俺、ラノベ作家になる!いや、ならしてください!

しゅうやま

第1話

 七月の猛暑の昼。この、部屋にはセミの鳴き声や周りの住民の話し声などは全く聞こえず、ただ聞こえてるのは、キーボードを使って文字を入力している音。つまりは、タイピングの音だ。そして、目をはち切れそうなぐらいに開いて、目の前の画面に集中して、指を動かしている、突然、指が止まり、目の前の画面に映っているのは最後に「終」の一文字。


 「おっしゃー!ついに、ついに出来たぞー!この世界に新たな風を吹き起こす架け橋になる作品が」 


 そんな言葉を言い、周りを見渡してみると、コンビニで買って食べたまま捨てずに置いてる弁当の空が置いてたり、エナジードリンクの空が散らかっている。思えば長かったなー。そんなことを思いながらも、次の作業をする。保存のボタンを押して、あるサイトに移動して、 


 「ここを押せばいいんだよな・・・」 


 カチッと、クリックしてあとは必要な情報を入力したら終わりだ。

 これで、俺もついになれる・・・はず。

 なれるよね。大丈夫よな。と、一人でうじゃうじゃして、軽く一時間は過ぎ、 


 「よし!こんなことをずっと続けてても意味はない。最近、部屋に引きこもってばっかだったから、久しぶりに外へ散歩でも行くか」 


 玄関へ向かい、靴を履き、ドアを開ける。そんな当たり前な作業さえもしていなかった。自分は情けないやつだなと思いながら、ドアノブに手をかけ一気に開く。その瞬間、突然俺は襲われた。


   この灼熱の太陽の日差しに!!! 


 こんな冗談はおいといて、確かに襲われてるかのような感じはする。周りの視線が俺に全方位から向けられている。

普通はそうなるよなー。一晩中、部屋の電気はつけたままで、カーテンも閉めたまま。おまけに、ここ三ヶ月ぐらいは家からも出ていない。そんな男が突然姿を表したら、それはそれはびっくりもするであろう。

 でも、そんなことは気にはしない。俺は、俺のやってきなことは恥ずかしいことでもなんでもないし、むしろ誇ってもいいことである。と思う。


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俺、ラノベ作家になる!いや、ならしてください! しゅうやま @shuta1107

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