第38話 凱旋
「おぉ! おかえり! どうだった?」
「鉱山の原因は呪いの武器の封印が解けかかっていたからだった。そっちは解決したし、モンスターもあらかた減らしてきたからもう鉱山に入って大丈夫だと思う」
「おおっ!! ありがとう! 助かったよ。キミはこの街の英雄だ!」
「いやっ、そんな事は‥‥‥」
「今回の件で間違いなくDランクに昇格になると思う。楽しみに待っていてくれ」
「よし!! ありがとうございます!」
「鉱山ギルドからもお礼がしたいそうだ。行ってくれるか?」
「わかりました」
鉱山ギルドに着く。
「おぉ!! きてくれたか! 英雄アウルムくんよ!!」
「いや、そんな大袈裟ですよ」
「いいじゃない、認めちゃいなさいよ」
「ハハ、今回の件で本当に助かってね。是非とも鉱山ギルドとしてもお礼がしたいと思ってね。何か欲しいものはあるかい?」
「うーん、考えてなかったので‥‥‥」
うーん、どうしよう。
あっ!? そうだ!!
「鉱山の自由採掘権をいただけますか?」
「そんなもので良いのか? それなら直ぐにでも許可しよう!」
やった!
これで金属が手に入れやすくなるぞ。
この鉱山は鉄をはじめ、銅、金、銀、クロム、マンガン、ミスリルなどが採掘出来るようだ。
「しかしその細い腕で掘れるのか? ドワーフを紹介しようか?」
「いや、伝手が有りますので大丈夫です」
ーーーーーーーーーーーー
鉱山に戻ってきた。安全宣言が出たのでチラホラ人が戻ってきてる。とりあえずマリがいた辺りまで潜ろう。
「旦那、こんなところまで戻ってきてどうするんだい? まさかアタイ達としっぽりと楽しむつもりじゃ‥‥‥?」
「そんな訳ないだろ。後ろから人が来ないか見張っててくれ」
【金属支配】は金属を動かしたり変形したりするだけじゃない。鉱石から金属を分離、精錬する事だって出来る。問題は人に見つからないようにしないといけない。だからマリのいたところならまだ近づき難いと思ったのだ。
手をかざして反応を探る。思ったより高反応だ。これならそれほど時間がかからないだろう。
ただ迷惑をかけない様に人が掘れないくらい深くから採掘しよう。
「主殿、随分と集められましたな」
「これから必要かもしれないからな」
これだけあればやりたいと思っている事が出来るかもしれない。
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