6話 最愛のカレンのお嫁さんよ?
長老の家で話を聞いた後、私たちは一旦家に帰り今後の迷宮討伐についてリビングに座り話し合う事になった。
リゼが紅茶を入れてくれたので、一服してからシャルがカップを置き、話を切り出した。
「体調が戻ったら、カレンも参加するって事でいい?」
「カレンはまだ、万全じゃない」
リゼはまだ両手でカップを持って紅茶を啜っている。
「カレンちゃんはサーラとお留守番でしょうか?」
サーラはまだほとんど紅茶を飲んでいない。サーラには苦かったかな?
シャルは腰に手を当て、私も迷宮討伐に参加するか聞いて来たけど、召喚の危険性がある限り迷宮には入れない。
私は仕方なく、今私に起きている事を3人に相談する事にした。3人に打ち明けるのはこれが初めてになる。
私が実は異世界から来た事、異世界では男の子だった事。異世界には私の元の体に入っている本当のカレンがいる事。
私の異世界での過去の名前など。
――そして、私が倒れて3日間の間眠っていた時の事。
「あの時は、こちらに体を残したまま、私の精神のみが異世界に召喚されていたのよ」
「カレンってば、全くもう!なんでそんな大事な事隠してたの?」
「でも、話してくれて、良かった」
「カレンちゃん……大変だったんだねぇ……うるうる……」
ただ、向こうの世界に彼女がいる事とか、カレンや妹との情事は……、リゼやシャルに言えないので隠しておく事にする。
向こうの世界での事とはいえ、男の子とエッチしていたのがバレた時が怖いのよ。
「私は本当のカレン・グランチェスカじゃないのよ。中身はマコっていう男の子なの」
シャルは突然立ち上がって、全力で私の体を抱きしめて来た。
「何ぃ?カレンそんな事気にしてたの?あたしは、今のカレンだったから好きになったんじゃん!」
「そういえば出会った頃は、もっとカレンちゃん男の子っぽかったかもです」
「でも、時々感じるカレンのカッコいい所って、……元々は男の子だったから?うふふふ~~~」
シャルが耳元で囁くと、私の耳に息を吹きかけて来た。
「ひゃん!」
「カレンなら、リゼ男の子でもいい」
「水臭いぞこの~」
シャルが私の頭をホールドしてグリグリしてくる。
「シャル!いだい、いだい!」
◇◇
シャルとリゼ、サーラに一通り弄られた後、本題の迷宮をどうするか?という話に戻った。
「それで?カレンが今懸念しているのは、迷宮に入った時に召喚されたらまた倒れてしまうんじゃないかって事ね?」
「迷宮内部で倒れたら致命的」
「異世界に召喚されると、体が残ってしまうんですよね?それなら、憑依中はどうなるんですかにゃ?」
「そうね、誰かに憑依中は実体が無いから……戦闘中に倒れる心配は無いかもしれないけど……」
それは私も考えていたことだけど、実験するにも協力が必要だし。
「カレン、次に召喚される時間は分かる?」
「多分……今日の夜、寝る頃だと思うわ」
「シャル、あなた」
「夕食後、お風呂に入った後に、あたしに憑依するのはどう?いいよ?憑依したまま寝るの楽しみっしょ?」
◇◇
シャルの提案で、みんなでお風呂に入った後、シャルの部屋に何故か4人が集まった。
「何が起きるか分からないから、4人集まってもらったよ?」
「じゃ、カレンお願いね」
「
私はスキル憑依でシャルに憑依する。
『憑依したわよ』
「ついでに完全憑依して?あ、私の意識はそのままね」
「これでどう?」
次に、私は完全憑依でシャルの体を掌握した。
『はぁ♡いいよ♡カレンと一つに慣れた感じ♡癖になるぅ』
憑依されているシャルは動けないのに満足そうにしているけど大丈夫かしら?
『二人とも来てぇ♡』
「え?」
「えへへカレン♡ ちゅ♡ちゅぱ……ちゅ♡」
「カレン♡むぎゅ♡むにむに♡」
シャルの体に完全憑依している私に、サーラとリゼが愛撫を始めている。何でこうなるの?
『はぁ♡カレン♡大好きぃ♡』
「あ♡……サーラ……そこは……んん♡あ……リゼぇ♡……そこ、んくぅ♡」
憑依したままの3Pは、私にとってもシャルにとっても、未知の快感を与えてくれたのだった。
今日は、朝までとはいかず2時間くらいの天国を堪能した後は、そのまま寝てしまったらしい。
熟睡の中、頭の片隅で「
◇◇
「
マコ様が帰った次の朝。
「マコ様♡お帰りなさい?」
マコ様!?おかしいです!何ですか?この、ツインテールの女は?髪の毛は金色では無く赤色、胸は巨乳では無く普通!
しかも裸です!
「なぁぁぁぁ!!この子は誰ですかぁ!?マコ様!!かむばぁぁっぁぁっく!!」
マコ様を召喚しようとしたら、何故か違う女の子(裸)が出てきました!?
「あー!もう……うるさいっしょ!?ん?あんた誰?」
召喚で出て来た赤毛のツインテールが右手で頭を掻きながら、目を覚ました。
「え!?あたし、裸じゃん!?まさかやられちゃった?」
「赤毛のあなた!!マコ様をどうしたのですか!?」
赤毛の肩を掴みガタガタと揺らす。マコ様と違って胸は揺れません。
「ちょっと、あたしに触らないで!何!?マコ様?誰よそれ……ん?(中身はマコっていう男の子なの)そういえば……カレンが自分はマコって言ってたね」
「え?
「……もしかして、あんたがカレンが言っていた、カレン・グランチェスカの本体?」
「そうですけど?」
「って事はあたし、カレンの代わりに異世界に来ちゃったって感じ!?やっばぁ!」
「そ、そこまで知っているのですね」
「そっかぁ!やったぁ♡あんたがカレンの本来の体なのねぇ♡やっばい♡カレン男の姿も最高♡超好みなんですけど?」
「な、何なんですか?あなたは?」
「そう言えば、自己紹介してなかったっしょ。初めまして、あたしの名前はシャルロッテ。魔法使いよ?シャルってよく言われるわ」
「
「やっぱり、カレンは元の体もええのう♡」
そう言うと、赤毛の女シャルロッテは私の体をペタペタと触って来ましたよ。
「もう、さっきからあなたは、何なんですか?」
「だから、あたしはカレンのパーティメンバーにして、最愛のカレンのお嫁さんよ?」
「ええ?」
何を言ってるの?この女?え?嫁?結婚?マコ様!?
異世界で、何してるんですかぁぁぁぁぁl!?
あとがき
続きが気になる。更新頑張ってと感じて下さいましたら☆☆☆、♡にて応援お願いします。
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