3話 なんで、あたしが最後なの?




 リゼと体力が続くまで愛し合った後、シャルとサーラが収穫を終えて帰ってきた。


「ただいまー!ふぅ!あー疲れたぁ!カレンだっこしてぇ」


「もう、汚れてるんだから、先に風呂に入ってきて」


「カレンちゃん、ただいま帰ったよ?」


 サーラが、どや顔で籠いっぱいのキノコやら野菜やらを見せてくれる。


「いっぱい採れたわね」


「張り切って採りすぎちゃったくらいです」


「サーラもお風呂行ってくる?」


「はい!、行ってきます!」


 さて、二人がお風呂に行っている間に布団を整えたり、2人が採ってきた野菜やキノコを使って調理を開始する。


 リゼは流石に疲れ切ったのか、自分のベッドで休んでいる。


 調理スキルをゲットしてから練習に練習を重ねた結果、私の料理の腕はかなり上昇していた。後は、買い置きしてあるパンをアイテムボックスから出して、食べやすい大きさにカットすると完成だ。


 食卓に出来上がった料理を並べていると、風呂から上がったサーラが裸でリビングに入ってきた。


「美味しそう!」


「サーラ、服を着たらリゼを起こして来てくれる?」


「はーい」


 入れ替わりでシャルも風呂から戻って来た。もう着替え終わったようで、ダボダボの麻色の部屋着を着ていた。


「美味そうじゃん!ひと口もーらお!」


「シャルぅ!」


「味見くらいいいじゃ~ん」


「シャル、お帰り」


 眠そうな目を擦りながらリゼがリビングに入ってきた。


「あれれ?リゼ?そのキスマークは!?」


「ん、大丈夫、すぐ治る。問題無い」


 リゼは首筋のキスマークに手を当てると、目を瞑って幸せそうな笑顔を見せる。


「え?」

「え?」


「ねぇ、それ今スルーする所!?治るって?問題あるよね?」


「別に、治らなくてもいい」


 リゼは顔を背け、頬を膨らませてもう一度、リゼには問題無いと言う。


「そうよね?リゼには問題無いかもしれないけど?」


「ちょっとカレン?」

「何?シャル」


「確かに、あたしとリゼにも同じ事しなさいって言ったけど?」


「言ったけど?」


「キスマーク!は同じ事になるのかなぁ?」


「…………」


「サーラには、キスマークは無いよ?」


「…………」


「はい!ダウト!」


「だって、リゼに死ぬほど好きって言われたらもう、抑えられなかったのよ」


「サーラもカレンにキスマーク付けたいにゃ♡」

「あたしもカレンに付ける~」


「……ってシャル?サーラ?」


 結局、シャルとサーラに押し倒されて、キスマークを付けまくられることになった。


「よし!ふふふ……カレンってばキスだらけじゃん♡」

「シャルが付けたんでしょ?もう」


「で、話の続きだけど……カレン?この後、あたしの部屋に来てね」

「いいけど?シャルどうしたの?」


「だって、キスマークだけじゃないんでしょ?じっくり聞かせてもらうんだから」


「……分かったわ」



◇◇



 二階に上がり、シャルロッテの部屋に入ると、シャルは待ってましたとばかりに私の腰に手を回してくる。シャルの胸はリゼとサーラと比べたら、人並というか普通にあるので、むにゅっとボリュームのある膨らみが私の巨乳を押してくる。


 シャルの赤いツインテールがペシペシと私を叩く。シャルの赤い目は既に潤んでいて、私の目をじっと見つめていた。


「ねぇ、カレン……」

「何?シャル」


「なんで、あたしが最後なの?」


「えっと、タイミングじゃない?ほら、今日はずっとリゼと一緒だったでしょ?」

「そう?、それじゃ今この時間は、あたしの番でいいよね?」


「そうね。いいわよ」


「カレン……リゼと同じこと、して?」

「いいけど、シャルは私の事、好きなの?」


「何度も言ってるよ?大好きって」


 シャルのピンク色の柔らかそうな唇に優しくキスをする。


「ん……♡ん……ちゅ♡はぁ……シャルぅ♡好き♡」


「はぁ……カレン♡あたしもだよ♡」


 この後、リゼと同じなんて生易しいものではなく、シャルの性欲は凄かった。寝る時間を惜しむように朝方まで愛し合いながら過ごした私はもう限界を超えていた。


「おやすみなさい。シャル……もう……だめ。寝かせて……」


「あん。カレンもっと♡」


 もう、無理なのよ。



◇◇



 こんなに幸せに包まれた生活が、ずっと続くと思っていた私は、カレンの想い、私への執着心を過小評価していた、いえ侮っていたと思われても仕方が無かった。


 シャルと愛し合っていた私は、次の朝を見ることが出来なかったからだ。


 何故なら、寝かせてと言いながら、朦朧とした意識の中で聞いた言葉「顕現イーラ」に応えてしまったのだから。



 ――私が次に目覚めたのは、カレンの腕の中だった。


「マコ様!……マコ様!」


 わんわんと泣きながら、私を呼ぶ声が聞こえる。この声を私は知っていた。


「……カレン?」


 流石に眠気には逆らえず、私はそのまま眠りの森の中へ沈んでいった。


「………………」


「ぐすっ……お帰りなさい……マコ様ぁ……」




あとがき


スキル顕現の条件を変更しました。

 契りを結んで子供を作る→× 契りを結ぶ→〇

それに伴ってエッチな表現を抑えめに変更しています。


続きが気になる。更新頑張ってと感じて下さいましたら☆☆☆、♡にて応援お願いします。

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