　家まで半分くらいの距離まで来た辺りで何かが遠くから迫ってくる様に見えた。

　念のためルーとマリをストレージから出す。

「ワイバーンじゃ！！　主殿」

「ワイバーン？　あの飛んでるやつか？」

「さようじゃ。しかも奴は火も吹きまする」

「火ならルー、お前が吸収出来るよな？」

「いかにも。追っかけられても面倒ですのでここで倒しておきましょう」

「そうしよう。どうする？」

「ワイバーンは火属性に該当しますので、ここはマリでしょうな」

「やっぱりアタイだな。姉さん、トチるなよ？」

「誰に言うておるのじゃ？主殿、お願いします」

「よし、任せろ」

　武器モードのマリを人間モードのルーが持って構える。ルーもマリも俺から一定距離離れてしまうと落っこちてしまう。そもそも空中で戦闘出来るのも俺のスキルのせいだけどな。

「ギェエエエーーーーーーー！！！！」

　ボッッ！！！！　ワイバーンが火球を放つ。

「なんのこれしきっ！！」

　ルーが左手を翳すと火球がそのまま吸収される。ルーがそのまま突っ込んでマリを振りかざす。

「やぁあああああーーーーーー！！！！」

　ザンッ！！！！！！！！

　一撃でワイバーンの首をぶった斬った。

「主殿！！　ワイバーンの下へお早く！！」

「おう！」

　キラキラが始まると同時にワイバーンの肉と複数の鱗がドロップされる。ここは空中だ。

　当然、肉も鱗も落ちる。

　急いで下を回り込み、ストレージを展開して受け止める。だが鱗の何枚かは拾いきれなかった。

　まぁ全部拾わなくてもいいか。

　それより早く帰らなきゃ！！

　シルヴィアが待ってるからな。早く会いたい。

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