私はイジメが嫌いだ(妹)
最初は、仲の良い友達に無視をされた。
聞こえなかったのかな?
たまたま、気づかなかった。
気の所為だよ
そう思ったけど、絶対に聞こえたはずの場面でも無視されて、周りのクスクスと人を馬鹿にした笑い声に、これはもしかして、イジメかな?と気づいた。
他のクラスの人にも挨拶をしても無視をされるようになった。
自分は、何かをやらかしたのかなと思ったが、眠れない程に考え尽くしても思い当たることがなかった。いつか、皆が私をイジメることに対して飽きるのだろうと思って放置した。
次は、困ったことに物を盗られ始めた。授業に必要なものが盗られて、どうしようかと焦った。なんで、自分がこんな惨めな事をしなきゃいけないのだろうと思いながら、ゴミ箱に捨てられてるかもしれないと思って漁ったけど無かった。
仕方なく、自分のお小遣いから補充した。
仕事で忙しい両親に心配をかけたくなくて、いじめられてる事を話さなかった。
凄く優しい仲の良い姉にも心配かけたくなくて相談しなかった。
嫌なことに、買い直しても何回も盗られてしまう。
どうにか、現状を打開しようと担任の先生に相談をしてみた。
「気の所為だと思うよ。ほら、貴方って抜けてる部分があるから、どっかに無くしただけだよ。無視とかも考えすぎ」
違います!!確実に取られてますし、無視もされてますと、必死に訴えても、事なかれ主義の担任の先生は取り合ってくれなかった。
これだけは盗られないようにと気をつけてた両親からプレゼントしてもらった姉とのお揃いのお守りも盗られてしまった...。
悔しくて...辛くて...。
先生の前で、クラスのみんなに、大事なものだからお願いだから返してと訴えた。「知らない」「被害妄想」と嫌な笑い方しながら言っていた。担任の先生に信じて貰えず、怒られてしまった。
嘘ではないのに...。なんで、嘘をついてるみんなを信じて、本当の事を言ってる私は怒られなければならないの?
次は下駄箱や机に「淫乱」「男好き」「死ね」等の書かれた手紙が入っていた。自分は処女だ。誰かに恋をした事もなかったから、根も葉もない事実無根であった。
男に「ぶりっ子女」
男女で態度の差がある行為をした覚えはなかった。
死ねって文字は、最初はなんとも思わなかったけど、回数を重ねるうちに気分がドンドンと沈んでいった。
こんなにも私の存在を否定されるのか...。
次に、服に隠れる所を重点的に蹴られたり殴られるようになった。逃げようと思ったり、反撃もしようとしたけれど、多勢に無勢で失敗に終わった。それをした方が「反抗して生意気」と言って、いつもより酷くされた。みんなは楽しそうに私をサンドバッグにした。
そんな日々が、すごく辛かった。
ある日、家に家族が居ない日で凄く寂しいと孤独な感情で溢れた。学校が辛い場所でも頑張って学校に行けたのは、大好きな家族に心配かけたくなかった。そして、家ではとても安心する場所だった。
夜、家族の声が聞こえない家が1人なんだと実感して寂しくて、そして、今日もいつものようにサンドバッグにされて辛かった。
ふと、死を頭に過ぎった。
私は、あんなにも死を願われてる存在なんだ。
死ねば、こんなにも辛い日々を過ごさなくていいんだ。
楽になれるのだ......。
そして、姉が私の名前を大きな声で叫んで、いつの間にか包丁を持ってた私から力強く奪って、廊下に投げで、私を強く抱きしめた。
普段だったら、死のうと思いつかなかった。包丁も私はいつ手にしたのかは、記憶にない。そんな、自分が怖くなった。無意識に死を選ぼうとしたのだ。
姉に事情を話して謝った。
黙ってたこと死のうとした事。
私が死んで家族が悲しむのは考えても分かるのに、それぐらいに仲が良くて愛情も注いでもらってる。
姉が両親に電話した。私が自殺未遂した事、その理由がいじめだった事。電話を代わって貰って、両親に馬鹿な事をしたと謝った。両親は電話の向こうで泣きながら、今すぐ帰ると言っていた。そんな、両親を大丈夫だと説得した。
久しぶりに姉と2人で同じベッドに寝る。姉は、私の手を握ったり、抱きしめられた。その温もりに安心して、久しぶりに眠れた。
次の日、両親と姉で話し合った。家族みんなが直ぐに私を転校しようと言った。
私は理由も分からずに、イジメられるようになった。
イジメの行為は、とても許せる許せる事ではなかった。それでも、私が無意識に不愉快な言動をして、いじめられる原因になったかもしれない。
理由が分からない状態だととても気持ち悪いと思った。
話し合いをして、お互いの妥協点を見つけて、今後の方針が決まった。
翌日、私は何故いじめられてるかをクラスのみんなに聞いた。理由は、心底くだらない物だった。
私はその先輩とは委員が一緒ってだけの関わりで知ってるけど、好きでもなんでもないし、普通から顔が少し整ってる程度でナルシストっぽい言動が苦手である。自分に告白してくる子に、付き合ってるわけでもない人間の名前を勝手に使って断るのは、理解不能だった。
他の人が、私のいじめに加担する理由は、暇つぶしなどの理由だった。
そんな、くだらない理由で私は辛い目にあったのかと思う ...ふざけんなと心の中で叫んで、復讐する事を決意した。
そこからは、レコーダーを肌身離さずで証拠をとった。
何回も殴られたり蹴られたりするから慣れてきたが、それでも痛覚が無くなった訳でもないから痛くて仕方なかった。それでも、証拠集めだと思うと楽しくなってきた。私は決して、Mではない。
クラスだけに留まらず、学校全体に冷たい眼差しで見られながら、ヒソヒソされるようになった。
噂で援助交際してると事実無根な噂が流れるようになった。
そして、先輩が失望したと言って、私を虐める主犯者と付き合う宣言を廊下でされた。内心、お前に興味無いし、お前らのドヤ顔キモイと思っていた。
私は、担任に事実無根な噂が流れたり、イジメられてると言った。証拠に自分の怪我してる腕を見せたが、それでも、目を逸らして全然取り合ってくなかった。
ならばと、他の先生や教頭、校長にも相談したが同じことを言った。
イジメられるあなたが可笑しい。
イジメの主犯者は、この地元で有名な会社の令嬢だから、信頼してもらえなかった。
権力を持った人の娘だからと事実をキチンと確認せずに贔屓するのは、教育者として最低だと思う。
勿論、先生達の対応もレコーダーに記録していた。
そして、2週間はキチンと登校して証拠を集めた。
2週間の間に、家族がそれぞれで分担して復讐の準備をしていた。
内容をしっかりと聞いてなかったけど何となく想像がつく。
そして、くだらない、イジメを終わらせて復讐する時が来た。
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