8話 お兄ちゃん?ギルティだよ?
私は次の夜、憑依しながらのテストとして完全憑依ではなく、リゼに軽く憑依した状態で寝てみることにした。昨日のようにリゼが代わりにカレンに召喚されてしまう可能性もあったけど、リゼならば、カレンとうまくやってくれるんじゃないかという考えもあった。
リゼとの憑依実験をするために、私はリゼの部屋に来ていた。リゼに憑依させてもらって、そのまま寝るだけなので特にすることはない。完全憑依じゃないのでリゼはいつも通りにしてもらう予定だ。
「カレン、憑依する前に、いい?」
「いいけど、何が?リゼ?」
「ん♡……」
リゼの顔は、ほんのり赤くなっていて、振り向きざまにキスされた。
「お休みのキス♡忘れてる」
「うん♡お休みリゼ」
「カレン……いいよ、来てリゼの中に♡」
「(異世界に)いっちゃってもいい?」
「うん、いかせて、欲しい♡」
もう一度軽くキスをして、私はリゼに憑依した。
◇◇
次に目を開けた時、私はカレンにちゃんと召喚されていた。
「マコ様!?良かった♡ちゃんとマコ様ですぅ!」
カレンの華奢な胸板が私を包み込む。
成功みたいね。後はリゼの体から私が出てなければ……向こうの私の体はリゼに護られて安全と言うことになる。
「カレン、昨日はシャルが召喚されたと聞いたわ……」
カレンに話しかけると、急に頬を膨らませて怒りだした。
「そうですよ!何ですか?あの赤毛の女は?どうしてマコ様が来なかったんですか!?」
「それは、あの時はシャルに憑依中だったからよ?事故よ?本当は私が来る予定だったの」
「それに、聞きましたよ?向こうであの赤毛の女と結婚しているってどう言うことですか?だから
シャルってば、カレンに何嘘吹き込んでるのよ!?
「それは誤解よ?シャルとは結婚はしていないし、一緒に住んでいるだけなのよ?」
「信用出来ません!
そこまでバレてるの?……シャルが話したのね。
「…………それは、女の子4人で住んでたら、そう言う事もあるわよ」
「4人で!?他にも女がいるんですか!?」
「女の子だけよ?彼氏とか男の子は居ないから!私が好きな男の子はカレン、貴方だけよ?」
「それは当然ですけど?マコ様ばっかりエッチして、
もう、仕方ないわね。
「いいわ、カレンしましょうか」
◇◇
カレンとエッチはしないと言ったな。あれは嘘だ。
私は気付いていた。更新しなくてもいいエッチを、……もう経験していたからだ。
私が異世界に戻ってしまった時に既に経験済みだった。
そう、雫に憑依しながらのエッチでは更新出来ず、異世界へ戻ってしまった。
憑依しながらであれば更新しなくて良いのだ。
スキル顕現の盲点を突いた回避方法だったから今までカレンには言わなかった。
この方法なら、カレンに憑依した場合には私の彼女がカレンに寝取られることになるし、カレンの相手になる方に憑依しても、私の彼女が寝取られるからだ。
唯一、この経験があるのは妹の雫のみ。
佳奈と委員長に相談するのも気が引ける。
はぁ……なんて相談すればいいのよ?カレンとエッチしたいから身体を貸して?いやいや、カレンに憑依するからカレンとエッチしてくれ?
だめね……。いい方法が思いつかない。
やっぱりここは、雫にお願いするしか無いかしら?
◇◇
今日はカレンを学校に連れて行こうと思ったけど、休みだったので雫の携帯に連絡を入れ、家まで来てもらった。
「お兄ちゃん?」
「久しぶりね?雫」
「お兄ちゃんだ!本当にお兄ちゃんだ!」
雫は泣きながら私に全力ハグして来た。
「迎えに来ても出てこないし!学校には来ないし!何度も様子を見に来たけど出てこないし!一週間以上も!すっごく心配したんだよ!?もう、死んじゃったかと思ったよ……」
雫の顔はもう、溢れる涙で鼻水まで出ていて、ぐしょしょだ。
「ごめんなさい雫。実はカレンとの契約が切れて異世界に戻っていたの」
「戻って?やっぱり……お兄ちゃんはもう、異世界の人……なんだね」
「それがね?実はもう更新しなくてもカレンに毎日こっちに呼んでもらえるようになったのだけど……」
「え?ずっとこっちにいられるの?」
「夜は異世界に戻るけど……昼間はいられるわ」
雫は更に強く抱きしめてきて痛いんですけど?
「良かった、また一緒にいられるんだね?」
「それで、相談なんだけど?」
私は雫に包み隠さず異世界での事、カレンと更新しないでエッチしたい事なんかを相談した。
「お兄ちゃん?ギルティだよ?」
「はい」
「なんでこっちに私も含めて彼女4人もいるのに……異世界に彼女が3人もいるのよ?」
「はい」
「お兄ちゃん?自分が女の子だって言う自覚はあるの?カレンさん以外は全員女の子でしょ?」
「ごもっともです」
妹にめっちゃ怒られました。
「あまつさえ何?カレンさんとエッチしたいから、私の体を貸して欲しい?バカなの?」
「はい……ごめんなさい」
「そんなの!いいに決まってるでしょ!?寧ろ使ってよ!私はお兄ちゃんのものでしょ?」
「えええ!?」
「でもちょっと待って……走って来て汗臭いからお風呂貸してね♡」
お風呂から出た雫とカレンは、とても綺麗だった。わたしは召喚体だからお風呂に入る必要はない。
雫とカレンが並ぶと、本当にそっくりで……下腹部のあたりがキュンとしてくる。
「それじゃ今日は雫に憑依するからお願いね」
「いいよお兄ちゃん、一緒に気持ち良くなろ?」
「マコ様……雫ちゃん」
そして私は、雫に憑依して……あとはカレンと雫に任せて……快感の渦に身を任せた。
「これで……本当に良かったのかしら?」
あとがき
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