気づくのが遅い

 私の中で結論はもう出てしまった。私にはこの不思議を解くことができないと言う結論だ。結構な時間考えているにも関わらず、まともな案が一つも出てこないのだ。私の中から出てきた案は全てギャグ漫画のようなことばかりである。「そんな奴からまともな考えが出るとは思えない。」私自身が私に言ったはずなのになぜか心が痛んだ。「また無駄な時間を過ごしてしまった。」

 飛び降りた私がなぜ無事だったかを考えても無駄な時間が過ぎるだけであり、明日の成功に繋がることはない。ならば、私ができることはただ一つ。第一回飛び降り計画とは違う動きをすることである。飛び降りないとか、計画を変えるとか、そういう大きなとこを変えるのではなく。トイレに行く回数を変えたりするのだ。何もしないよりはましだろう。とりあえず時間も沢山あることだし、睡眠時間を二時間から七時間にすることにした。早速寝よう。まだ午前中ではあるが、外で寝ていたので疲れは溜まっている。私は睡眠薬を呑んでから布団に入った。勘違いされそうだから言っておくが、先程から私は【睡眠薬】を呑んでいる。だからといって不正行為で入手したものではない。私の不眠症のために病院から出されたのである。ブラック社からのストレスのおかげで睡眠薬を手に入れることができたので、「ブラック社にも良いとこがあるではないか。」――――私は疲れているな。そもそも飛び降りの一番の理由はブラック社であると言うのに褒めてどうするのだ。そのようなことを考えながら寝る準備を終わらせて、布団に入った。

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