7
いよいよ初デートの日を迎えました。
待ち合わせの時間の15分前、午前10時15分現在。最寄りの
チェックのシャツにジーンズ姿。やや緊張した面持ちに見えるのは、やはり初デートということに加え、きょうこそは史都から告白の返事を、と考えているからでしょう。
「有田くん〜…」
お、ちょいと視線を他所に置く間に、どうやら史都が来たようです。休日とあって、特に人の行き来も多い中、はたと有田くんが彼女の方に目を向けました。
が、
「えっ?!」
いまや目の前に立つ彼女に、
「あ、あの…あなたは?」
なぜか驚いた様子で有田くんが尋ねました。
「ワタシです〜、有田くん〜。史都です〜」
言われてみれば、その声といい口調といい、はたまた片手のラジカセといい、確かに彼女は史都なのかも知れませんが…
かといって、それを有田くんが容易に信じられないのは、ごく当然のことかと思われます。
なにせ、いま彼の目に映るは、これまでの史都とは似ても似つかぬ、やたらセクシーなフェイスのブロンド美女なのですからね。
おまけに、そのプロポーションといったら…お召しのワンピを裂かんばかりのグラマラスさときています。
「ほ、本当に史都ちゃん…? だとしても、どうしてまた急に、そんな姿に…」
先の
「実は〜…という訳なのです〜」
早くも説明終了。
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