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 いよいよ初デートの日を迎えました。


 待ち合わせの時間の15分前、午前10時15分現在。最寄りの中落なかおち駅の改札近くに、有田くんの姿があります。


 チェックのシャツにジーンズ姿。やや緊張した面持ちに見えるのは、やはり初デートということに加え、きょうこそは史都から告白の返事を、と考えているからでしょう。


「有田くん〜…」


 お、ちょいと視線を他所に置く間に、どうやら史都が来たようです。休日とあって、特に人の行き来も多い中、はたと有田くんが彼女の方に目を向けました。


 が、   


「えっ?!」


 いまや目の前に立つ彼女に、


「あ、あの…あなたは?」


 なぜか驚いた様子で有田くんが尋ねました。


「ワタシです〜、有田くん〜。史都です〜」


 言われてみれば、その声といい口調といい、はたまた片手のラジカセといい、確かに彼女は史都なのかも知れませんが…


 かといって、それを有田くんが容易に信じられないのは、ごく当然のことかと思われます。


 なにせ、いま彼の目に映るは、これまでの史都とは似ても似つかぬ、やたらセクシーなフェイスのブロンド美女なのですからね。


 おまけに、そのプロポーションといったら…お召しのワンピを裂かんばかりのグラマラスさときています。


「ほ、本当に史都ちゃん…? だとしても、どうしてまた急に、そんな姿に…」


 先の暫定ニューヘッド・・・・・・・・にも、ようやく慣れたばかり。有田くんが、疑問に思うのも無理はありません。


「実は〜…という訳なのです〜」


 早くも説明終了。


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