がそれくらいしか思い付かない。しかしそうなると、だ。アリスが好きなのは
キングプロテアとしての私が好きだからアオイとしての私にも好意的なのか、アオイとしての私が好きだから好意的なのか………それとも、関係なくどちらも好きなのか。いや、そもそも私を好きなのか?私個人を好きなのではなく、今現在の環境が好きなのかもしれないし、私以外の誰かや何かを好きなのかもしれない。その一環として私に好意的なのかもしれないし………つまり、だ。私にはよく分からない。
「なんかよく分かんないけど、アオイちゃんも大変なのねー。頑張ってー」
「頑張ってが棒読みぃ。言葉に心がのってなーい」
「アオイちゃんもよー」
「ちなみにアオナお姉ちゃんは好きな人とか居るの?」
「えー………そう言われると誰かしら。龍之介とか………でもあの子は、うーん………」
「よく分からんけどアオナお姉ちゃんもお姉ちゃんで大変そうねぇ。頑張ってー」
「頑張ってが棒読みなんだけどぉ。言葉に心がのってなーい」
「アオナお姉ちゃんもなー」
その日はそんな風に、割とくだらない話をし合って過ごしたのだった。
アオナお姉ちゃんの占い業があり得ない程に売れていないのを知った日の3日後の12月22日。昼営業が終わっていつものようにスマホゲーの周回などをこなした私は、自室の扉を経由してプラクティススペースにまでやって来ていた。最近はずっとここで大規模破壊魔法をぶっ放して遊ぶのがマイブームだ。小屋から離れてではあるが、普段は出来ない大破壊をしているとストレスを発散してる気分になってとても楽しいのである。元の世界にも物を破壊してストレスを発散させる施設があったらしいので、やはり人間には破壊衝動みたいなのがあるのだろう。どっちかってーと破壊欲求みたいな?それを満たしているからストレスが減るというかなんというか………まぁ多分そんな感じだろう。知らんけど。
「さて………何するかな」
ウロボロスメタルはつい昨日に第三期分のインゴットを回収し、第四期分を生成し始めた。残り39日で新しいウロボロスメタルが精製されるだろう。まぁ、今のところ使い道とか一切考えていないので、ただただ無駄にインゴットが溜まっていくだけなのだが。売るのも面倒でしないから無駄に増えるのである。ほら、ね?いつか使うかもしれないじゃない?………こういう思考が部屋のゴミとか増やすんだよなぁ。私知ってる。物を減らせるのは才能なんだよ?
とりあえず、小屋から離れる為&魔法の練習として
「今日は………うーん………」
過去視の魔法………まぁ、理論というか概念というか、モノとしての草案はあるんだけど、それを上手い具合に魔法として形にするのが難しいからなぁ………今そんなの作るモチベーション無いんだよなぁ………試行錯誤は割と好きなんだけどね。好きなものでもモチベーションを上手く保たないと続かないものでしょう?好きだからっていう理屈でモチベーションが続くのはモチベーション維持力、つまり焚き火で言うところの薪が多いだけで、モチベーションそのものの着火点、焚き火で言うなら火種が無いとどうにもならないんですよ。少なくとも私はそうなんですねぇ。好きってのはモチベーションが続くだけであって、好きだからモチベーションが湧き出るタイプじゃないんですよ私は。むしろ好きが過剰だとモチベーションという名の薪の量も増えるから、その分大きな種火が必要になって燃えにくくなるわけです。まぁ、その代わりと言うか何と言うか、大火力で燃え始めたら凄い勢いになりますけどね!実際、好きとモチベーションがガッチリと組み合わさった時は本気で集中してたりしたしな。主に読書とか読書とか。
あぁいや、違う違う。今日の魔法あそbゲフンゲフン、んんっ、魔法実験の内容を決めてるんだったっけ。話が………というか、思考が脱線してた。いつもの事ではあるけれど、若干ながらに悪い癖でもある。直す必要性はあまり無いけれど、あまりしないようにはしておかなければ。
「やっぱり殲滅系………いやいや、制圧系も捨てがたい………」
個人的に大好きなのは、軍勢レベルの敵を一撃で殲滅可能な大規模殲滅魔法と、軍勢レベルの敵以上の数と質で蹂躙し制圧する大規模制圧魔法である。割と高頻度で作ったりしているのを鑑みるに、私はそういうのが好きなのだろう。まぁ、魔法自体の完成度が低かったり、どうやっても魔力の燃費が悪かったり、その魔法を使えるような状況が限られ過ぎたりで、私がスマホに登録した、即ち私が完成品と認めて即時発動が可能になったような魔法は本当に数少ないのだが………いやね?どこぞの星の聖剣みたいなビームとか、雪崩みたいな大質量での押し潰しとか、側から見てれば凄いカッコいいんだけどね。燃費の悪さとか完成度の低さとか、そもそも使える状況が少な過ぎてね………頭の中の構想を全て実現させても正直使い所は皆無だし、となるとパッシブ魔法系統の便利魔法が採用されやすくてねぇ。
