第14話 依頼の報告

 帰りながらコパーさんに説明した。

「すると、おめえさんは金属を操って動かしたりできるって事か?」

「まぁ、簡単に言えばそうです」


「無敵じゃないか!?」

「いえ、そうでもないんですよ。金属製のもの以外には効かないので」


「ほう、確かにそうだな」


「コパーさん、俺のこの話は他言無用でお願い出来ませんか?」

「わかった。おめえさんは命の恩人だ。この事は誰にも話さん。それよりもだ、アウルムよ。もし可能なら今後も一緒に手伝って欲しいんだ」


 街に戻って、依頼書にコパーさんのサインを貰ったら、仕事は完了だ。二人でギルドに向かう。


 ギルドに到着し、先にコパーさんが受付へ。

 何やら話していたが、しばらくして俺の番になった。


「お帰りなさい、アウルムさん。報告ですね?」

「はい、こちらがサインを貰った依頼書とゴブリンの魔石がいくつかあります」

「はい、確かに。こちらが今回の報酬になります」

 中身を検める。なんか多い。


「‥‥‥なんか多くないですか?」

「コパーさんから追加報酬としていただきましたのでその分です」


 コパーさんに目をやると、ニカッとされた。

 受付さんに詳しく聞くと、命の恩人だからとの事。ゴブリンには俺も囲まれていて、ただ倒しただけなので、黙っててくれればそれで良いんだけどな。


 今日は多めに孤児院に入金出来そうだ。腹も減った。少し美味いものも買って帰ろうかな。


 あ、イーリエさんにもお世話になったので何か買おうかな? 何がいいだろう‥‥‥?


 悩んだ挙句、少し高い酒を買った。普段なら飲もうと思わないであろう金額のやつだ。日本で言えば初任給で親に何かプレゼントするみたいな‥‥‥。

 いつか一番高いワインとかを買ってあげられるようになれるといいな。


 今日は双子満月の日だ。

 夜だけど外が明るい。

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