29話 テスト勉強と清川先生
修学旅行も終わり、夏休み前の一大イベントは……期末テストになる。
カレンの勉強は、七菜香先輩に見てもらっている。一緒に住んでいる七菜香先輩に勉強を見てもらえるので中間テストの時よりは、良くなったと思う。
でも……ちょっと問題が合って、前回のテストで……カレンは学年ランクで三位だったのよ?
そう……私のせいで、順位が高すぎたのよ?
「カレン?テストの方は出来そう?」
カレンが一人で問題なくテストをクリア出来るなら、私がカレンに教える事はほとんど無くなったと考えてもいいかもしれない。
「任せて下さい!」
元気だけはいいけど?心配なのよね?
「マコちゃんは……覚えが良いよ?」
そうなのよね、私が憑依した状態で勉強すると、カレンは理解するのが早くなるのでテスト勉強はとても覚えが良いのだ。
「七菜香先輩の教え方がいいんですよ?」
なので、今回の期末テストは前回のようにスキルは使わない。と言うか使えない。
異世界留学生の私も、期末テストを受けることになるからスキル憑依は使えないからだ。
「お兄ちゃんも、テスト受けるんだよね?」
「そうね……異世界に行ってて登校出来なかった期間もあったけど、七菜香先輩のおかげで勉強の遅れの方はもう大丈夫だと思うよ?」
「ふぅーん……それで、お兄ちゃん?先生とは、どうなったの?」
「え?」
「カレンちゃん?……清川先生と……聞いたんだけど?」
「えっと……もちろん先生には、迷惑かけないようにするよ?」
私と関係を持ったと学校にばれたら、先生は社会的に先生を続けられなくなってしまう。
「そういう事じゃないでしょ?お兄ちゃん?先生はお兄ちゃんの事……どう思ってるの?したんでしょ?」
「したというか?……先生には……そうね、酔った勢いで先生に告白はされたかも?」
「……そうなの?あの……清川先生が……カレンちゃんに……」
「もう増やさないって言ってたよね?」
はい、言いました。
「先生を、彼女にはしないよ?」
「真!?当たり前だよね!?」
「そうなんだ。お兄ちゃんは……先生を弄んで捨てるの?」
「捨てないよ?」
「彼女にしないなら……いずれそうなるよね?真君」
私は……ついに手を出してはいけない人に、手を出してしまったの?
清川先生には、私達の秘密は話していないので、純粋に私、カレンちゃんの事を好きだという事だ。
どうして清川先生は、私が好きなんだろう?
先生は私と同類?まさかね……。
◇◇
私は、昔から女の子が好きだった。
だから女の子に出会える先生という職業を選んでしまった。
先生は、生徒に手を出せないのに……。
女子率の高いこの学校は、元々女子校で、私の母校でもあった。
母校という事で、運良く私はこの学校の先生になれたんだ。
私は背が低く、胸も無いので……先生となった今でも、良く小学生に間違えられる。
ロリコン趣味の男は良く寄ってくるけど、ハッキリ言ってキモイので近寄らないで欲しい。
私は、可愛い女の子が大好きなんです。
「はぁ……可愛い女の子をいっぱい侍らせて、ハーレムにしたい!」
そう……私の夢は、叶うことのないものだった。
そんな手を出したくても出せない。もどかしくも憂鬱な毎日を送っていた日々に……光が灯った。
なんと、異世界人のカレンちゃんが、この学校に留学してきたんです!しかも、私のクラスに入って来たんです!
カレンちゃんは、私と同じくらいの背の高さなのに……異次元級の巨乳を備えていたのよ!?それに金髪で碧眼!さらに超が付く程の美少女だったわ。
私は、電撃に打たれたように一目惚れしてしまった。可愛すぎるのよ!カレンちゃん♡はぁはぁ……スリスリしたい!クンカクンカしたい!ペロペロしたい!
私の思いは日が経つにつれ、重くなっていった。
そして、カレンちゃんを観察しているうちに……おかしな事に気が付いてしまった。
カレンちゃんの周りには、複数の女の子がいつもいるんだけど……何か距離感が違う。
手を繋いだり、キスしたり?ええ?デートしてるの?どういう事?
カレンちゃんは、いつも女の子の服を着たマコちゃんという男の娘といることが多い。
だけど、藍沢さんや結城さん、マコちゃんの妹とも良く遊んでいるみたいで、最近は図書館の姫と呼ばれている高見さんと一緒にいることが多くなって来た。
お友達多いのね……。カレンちゃんの交友関係は、マコちゃん以外は全員女の子だった。
そして、修学旅行のあの日、私は消灯時間の見回りをしていた。
カレンちゃんがいる部屋は、何か動く気配がしていたので、思い切って入ってみたんだけど……。
そこで、私はカレンちゃんにキスされて、いえ……キスしてくれたのよ?
それから私は、カレンちゃんの布団に引き込まれて……いいえ?
……引き入れてくれたのよ?私が大好きな!あのカレンちゃんに!
そして、カレンちゃんはまた、私にキスしてくれた♡
もう、夢のようだった。
カレンちゃんは、私を抱きしめてくれて、この小さい胸を可愛がってくれた。
カレンちゃんの小さな手とお口は、とても気持ちよくて……私は何度もビクビクさせて貰ったの……。
流石に……私も恥ずかしくて、乱れた服を直してカレンちゃんの部屋を出たのだけど……本当はそのまま一緒に寝たかったわ♡
私のカレンちゃんに、彼女が沢山いるのを知ったのは、修学旅行が終わってからだった。
あとがき
ここまでお読みくださりありがとうございました。
執筆の励みになりますので、続きが読みたい。
更新頑張ってと感じて下さいましたら、
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