4話 そこ!傷を抉らないで下さい!


 

 もう知ってると思うけど、私は異世界から帰ってきて、カレンとの更新エッチを再開したの。


 勘違いして欲しくないんだけど……。


 別に……したくてしてる訳じゃないのよ?学園に本腰で通うには、二重生活を止めるしかなかったの。本当よ?


 向こうの身体は、リゼとサーラにお願いしてきたから安心だし、それにシャルにはエッチな悪戯されそうで危険だから二人にお願いしたわ。


 それと、カレンのスキルの条件で、大人の事情か何か知らないけど?「カレンとセッ〇スしてしまうと異世界に戻れなくなってしまう」……なんて余計な事になってしまったので私は処女なんだけど……。


 よくよく考えたら、異世界では私は処女なので、私はこっちに顕現する度にリセットされて毎回処女なのよ?


 異世界で処女でいる限り、私は永遠の処女でいられるというわけね。


 でも、スキルの制限でカレンとは憑依を介さないセッ〇スは出来ないのよ。


 逆に言えば憑依さえすれば出来ちゃうんだけど……私はあまりそういう事はしたく無いの。


 だって、やろうと思えばいくらでも、完全犯罪出来ちゃうのよ?


 例えば、気に入った美少女の旦那に憑依して嫁を寝とるとか?


 気に入った女の子の彼氏に憑依して彼女を寝とるとか?


 気に入った男の嫁に憑依して旦那を寝とるとか?


 私が悪人だったら、何でも出来るわよ?


 だから……これでもかなり自重しているのを分かって欲しいわ。


 みんな、彼女4人(実際は7人)もいるじゃない?って言うけど……。


 これでも我慢してるのよ?



 閑話休題。



 ちょっと分かりにくくてごめんなさいね?


「マコ様?誰とお話ししているんですか?」

「ううん、こっちの話よ?気にしないで?」


 今日もカレンと私は、生徒会室に行く予定になっている。



◇◇



 私は生徒会書記の市川玲奈いちかわれな。生徒会で2年は私だけなので、次の生徒会長は私が内定していた……はずだったんだけど。


 今年の新人は有望な子が多い。このままでは私の生徒会での立ち位置が危ない。


 特に今年、生徒会に入ってきた異世界留学生のカレンちゃん!

 

 体は小学生並みに小さいんだけど……あのスイカのような大きい胸!あれは何なの?反則じゃない?さらに綺麗な金髪で超美少女なのよ?


 あともう一人、男の子なのに私より可愛い桜川マコちゃんよ!可愛いからって特例で男の娘になって生徒会に入るなんて前代未聞よ!?


 男の娘だけあって胸は私の方が少しだけ大きいけど。自慢にすらならないわ!

 しかも、この二人が付き合ってるって言うじゃない?二人とも可愛くて羨ましいし!!これほどのお似合いカップルは見たことないわよ!



「はぁ……私、自信なくなるわ~」


「玲奈ちゃん?どうしたの?」


「あ、西川先輩、聞いてくださいよ~……」


 会計の西川先輩は黒髪のポニーテールが綺麗な憧れの先輩だ。眼鏡をかけていて後輩の私の事をよく見てくれる頼れる先輩でもある。何より胸が普通なのがいい。


 会長と副会長はちょっと胸の大きさが豊満すぎるのでずるいんですよ。流石に新入生のカレンちゃんには及ばないけど。


 私は茶髪で肩までしかないので、西川先輩の腰まである長い髪って憧れるんですよ~。


「あの留学生のカレンちゃんは確かに、ある意味規格外だと思うけど……流石に異世界人の美少女に張り合ってどうするのよ?」


「だってぇ」


「胸は無くても、玲奈ちゃんには玲奈ちゃんの良い所があるでしょ?」


「そこ!傷を抉らないで下さい!胸の事は諦めてます!」



 なんて先輩と話していたら、くだんのカレンちゃんとマコちゃんが生徒会室にやってきた。


◇◇


「失礼します」「今日も来ましたよ?」


「まこちゃん、カレンちゃんお疲れさま」

「む?、リア充乙!」


「あ、市西川先輩!昨日は、校外活動さぼりましたね?」


「同じ川だからって一緒に呼ばないで!?って私は先輩じゃないわよ!?」


「ごめんなさい、昨日は外せない用事があって……」

「で、本当の所は?」

「二人で駅前のケーキ屋に行ってました?てへ!♡」


「ずるいです!二人でケーキって!デートです?」


「あたしらは百合じゃないから、普通に食べに行っただけよ?」


「え~私達も連れて行って下さいよ~」


「そうです!昨日さぼったんです!その分、市西先輩は私達におごらなくてはなりません」


「纏めて川すら呼ばなくなったの!?」


「まぁ、仕方ないかぁ」


 と、いう事で生徒会の先輩達にはケーキを奢らせ……奢ってもらうことになったのよ?


 駅前のケーキ屋は小さい店とかじゃなくチェーン店で、店の中で選んだケーキが食べられるようになっている。


 遥とデートした時みたいにバイキングで食べ過ぎることは無いから安心よ?


「それで、なんで人が増えているのかしら?」


 生徒会室を出て外に出ようとしたら、妹と佳奈と遥に何故か同時に会ったのよ。


「この3人も昨日校外活動を手伝ってくれたんだから権利はあると思うわよ?」

「まじで?……お金足りるかな……ねぇ玲奈ちゃんお金ある?」

「うぐぐ……ありますよ?それより何ですか?あのハーレムは?」

「どうやら、カレンちゃんのハーレムのようね。みんなカレンちゃんの彼女らしいわ?」

「……ふぐぐぐぐぅ!リア充めぇ!ってゆうか、カレンちゃん両性愛者バイだったの?」


 結局、先輩達はみんなの分までケーキを奢ってくれて、良かったわ。


 それに、みんなで食べる無料ケーキは格別に美味しかった。





あとがき


大人の事情で、スキル設定を見直しているので、分かりやすいように説明を入れさせていただきました。

また、執筆の励みになりますので、続きが読みたい。

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