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 なんと、その彼女の透けた身が、みるみるそのミルクと同じ色に染まっていくではありませんか。


 なるほど。透明の身体ゆえに、なにか液体が入ると、その色になる…って、ホントでしょうか。

 

 さらに、それは飲めば飲むほど白くなり、しまいにユアさんは『透明娘』から『乳白色娘』に変身を遂げてしまいました。 


 が、いかに驚いたとはいえ、あまり騒ぎ立てては失礼と思ったようです。そこでクスノキファミリーは、キッチンカウンターの前に集合。なにやら密談を始めました。


「ミルクで身体が白くなったということは、これがオレンジジュースなら、やはりオレンジ色に染まるんだろうか〜」


 なんて、テイトが言い出せば、


「でしょうね〜。私は、お紅茶をお出ししてみたいですわ〜」


 コトが返します。


 またシトも、


「緑茶も綺麗な色が出そうです〜」


 などと、ぬかしてます。


「なら、カレーはどうだろうか〜」


「いえ、パパ船長〜。※カレーは飲み物じゃないです〜」


 ※諸説あり。


「あの…人の身体で何やら実験しようとするのは、どうかおやめ頂きたい。しかも密談ならば、もう少し小さな声でお願いします」


 あちゃ、聞こえていたようですね。ユアさんが、向こうのテーブルから訴えてきます。


 結局、さらに某乳酸菌飲料をお出しすることで、そのユアさんの身は肌色に近く。それに伴い彼女が、とても整った顔立ちの美人であることが判明すると共に、急にクスノキファミリーは、ちょっと恥ずかしくなってきちゃいました。


 そもそもすっぽんぽん。そのユアさんの身が肌色に染まった為、そういえば彼女が裸体であることが、よりハッキリと分かるようになったからです


 よって、さしあたりクスノキファミリーは、自分たちと同じスペーシーな服をユアさんに着せて仕切り直し。あらためて彼女に尋ねることにしました。


「もしよろしければ、ユアさん〜。この度の経緯などお聞きしたいのですが〜」


 テイトが、再び彼女の向かいに着席。コトとシトも近くのテーブルへ。


「はい、そうでしたね。では、ご説明いたします」


 テイトの求めに応じ、まもなくユアさんが語り始めました。


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