無駄
そんなことを考えているうちに、時間はどんどん過ぎていく。明日を成功させるため、何がいけなかったのかを考えなければいけないのに、分からなすぎて話が脱線してしまう。考えが他のものに脱線しないようにしながら、私のポンコツ頭で頑張って考えたが、考えても考えてもゼロパーセントからは抜け出すことができない。挙げ句の果てにはこの世ではありえないようなことを考えてしまった。
私の考えが変な方向にいってしまうので、気持ちを切り替えるために風呂から上がり、ゆっくりしながら、その時のことを頭の中で再現した。―――私は仕事が終わり一旦家に帰った。家では風呂に入り、飛び降りた瞬間に眠れるように睡眠薬を飲んだ(痛みが怖いため)。それから、計画通りの時間にブラック社に着くように家を出た。何度もブラック社に出勤しているため、計画した時間通りに行くことができた。その時はハイになっていたのもあり、ブラック社に出勤してて良かったと初めて思うことができた。そのようなことを思いながら計画した通りに体を動かす。落ちたところに人が来たら大変なので、スマートフォンの画面の明るさを最大にして周りに人影がいないことを確認した。音もしなかった。しっかりと確認したあとに外階段から屋上に向かった。その日はいつもより身体が軽く、素早く行動することができたので、計画した時間より一分ほど早く着いてしまった。飛び降りた瞬間の記憶はあるが、睡眠薬のおかげで意識がなくなり、「落ちてる間と落ちた瞬間の記憶はなかった。」これが、私が飛び降りた時の記憶である。特に不審な点はなく、この時間も無駄になってしまった。
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