ついでに言うなら、大規模破壊系はあんまり採用したくない。いやね?このプラクティススペースなら別にどんだけ破壊しても平気だけど、現実世界はそうでもないじゃない?魔法で地形くらい直せなくもないけれど、それやるの私じゃないんだよ。誰かの迷惑になるのよね………だからか、そういうタイプの魔法をスマホに登録とかしないんだよねぇ。相手が1人の魔法とかは登録したりしなかったりするんだけど。いや、私もね?流石にその辺りの区別は付いてるんだよ?場合によっちゃその区別も完全に無視して大規模破壊も何でもするけど、それはそれとして。
「んー………」
さて、何しよう………うーん、魔力は本当に有り余ってるんだけどなぁ。マジで余ってるんだよな………こんなにあっても使わねーよって言うくらい余ってるんだよなぁ。余過ぎてて、第九アップデートである魔力蓄積保管アップデートの新機能として、貯蓄した魔力を消費してスマホの充電をする機能も追加したくらいには余ってるんだよなぁ。生成量と消費量が段違い過ぎてもうね、やべーのよ。今こうして悩んでいる間も常に増え続けてるからね?鼓動のリズムに合わせて魔力を生成してるのよ。まぁ、魔力はどれだけあっても困らないから良いんだけどさぁ………こう、貯まりに貯まっていくだけの魔力量の数字を見てるとね?なんかね、増え方が放置系のゲームの最後の方の挙動なんだよね。全自動でどんどん増えてくから。そうなるとね?その貯まってきたやつを使いたくなる訳よ。放置ゲームは貯めてから使う!ってのが醍醐味だと私は思ってるから。実際そういう感じだし。
ちなみに、私のスマホにも放置ゲームっぽいのはいくつかある。放置ゲームとは言っても、スマホの電源を落としている間は動かないものが多くって、基本的にゲームを開いている時にだけ色々と放置ゲームっぽくなるようなのばっかりだから純正の放置ゲームとは言い難いのだが、まぁ似たようなもんだろう。そんなよく知らんけど、私が放置ゲームっぽいって言ったから放置ゲームっぽい何かである。正式なジャンルは知らないし調べる気も起きないので。
「んー………これは出来るかな」
少し良さそうなのを思いついたので、その為の準備を始めよう。ではステップ1、影属性で周辺の土を複製します。複製する量は完成品の大きさにもよりますが、今回は二階建ての家一つ分くらいの量を複製しておきます。ステップ2、影属性で複製した土を圧縮して強度を限界まで上げます。二階建ての家一つ分の土が冷蔵庫一つ分くらいの大きさになるまで圧縮します。この時、毒属性で雷属性を侵食させて一点に収束する様な性質を与える事で土を限界以上に圧縮出来ますが、制御を間違えると圧縮された土が元の形に戻ろうと爆散するので、光属性の防壁を張っておく事で万が一があっても安心安全になります。ステップ3、その限界を超えて圧縮した土の塊は土は土でも影属性由来の土なので地属性が無くても操作できる、という性質を利用し、超高度の土を用いて形を形成していきます。今回は形状が簡素で後々動かすのも簡単そうなミミズ型にしていきます。別にここでビジュアルに凝る必要皆無なのでそれっぽくなったらそれで大丈夫です。ステップ4、契約属性を使ってスマホとこのミミズ型の土の塊を魔法的に連結させます。そうして連結したらそのミミズが動くようにする為のプログラムをスマホ側で構築していきます。プログラムと言っても、細かな契約を無数に繰り返すだけなので楽です。
はい、完成。完成しましたのはミミズ型のゴーレムっぽい何かです。スマホで事前に登録した動きをするだけのうねうねです。やろうと思えばAIみたいに自己学習型にも出来ると思いますが、自己学習型は後で叛逆されたりする可能性があるので事前に入力された動き以外できないようにします。その動きの数を無数に増やせば動きがヌルヌルしてくるとは思いますが、今回のこれは試作品に過ぎないので適当です。では稼働してみましょうか。んー………動き出しましたね。今回は複雑な事前の行動なども入力していないので、そんなに変な挙動はしないでしょう。多分。とりあえず地中には潜るようになりましたね………では今度は強度実験です。ミミズ型ゴーレムを帰還させて地中から身体を全て出しておきます。そこにとりあえずビームぶっ放してみます。勿論数秒撃ち続けて威力の下がっているビームです。おぉ、事前予測通りではありしたが、ビームで焼き切った所から即座に修復されますね。ま、影属性で破損したところから直してるだけなのですが、その破損修復速度が早いってのが良い感じです。とりあえず事前構想は出来たので、本格的に作って、イクゾー!テッテッテテテテ、カーン!
