第142話 アウルム王誕生
「アウルム様!! 御入場!!」
「「おぉ〜!!」」
とりあえずやってみると伝えたらすぐこうなった。このスピード感、なんだろう?
何か大いなる存在がこの辺をすっ飛ばしてやってしまえみたいな感じなのか?
まずは貴族様へのお披露目という事らしい。
円卓に偉そうなお歴々が座っていたが、俺が入ったら全員立ち上がった。
「アウルム様、どうされましたかな?」
「あぁ、いや、なんでもない。続けてくれ」
「皆々様、こちらが新王アウルム様でございます」
「「おぉ!!」」
「いや、皆さん掛けてください。見ての通りの若輩者でございますゆえ、どうぞ手助けお願いします」
「我々にお任せください、陛下」
「こちらは先王にずっと仕えておりましたスミス宰相、王国の内政の総責任者ですな」
「そうか、よろしく頼む」
「畏まりました」
シュッとしたイケオジだな。
「こちらは‥‥‥、あちらが‥‥‥」
うん、たくさんいたし、覚えきれないな。
徐々に覚えられるだろう。
ーーーーーーーーーーーー
国民へのお披露目は明後日に決まった。
広場で行うらしい。
そのあとは王城の案内をしてもらった。
「侍従長のアンナでございます。アウルム様、どうぞよろしくお願い致します」
「アンナさ‥‥‥、アンナ。よろしく」
「こちらは第一王妃様のお部屋です」
「お、王妃!? あ‥‥‥、すみません」
シルヴィアが反応した。
「なに反応してんのよ、シルヴィア‥‥‥」
「だってまだ実感が無くて‥‥‥」
わかる、その気持ちわかるよ、シルヴィア。
俺なんかもっとそうだから。
元公爵令嬢のアリスにはわからないかもしれないけどな。
「ここから先は工事中です。先王の寝室などがありましたがドラゴンに破壊されましたので」
そうか、そういえばそうだったな。
この辺が先王達の住まいだったか。
「少し工事も見たいんだが大丈夫か?」
「危険ですよ」
「‥‥‥俺は冒険者だぞ?」
「‥‥‥失礼致しました。どうぞ」
工事区域を見た。元からあった建物は半壊状態なのでもう全部壊すらしい。
このスペースにアレ置けるんじゃね?
撤去工事の済んだスペースにサターン号を出して王城との連絡通路も作った。
これなら便利に過ごせるな。
いわば寝室兼脱出装置兼シェルターだな。
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