第13話 なつきか咲菜ちゃんか一宮さん
「ひかる、うららちゃん、2人で何してるの?」
「しっかり説明してもらいます。」
バ、バレた…。
ー説明終了ー
「…ということでして、2人にバレたらまずいと思い、このようなことをしてしまいました…。ごめん!ほんとに悪かった…。咲菜ちゃんにも、なつきにもたくさん迷惑かけちまって…!なつきには1番困らせてるし我慢をさせてる。とても悪いと思…」
「いいよ、別に。もう説明してもらったし。」
俺がなつきへの気持ちを言う前になつきが遮ってしまった。
「えぇ、もういいですわ。私だって最近まではうららさんの立場でしたし分からなくは無いです。ですが打ち明けてくれたらなお良かったのにと思います。」
続いて咲菜ちゃんもそう言い、2人に振られる覚悟を決めた…。これは自分がしてしまったことだ、誰も悪くは無い。責任は自分で取ると思っていたのだが、
「私から提案なんだけど、この機会に、ひかるが私ら3人から1人にしぼってよ。この中で1人、選んで?」
なつきの言葉にしばらく固まってしまった…。
「そうね、その方がいいわね。そうしましょう。この場合必ず1人にしぼって頂かないと私達も仲良しこよしできません。」
咲菜ちゃんもなつきの提案に賛成した。
「でも待ってよ!私はどーするのよ!私付き合ったばかりで2人の方がずっと一緒にいるじゃない!不公平よ!」
一宮さんがなつきと咲菜ちゃんに不満をぶつけるが、
「じゃあうららちゃんは、初めて会ったばっかりだし付き合ったばかりだし私たちの方がひかると一緒にいるから自分には可能性が低いと?ひかると一宮さんのお互いの思いもその程度って自分で決めつけてるのよ?ほんとにそんな程度なの?」
なつきは一宮さんに真剣に話した。
「そんなことないし!別に勝つ自信しかないけど!?いいんじゃないの!?やればいいじゃん!?」
一宮さんはなつきに言われて怒りながらなつきの提案に賛成してしまった。
「てことでいい?ひかる」
なつきは俺に賛成を求めた。
「3人が良いなら…でも少し考える時間が欲しいし、今週三連休があるからその時に1人ずつデートしたいんだ。それでもいいか?」
3人は俺からのお願いにOKしてくれた。
ー金曜日ー
「じゃあ行こっか!ひかる!」
「おう!まずはどこ行くかー?」
今日は、一日なつきとデートだ。1番に好きになった人だから、2人きりになると少し緊張はする。
「じゃあー、お昼食べない?お腹すいちゃったよー」
困り顔かつ笑いながら俺を見るなつき。
俺はなつきとの思い出を遡りながらデートを楽しんだ。
ー土曜日ー
「さぁ、ひかるさん、行きましょう」
そう上品に話すのは咲菜ちゃん。
咲菜ちゃんとの思い出はあまり無いが、なつきに反抗するほど俺を思ってくれていたと思うととても嬉しかった。
「お昼行こうか!咲菜ちゃん、お腹すいてるか?」
「そうですね!少しお腹もすいてきたので、ここはガッツリステーキとかどうでしょう?」
少し恥ずかしそうに提案をした咲菜ちゃんはとても可愛かった。咲菜ちゃんは見た目とは異なりガッツリ食べるほうなので、俺の好きな食べ物と全く一緒なのだ。そういう共通点が見つけられて嬉しかったし、楽しかった。
ー日曜日ー
「三石!遅い!もう30分は待ったんだからね!」
「いやいや、まだ待ち合わせの1時間前だよ!一宮さんが早すぎるんだって!」
毎日のようにこんな言い合いをしながら色んな話をしたり色んなものを食べたり楽しんだ。一宮さんはたまに強引なところがあったり理不尽に怒ったりするけど、そういう明るいところが好きなんだな。たまに自分が悪いと思ったら素直に謝るところもすごく良い人だって分かる。
俺は3人とのデートを終え、日曜の夜、しっかり考えた。
ー学校ー
「じゃあひかる、私がここ1組の教室、咲菜ちゃんが2組の教室、うららちゃんが3組の教室にいるから4時半丁度になったらどこかのドアを開けてね。まだ4時20分だし、10分の間でしっかり考えてどこかの教室に入ってきて。」
なつきはそう言い、俺と咲菜ちゃんと一宮さんを1組から出させて、俺以外の2人はそれぞれの教室に入っていった。
❁
❁
❁
❁
❁
❁
俺は10分間しっかり考えた。
俺の出した答えは…
ガラッ
「…っ!ひかる…」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます