第13話 ゴブリンとの戦闘

「コパーさん。そのままで聞いてください。ゴブリンに囲まれてます」

「! なに!? どうする!?」

「俺がやります。そのまま片付けを続けてください。こちらが気付いていないと思わせましょう」

「わかった」


 ゴブリンは七匹、いや八匹かな? 金属の武器、装飾品を身につけている奴は、だが。


 さすがにこの状況でスキルを使わずに切り抜けるのは不可能だろう。


 まずは、剣を持っているゴブリンから仕留めようか。ゴブリンの持っている剣は基本的にボロボロだ。冒険者から奪って使っているだけで、手入れも何もしていないからな。 


 二、三匹目くらいで折れてしまうだろう。が、俺には関係ない。


 まずは一匹目。持っている剣を操作して奪い取り、水平に振って首を切る。二匹目、心臓に突き立てる。三匹目は袈裟斬り。


 ここで剣が折れる。とまぁここまでは予定通り。切先側を動かして、四匹、五匹と貫く。鍔や柄が無い分、貫通しやすい。


 あとの三匹は、何が起きたのかわからない様子だ。そりゃそうだ。ゴブリンからすれば急に剣が動き出して、味方を殺しまくっているのだから恐怖でしかないだろう。


 そのまま折れた剣先で三匹まとめて胸を貫通。致命傷は与えたから放って置いても死ぬだろうがちゃんとトドメを刺しておこう。ゴブリンはよく死んだふりをするそうだ。



「アウルム‥‥‥、おめえさんは何もんだ?」


 あ、コパーさんが引いてる。

 説明しなきゃな。


「帰りながら話しますよ。とりあえずここは引き上げましょう」

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