31話 清川先生の家庭訪問
清川先生と生活指導室で愛しあった後は、直ぐに期末テストが始まったので、私に彼女が5人いる事は有耶無耶になっていた。
……のだけど……無事に期末テストも終わり、ホッとしていた所に……清川先生からの呼び出しがあった。
「カレンちゃんの、お家チェックに伺います!カレンちゃんの彼女を紹介してください」
やっぱり、忘れてなかったのね!?
「えっと、紹介……しないとダメですか?」
「もちろんです!……私は、カレンちゃんが心配なのよ?」
清川先生は、私の頬に手の平を添えていた。今にもキスしそうな距離だ。
清川先生の用件は、うちの家庭訪問だったけど、やっぱり……マコちゃんの事……説明しないとダメなのかな……。
マコちゃんは男の娘だ。私の元の体という事を説明しないと、先生は納得してくれないだろう。不純と言われてしまうのは心外だ。
「分かりました。でも……先生には私の秘密を知って貰う必要があるんですけど……私の彼女になる覚悟は……ありますか?」
先生に、私の秘密を説明するなら……私の大事な人……要するに彼女となって欲しい。
私は、先生の覚悟が知りたかった。
私の6人目の彼女になる覚悟を。
……手を出してから言う事じゃない事は分かっているけど……。
「カレンちゃんの……彼女になる覚悟?」
先生は、複雑な表情をしていた。
私は、先生に対して……とても酷い選択を迫っている。6人目の彼女と言う、普通ならあり得ない選択肢だ。
「はい……私には、人には絶対に言えない秘密があります」
これは、先生に対する条件でもある。
これを飲まなければ……私は先生を彼女にする事は出来ないし、秘密を明かす事はしない。
先生は、迷った表情をクルクルと、悩んだり、喜んだり変えてから……私に向き直った。
「カレンちゃん!私は、ハーレムが大好きなの!」
はい?
「清川先生?」
ハーレムが好きって?先生は何を言い出したの?
「あぁ……ごめんなさい……私は構わないわ?七番目でも八番目でも……私は、カレンちゃん♡」
いえ、六番目です……先生。
「あの……それは、私の彼女になりたいって事でいいんですよね?」
「ええ……覚悟は出来てます……教えて下さい。カレンちゃんの秘密……」
清川先生は本気みたいね……。
そして、私は先生を家に上げる事にした。
◇◇
マコちゃんと佳奈、遥には先に帰って貰った。七菜香先輩と雫にはスマホにメッセージを送っておいた。
そして、私は家に帰るなり、土下座をさせられていた。
「ごめんなさい!」
「お兄ちゃん?言ったよね?先生は彼女にしないって?それで、何で先生を連れて帰ってくるのよ!?」
「それは……えっと……ごめんなさい。やっぱり先生も好きというか……」
雫の言う事は尤もだ。私は、先生を彼女にはしないって言っていたし、先生には迷惑をかけたくなかった。
「ごめんなさい?私がカレンちゃんに家庭訪問をお願いしたのよ?」
私の後ろに立っていた清川先生は、家庭訪問と言っているけど、実際は私の浮気調査だ。
6人目でもいいって言ってくれたけど……。
「そう!そうなの!家庭訪問だって言うから連れて来たのよ?」
それから……私は一人づつ……私の彼女を紹介した。
「この子は、私の妹の桜川雫です」
まずは雫から……。
「どうも、お兄ちゃんの妹の雫です」
「ええ?いきなり何を言ってるの?この子は桜川真。マコちゃんの妹さんでしょ?」
次に、私はカレンを紹介した。
「彼女は、マコちゃん。体は桜川真だけど、中身はカレン・グランチェスカ。異世界人です」
「担任の先生?私がカレンですよ?」
「ええええ!?どう言う事?マコちゃんの中身って?じゃ、カレンちゃんは?」
「私が、桜川真なんです……」
先生は、信じられないって表情をしていた。
「それじゃ……カレンちゃんが、いつもマコちゃんと一緒にいるのは……そう言う事なの?」
私は清川先生に、私が異世界にカレン・グランチェスカとして転生し、2年後に……こっちの世界の自分、マコちゃんに召喚されたこと。精神のみが召喚されているだけなので、実際の体は異世界で眠っている事。そして……こっちの世界に居続けるには、マコちゃんと……エッチする必要がある事を説明した。
「そんな……カレンちゃんが、実は男の子だったなんて……」
え?そっち?
「しかも、男の子の自分の体とエッチしているなんて……」
先生には、ショックが大きかったかな……。元の自分の体とは言え、私が男の子とエッチしていたなんて……。
「カレンちゃんは、そっちもいけるの?」
先生が、何を言っているのか分からないけど、私は女の子が好きなの。
「清川先生?マコちゃんは私の彼女です。男の子ではありません」
「そう、カレンちゃんは、そう思っているのね……」
今日は私の彼女の紹介なので、私は次に佳奈を紹介した。
「私の幼馴染の佳奈です」
「先生?まさか担任の先生まで来るとは思わなかったよ……私は小さい頃から真が好きだったの。先生はどうなのかな?」
佳奈も複雑な表情をしていた。
「藍沢さん……私は、カレンちゃんが好きよ?」
先生……嬉しいけど、今は火に油なのよ?佳奈の顔が怖いのよ?
次に私は、委員長を紹介した。
「それから、委員長……遥には、私が桜川真だった時に告白されたの」
「清川先生……僕は真剣に真君と交際してるんだ。それを分かって欲しい」
「結城さんまで……みんな男の子の桜川真くんが好きなのね?」
後は先輩を紹介して終わりね……。
「そして、こちらが高見七菜香先輩です」
「あの……先生?私は、カレンちゃんが……好きです。先生には……負けません」
「高見さんまで……え?高見さんが好きなのは、男の子の真君ではないの?」
「あの……私は……マコちゃんになった……カレンちゃんと……お付き合い……しています……」
えっと、それは先生に話して無いのよ?七菜香先輩?
「え?」
先生には、私の能力を明かしていないのよ?この能力は、知られたくないんだけど……。
「マコちゃんになるって何?カレンちゃん?」
「物まねですよ?先生。七菜香先輩は、女の子の私と付き合っているの。それにマコちゃんの勉強を見てもらっていたんですよ」
「そうなの?高見さんには、お世話になっているのね?」
「ええ、そうなんですよ?清川先生」
ふぅ……なんとか、ごまかせたかしら?
「これで全員です。清川先生?私は真剣な交際をしているのを分かってくれましたか?」
「マコちゃんの件は、先生としては許せませんが、カレンちゃんが生きるためというならば仕方ありませんか……はぁ……カレンちゃん……先生は、カレンちゃんが好きです。流石に皆さんのように同棲は出来ませんが、カレンちゃんの彼女の一人として見守らせて下さい……私は先生なので……」
清川先生……。
「先生?今日はどうします?見て行きますか?」
「え?」
「今、見守るって言いましたよね?」
私は、今日の更新作業を先生の前で見せることにした。
私が更新作業を始めると……佳奈も雫も遥も順番に加わって来た。最後に先輩が来ると、清川先生は顔を赤くして見入っていた。
「んあ♡先生も♡来てください♡」
「はぁ♡はぁ♡……え?ええええええ!?」
結局、清川先生もしたかったみたいで、喜んでくれたのよ?
あとがき
ここまでお読みくださりありがとうございました。
執筆の励みになりますので、続きが読みたい。
更新頑張ってと感じて下さいましたら、
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