13話 留守番カレンと欲求不満な妹


side 桜川雫



 今日、お兄ちゃんは結城先輩とデートに出かけている。

 と言うことは、身体の方のお兄ちゃんは暇してるはずだよね?

 結城先輩に浮気されて傷心している心を私が慰めてあげれば、いい感じになれるかも♡


 お兄ちゃんの中身はカレンさんだけど、私はお兄ちゃんに瓜二つ、良く間違われるくらい似ているからカレンさんを落とせるのは私しかいないよね?


 それに、これは浮気じゃないからね?二人ともお兄ちゃんなんだから。

 でもお兄ちゃんは私とカレンさんがしたら、絶対怒るからバレないようにしないと駄目なんだ。

 カレンさんには口止めが必要だよ。


 私とお兄ちゃんと結ばれた日、お兄ちゃんが私を抱いてくれた日から一週間が過ぎてもお兄ちゃんからのお誘いは無く、一度も抱いてくれない。


 私はお兄ちゃんの物になったんだよね?あんなに激しく、熱く愛を確かめ合ったのに、私の子宮はお兄ちゃんの事を考えると疼いてしょうがないんだよ?


 お兄ちゃん?女子高生の性欲、甘く見過ぎだよ?私をこんな体にしたのは、お兄ちゃんだよ?ちゃんと責任取ってよお兄ちゃん。


 お兄ちゃんは、カレンさんと毎日二人でオ〇ニーしているからいいよね。


 お兄ちゃんは、お兄ちゃんの物で毎日、毎日毎日毎日いちゃいちゃしてるから、私を抱いてくれないの?


 お兄ちゃんだけずるいよ!?お兄ちゃんだけが、お兄ちゃんで気持ちよくなってるなんて。



◇◇



「ピンポーン」


 お兄ちゃんの家の呼び鈴を押す。……中々出てこない。

 

「ピンポーン」


「はーい!え?雫ちゃんですか?」


「あは♡カレンさん来ちゃいました♡」


「えっと、マコ様は出かけてますよ?」


「うん、結城先輩とデートでしょ?」


「そうなんですよ……マコ様は浮気性で……惚れた弱みと言いますか、マコ様が彼女作っても強く言えないんです。相手が男じゃないだけマシなんですけど……」


「そうだよねー分かるよー分かる、お兄ちゃん結城先輩と藍沢先輩も彼女にするし」


「あっ、玄関先でごめんなさいです。中入ります?」


「いいんですかぁ?やったぁ♡お邪魔しまーす!」


 カレンさんはお兄ちゃんの室内用ジャージを着ている。お兄ちゃんの体なので当たり前なんだけどね。

 いつもお兄ちゃんが着ているジャージって、あそこの膨らみがよく見えるし、生地が柔らかいから好き。

 だって、触り心地良さそう。


「えーと雫ちゃんお茶飲みます?入れ方覚えたんですよ?」


「じゃあクッキー持ってきたから一緒に食べよ!」


「うわぁ……美味しそうです」


「手作りじゃないけど、最近の私のお気に入りなんだよ?」


「なんか、赤いのとか茶色いのが付いてます」


「そうそう、このチョコの所がふわっとしてて、食感も楽しめるし、むふー」


「このような美味しいお菓子がまだあったとは。もぐもぐ。お茶が合いますね。もぐもぐ」


「お兄ちゃんはお菓子とか買わないの?」


「そういえば買ってる所を見たことありませんね」


「そうなんだぁ。お兄ちゃんそう言う所、気が利かないんだよねぇ」


「それでね、カレンさん。これは提案なんだけど。カレンさんは女の子じゃない?こっちの世界の事を学ぶんだったら、女の子同士が良いと思うんだよ」


「なので、私は女子会とデートを提案します!」


 本当は体目当てなんだけどねー。ふふふ。


「女子会!?良いですね!」


「でしょでしょ?」


「そうだ!カレンさんの連絡手段ってどうしてるの?」


「マコ様の携帯電話を持っていますよ?」


「え?じゃあ、お兄ちゃんは携帯電話持ってないの?」


「そうですね、マコ様との連絡方法はありませんね」


 これは、お兄ちゃんにも携帯を持たせないといけないね。早速女子会の議題としよう!うん。


「これは問題だよ?次の女子会で相談しよう」


 携帯電話は課題として、次はデートだよね?


「それと、お兄ちゃんだけデートしてるのって狡いと思いませんか?カレンさん?」


「そ、そうですよね?マコ様は狡いんです。自分だけ浮気してるのは許せません」


「だよね?だよね?だから、カレンさんも浮気しよう?」


 よし、ここでカレンさんをその気にさせなくちゃ。


「はい?私は、マコ様一筋ですよ?」


「それって、カレンさんは、お兄ちゃんが好きって事だよね?」


「はい、一目ぼれなんですよ♡マコ様に」


「カレンさんってお兄ちゃんの顔に一目ぼれしたんだよね?それってカレンさんの顔じゃないよね?鏡に映ったお兄ちゃんの顔だよね?」


「そうですけど?このマコ様のお体で、私の元の体を凌辱するのはとっても興奮するんですよ?マコ様が私をって思うと痺れちゃうんですよ♡」


「なっ……まさかの自己寝取り?でも……それってが興奮するでしょ?」


「うっ……それは……雫ちゃんは確かにマコ様そっくりで、マコ様より感じてくれるし、肌触りも気持ちいい……かも」


「でしょでしょ?」


 よっしゃー!カレンさん?もう少しで落ちるよ?

