第9話3人目…

「んぇ?」

「は?」

「あら…」

俺たちは急な出来事に固まってしまった。

「あたしは同じクラスの一宮うらら(いちみやうらら)。三石に彼女がいてもいなくてもアタックするから!覚えておいてよね!」

一瞬で嵐が去ったような気分だった。なつきと咲菜ちゃんは、俺と一宮さんのキスが相当ショックだったようで、顔が青ざめていた。

「ち、ちょいちょい!ひかる!!」

なつきは怒っているようだった。

「えぇ!俺!?これは俺が悪いの!?」

「いえ、ですが、ひかるさんにも隙がありすぎます!もっとしっかりして下さい!!」

咲菜ちゃんも怒っている。

2人とも怒りながら帰ってしまい、俺も1人家に帰った。

俺も予想してなかったとはいえ、なつきと咲菜ちゃんには裏切るような行為をしてしまったことに後悔し、LINEを送った。

『2人とも、ごめん。俺も急だったもんで一宮さんにそんなことされるなんて思ってなかったんだ、でも俺の隙がありすぎるところが悪いのかもしれないし、ごめんな』

『いいよ、私こそひかるが自らした訳でもないしうららちゃんが勝手にしてきただけなのに怒っちゃってごめん。これから気をつけるね!』

『私もひかるさんが自分から言った訳でもないのにごめんなさい。深く反省はしてますが、ひかるさんも隙を無くすよう心がけてください。あのような女の子はまだ沢山いますから!』

『もう私たちに心配させないでよ!笑』

そう言ってなつきと咲菜ちゃんは優しく言ってくれた。

『おう!わかった!気をつける!』

俺はもう、一宮さんには隙を見せまいと心に誓った。



ー学校ー

「なつき、咲菜ちゃん、おはよう…。」

「ひかるぅ!おはよう!小さくなってっぞ!」

「ひかるさん、おはようございます!もう元気になってくださいよ、私たちは大丈夫ですから。」

「あぁ、やっぱ落ち込んでるって分かるか…。でも今の2人の言葉で元気でた!ありがとうな!」

なつきと咲菜ちゃんはにっこり笑ってくれた。

ところが…

「三石〜!」

「げっ、また一宮さんじゃん…。」

「もう隙は見せませんわ」

「俺だって!もう隙のない男になってやる…!」

「三石〜!チュッ」

また一宮さんにキスをされてしまった…。

「……一宮ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

なつきがついに爆発した…。

「おめぇ、またひかるさんとキスしたな?あんま調子乗んな。おめぇなんてこっちは見向きもしてねぇんだよ、てか相手にもなんねぇ、外見と性格見てたら爆笑しかねぇわ。爆笑される人生送りたくなかったら引っ込んでろブス。」

そして、咲菜ちゃんはブチ切れた挙句、ブツブツと何か言い始めてしまった…。

「一宮さんやめろよ!一宮さんは俺のこと好きかもしれないけど俺はなつきと咲菜ちゃんが好きであって一宮さんなんか好きじゃない!…あっ!…」

「おぉぉぉぉい?ひくぁるーーーーーーーーー!?何言ってんだてめぇぇぇぇぇ!?」

なつきがとうとう大爆発してしまった…。

それもそのはず、一宮さんに二股がバレてしまったのだ…。




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