はい、所要時間1時間半で完成しましたのはこちら!『擬似惑星捕食種族創造アプリ』でございます。略して
これは光、毒、音、影、雷、契約、空間の複合魔法音で、周辺地域の大地を音と空間で広範囲にわたって識別、影と雷で土を複製し毒と雷で侵食収束して圧縮、この段階でドールとして稼働するように身体を形成する。最後に、契約属性によってそのドールの行動設定を行うことで、この魔法は完成するんですね。完成後は大地の全てを捕食し続け、周辺の土を再複製し続ける事で肉体の損傷を補填し続けるんです。無限再生システムですよ凄いですよね。また、毒属性の酸性毒を超遠距離から発射して敵対勢力を溶かし屠り、その巨体によってあらゆる全てを無に帰す化物でもあります。射程距離は3〜5kmくらいはあります。原作再現です。無論、いつものことながら光属性によって効果が倍増し、契約属性によって魔力消費が減少して効果が増えているので、さっきの試作品よりも更に強化されています。一応、この魔法に供給される魔力は第九アップデートからされてるので実質無限に動かせたりしますが、私のの定めた1時間が経過すると自動的に活動を停止して消滅するようになってます。いやほら、もし暴走したとしても止まるようにね?
ちなみにこの擬似ドールの基本行動理念は、限りない捕食と殺戮、たったそれだけです。ただ、本当に無差別殺戮とか無差別破壊とかをする訳ではなく、行動設定時に色々と制限をかける事で、無差別であっても無駄な事はしなくなるのである。このアプリを起動すると画面中央に分かりやすいボタンがあり、このボタンを押す事でこの魔法を使用する事になるのである。ちなみ脳内で思考して使用も出来るけど、そこはロマン重視してボタン押しますよ。よっぽど追い詰められた状況でも無い限り。その後に行動設定画面が現れるので、その画面に詳細な制限や推奨行動を書き込む事で、擬似ドールはその設定を理解し遂行するようになるのである。ちなみに、擬似ドールの大きさは長さが200mで、直径は10mと、身体がかなりでかい。めっちゃデカい。いやほんと、マジでデカい。これでも平均的な大きさってのが凄い。
にしても本当にデカいな………元々のモチーフが惑星を穴だらけにして食べ尽くすとかいう超生物だからこんだけデカいのは理解できるけれど、原作でもこの大きさなんだよな、コイツら………エグいわぁ。これは土の塊だから良いけど、モノホンは肉の塊で………こんなデカいミミズの肉とか何に使うんだろう………そもそも使い道あるかなぁ?使い道といえば、この
「まぁスマホに登録はしとくか………」
いざという時の切り札にはなるでしょう。………私の切り札って、割とあるよな。まずは物資関連の切り札である
「とりあえず試運転試運転………」
そんなこんなで、私はこの日の休憩時間の大半を新しい魔法の試運転で終わらせたのだった………試運転の結果?地形を穴だらけのスポンジ状にして落盤塗れの世界にしてやりましたが??リアルじゃ使えないねぇ。
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