 

「……はぁはぁ♡……おかしいです……なんか起っちゃいました」


「我慢できなかったら、私を抱いてもいいんだよ?カレンさん♡」


「はぁ、はぁ、いい、んでしょうか?……私は、浮気はしたくないんですよ?マコ様を怒らせたら、異世界に帰ってしまうかもしれません」


「お兄ちゃんが、カレンさんと私、結城先輩に藍沢先輩を残して異世界に帰ると思う?考えすぎだと思うよ?」


「でも、本気だったらと思うと怖いんです」


「そう、だったら、私の体はもうカレンさんじゃないとだめなんだよ?その責任はとってくれないのかな?」


「あう……その節はごめんなさいとしか……」


「もう、その時にいっぱい、いちゃいちゃしてるんだから、もう何回しても同じだよ?ね?私の方が気持ちいいんでしょ?」


 ようし、もうカレンさん落ちたよ?いけるよ?


「……はい♡」


 よし、落ちたーーーー!!!



「ピンポーン」



 玄関のチャイムの音が鳴った。


「あーーーー誰よ?こんな時に!?」


 カレンさん落ちてるのにぃ!邪魔しないでよぉ!


「こんにちわー!佳奈ちゃんが遊びに来たよ?」


「はーい、今開けますよ」


 玄関を開けると藍沢パイセンが立っていた。おーい邪魔しないでよもう。


「カレンさん!こんにちわ!お昼一緒に食べようと思って来たんだけどお邪魔だった?あと、雫ちゃんに襲われちゃうんじゃないかって嫌な予感がしたんだけど?」


 あ、い、ざ、わ、佳奈ああああ!!!


「ふーん、この様子だと、やっぱり来てよかったみたいね?」


「はい、危ない所でした。もう少しで雫ちゃんといちゃいちゃしちゃいそうになりました」


「……していいのに。藍沢先輩がこなかったら今頃はしてたのに」


 私はふくれっ面で文句を言う。


「雫ちゃんだけに、いい思いはさせないよ?」


「カレンさんは雫の物ですぅ。もうバージンもカレンさんには、あげましたぁ」


「はぁ?雫ちゃんあんた、やっぱり!?」


「あわわ、違うんです!あの時は寝ぼけてて、マコ様と雫ちゃんを間違えてしちゃったんです!」


「!!やっぱり、してたんじゃないの!」


「してたよ?なんなら、今からするところだったよ?雫がカレンさんとしようと藍沢先輩には関係ないよね?」


「あわっ……あわわ」


「関係あるし?させないし?なんなら私もしたいから!……あっ言っちゃった」


「あれれぇ?先輩もカレンさんとしたいんですかぁ?だから……私の邪魔するんですかぁ?」


「とにかく、したいよ?したいけど、我慢してんの!邪魔?するよ?させないよ?」


「ふーん、我慢しなければ気持ちいいのに。だったら、先輩も一緒にどうですか?お兄ちゃんのが欲しいんでしょ?」

「欲しいよ?欲しい。でも……我慢するよ?真はそれを望んでないから」


「望んでなくても、今のお兄ちゃんには、お兄ちゃんが付いてないんだよ?ほら、ここにお兄ちゃんのがあるよ?欲しいんだよね?お兄ちゃんのが」


 こうなったら、もう藍沢先輩も落としてあげるよ?


「お昼!もうお昼だから準備するね?」


 あーもう少しだったのに。先輩にもカレンさんはお兄ちゃんだと、認識させないとだめだよね?


「カレンさん♡藍沢先輩はお昼の準備で忙しいみたいだし?今のうちにしましょ♡」


「……雫ちゃん」


「我慢しなくて……いいんだよ?んんぅ♡……んちゅ♡ちゅ、……はぁ♡……はぁ♡はうっんん!!」


 

 藍沢先輩がお昼を準備している僅かの時間だったけど、カレンさんは私を抱きしめてくれた。



「さぁ、お昼出来たよーって!やっぱりしてんじゃないわよ!入ってるよね?それ完全にアウトだから!」


「……あぁん♡……また邪魔されちゃったぁ♡」


「はう……気持ち良かったです♡」


「カレンさん!?」


 結局その日は藍沢先輩の邪魔が入って、それ以上は出来なかった。


 もう、先輩も我慢しなければいいのに。





あとがき


雫ちゃん頑張れ、佳奈ちゃん邪魔しないで!我慢しないで!と思われましたら、

執筆を続ける励みになりますので☆☆☆、♡にて応援の方、よろしくお願いします。

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