3分で考えて作ったシリーズ。

指名手配犯によく似た男

こんこん。

すんませーん。五百円玉拾ったんですけど。

いやあいいことをしてるなぁ。俺はなんていいひとなんだろう。五百円玉を交番に届けるだなんて。あぁ。財布から五百円玉が、出費が痛いなあ。今週はもやし生活かもしれない。でもこれはね投資なんだよ。当たり前だけど持ち主は見つからないんだから。そしたらこれは税金として使われる。この五百円でいい政策が生まれるかもしれない。そしたらそれは僕の功績だ。ああなんていいことをしてるんだろう。五百円玉が財布の中に存在する度にこうして届けてるんだ。もう大体47回目くらいかな。今回で48回目。

fhe48だよ。ヤスシさん。これもうアイドルっすよ。。

ああ。F→five H→hundred E→en

あれ？よく考えたらFHYが正しいのか。どうでもいいわ。ああ。この書類書くのも疲れたなぁ。そういえば今回は常連の交番ではなく違うとこに来たんだ。駅前のとこ。

「あっ！お前…指名手配犯の雄花村澤優…」

「まて」

いやいやいやいやいやいやいやいや！なに？指名手配犯？僕は財布から五百円玉を取り出して交番に届ける善良な男性ですよ？！

「警察署に連れてけ！パトカーに乗せろ！手錠もかけて！」

おいおいおいおい待て待て待て。おいおいなんか手錠持って近づいてきたし。そういう時さすまたとか持つんじゃないの？ああ要らない？まあ僕 俺どう見ても善良な見た目だもんな！うんうん！

なんか取り調べ室ってあれなんだなドラマのやつとほんとに同じなんだな。いい人生経験になりそうだ。カツ丼とか食わされんのかな…

「おい雄花村澤優 憐」

「まて」

名前が理解できない

おば？おばなむら？おばなむらざわ？おばなざわとかじゃなくて？おばなむらざわ？しかもゆう？ゆうも苗字？馬鹿なの？俺そんな名前じゃないんだが？？？

でしかも名前シンプルなんだね。れん。って。とってもシンプル。いや別に普通にある名前だし特別シンプルって訳では無いんだけど苗字がインパクトありすぎてなんかシンプル。

「待ったぞ。では雄花村澤優憐」

ゆうれんが名前にしか聞こえない。

明らかにそれゆうれんさんのほうがいいって。あと俺の名前鈴木悠斗なんだよ。

「あの、、俺鈴木悠斗っていうんすけど…」

言えた。うん。言えた。俺言えた。こんなわけわかんない状況の中でしっかり主張できた。コミュ障な俺が！！！ああなんてすごいんだ

「身分証は」

ああ終わった詰んだ無理ゲーだ死んだ。

持ってないわ

あれどうしよう

「持ってませ」

「ほらな！それは大嘘なんだよバカが！！お前は雄花村澤優憐！雄花村澤優憐なんだよ！」

洗脳されそうだわ。そのなまえのインパクトにはいそうですって言っちゃいそう

ああなんか写真持ってきた

「ほら。明らかにお前じゃないか」

うん。比較的似てないんよ

控えめに言って似てないし控えめに言わないなら大差あるんだよ。目腐ってる？大丈夫かな。これ読んでる人ならわかんないだろうけどなんだろうねパー子さんと渡部建みたいな違い。

そのくらいの差あるしなんならどう見てもこの写真女なんだけど。

「すんません…これ女性じゃないですか？」

「え？お前女じゃ」

キレたわ。

俺はズボンを下ろした

「じゃあ見せてやるよ男の勲章をよおおおおおおおおおおお」

「ちょまっ…」

恥を捨てろ俺。証明が必要なんだ。

「さあ目に焼き付けろよおおおおおおお」

パンツを下ろした。

きゃああああああ公然わいせつうううううきゃあああああああ

そんな叫び声がした。そんなの知らない。

俺は無罪を証明する必要がある

「この陰○が目に入らぬかああああああああ」

取り調べ室のドアを蹴って走る。

女性達が逃げていく。なんでだ。

「俺は男だああああ！なぜならこの下半身にこれがついている！QED 証明完了おおおおおおお！！」

俺は逮捕された。