第12話 三股始めました。
ー学校ー
「ひかるー、おはよー!」
「ひかるさん、おはようございます!」
いつも通り2人と挨拶をした。
俺は三股に慣れず、さらに2人に黙っていることもあって嘘が下手だった。それで焦ってしまい、
「おう、おはよう!今日も天気いぃ〜⤴︎」
とか言ってしまった…。
「今日は雨よ、そんなずぶ濡れになってもわかんないの?あんたやっぱりバカね…!くくくっ」
そう言って一宮さんが来た。
「おぉう、おはよう一宮しゃん!(?)」
なつきと咲菜ちゃんは俺らのことを知らずに気分よく挨拶してくれた。罪悪感が無くなったと言えば嘘になるが、俺の気持ちに正直になってることもあって、ほとんどモヤモヤすることは無かった。
「ひ・か・る!」
そう言って一宮さんは、俺にバックハグしてきた。俺はもちろんだが、なつきと咲菜ちゃんも突然のことにびっくりしていた。
「ち、ちょっとちょっと!うららちゃん?私の彼氏よ?付き合ってるのよ?そんなボディータッチしなくて良くない?てかボディータッチ超えてない?」
なつきは、少しすねた顔で一宮さんに言った。続いて咲菜ちゃんは、
「そうです、私たちというものがありながらひかるさんに手出しするのは許せません。私の彼氏ですから。絶対に余計なことしないで下さい。…さ、離れて下さい。」
そう言って俺の上に乗っかった一宮さんをがっしり掴んで降ろした。
「さ、咲菜ちゃんありがとう。一宮さんもあまり乗っかるなよ?結構腰にきちまった…。」
「あんたあんま調子乗んなよ?私が重いっての?そんなこと言うの1000年早いわ!」
そう言って一宮さんは俺の頭を軽く叩きどこかへ行った。俺は2人にバレずに済んでホッとしていた。
「ひかるー?うららちゃんとはほんとに何もないのよね?」
なつきが俺を睨みながら言った。
「いやぁ、何も無い無い!何も無いよ〜!」
俺は焦りながら、手を顔の前で横に振った。
「ふ〜ん、なら良いけど」
なつきや咲菜ちゃんにバレるのは時間の無駄か…。俺はそんなことやこれからのことについて考えながら1日を過ごした。
ー帰りー
「ひかるー、帰るよーん」
「さ、ひかるさん、帰りましょ!」
「おう!あ、ちょっとその前にまた提出物出さないといけないんだった。先帰ってて!ごめんね…。」
俺はそう言い、屋上へ向かった。
屋上には一宮さんがいるので、少しの時間でも3人の彼女を平等に愛したかったため、放課後は一宮さんと2人で過ごしている。
「それで三石、なつきちゃんに叩かれてやんのー!あっはは!面白ーい!」
「そんなことあったけどよ!あんま笑うなって!」
こうやっていつも通り2人で話して笑っていた。すると、
ガチャと、屋上のドアが開く音が聞こえた…。
俺たち2人が話している所はドアを開ければすぐに見つけられる所だった…。
「ひかる、うららちゃん、2人で何してるの?」
「しっかり説明してもらいます。」
その開ける音はなつきと咲菜ちゃんだった…。
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