第133話 ドラゴンの咆哮
「な‥‥‥、何が起きたのだ!?」
「いえ、全くわからな‥‥‥」
「わからないなら調べてこい!! 兵士長、早く行け!」
「ははっ!!」
我はリュウゼン、この国の正統後継者である。
先程の突然の大きな音に多少驚いたが、すぐに指示を飛ばした。
方向からすると庭の方、ちょうど昨日ドラゴンの遺体を運び終えて身体と首を繋げて立たせるよう指示を出した。そろそろ出来ても良い時間であろうが‥‥‥。
あの兵士長、遅いな。何が起きたか見てくるだけだろうに‥‥‥。
「「ぎゃあーーーーーー!!!」」
何を騒いでいるのか? 結局我が直接見に行かねばならんではないか!
庭のところで兵士長と兵士達が突っ立ってるではないか! 全く何をしておるのか?
「おい、兵士ちょ‥‥‥」
声を掛ける途中で違和感に気づいた。全く動かないし、黒い。
動かなかった兵士長達はそのままボロボロと崩れた。
「は?」
兵士長達の姿は跡形もなくなり、黒い炭の粉だけが残った。
「グワォオオーーーーーーン!!」
振り向くと‥‥‥あり得ない!!
何故? ドラゴンが生きているのだ!?
「ぐっ!! 【キャンセルド】!!!」
「グワッ!?‥‥‥」
ドラゴン得意のブレスを放とうとしたのだろうが不発に終わったようだ。何が起きたかわかってないようだ。所詮はトカゲというわけだ!
「我が再度討伐してくれようぞ」
スラリと腰の剣を抜く。この剣ならドラゴンにも通じよう。
「ハァアアア!!!」
大上段に構えた剣を振り下ろす。
ドラゴンの前足に一撃を与えた。鱗は切り裂いたが皮には到達していない。なぁに、一度でダメなら二度三度繰り返せば‥‥‥
ガキッ!!!
俺の持っていた剣が弾き飛ばされた。
くっ!! もう一本ある!
よし!! 再度‥‥‥
ん? 何故急に夜になったのだ!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます