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 後日…


 失くなったという史都の頭が、例の畑の所有者によって発見されました。


 それはそれは、その畑の一角に設けられた、古き良き肥溜めの中(…)に落ちていたそうな。


 どうりで、いくら探しても見つからなかった訳です。


 ちなみに、その畑の所有者さんは、史都や楠一家とは知り合いでも何でもありません。


 よって、落ちた頭を届けることもなきまま、それを綺麗に洗浄した後、人形供養で有名な近くのお寺に預けました。


 以来、他の多くの人形たちと共に史都の頭部は、同寺の一室に、ひっそりと飾られているとのことです。


 ちょっと、怖っ。


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