第12話ドキドキが止まらない(エロ描写あり)。
なんでだろう。
あの人を見てると変な気分になる。
男はみんなお金を払う客と思っていた。
あの人がもし私を求めて来たらと考えると顔が赤くなる。
私って、自分で言うのはなんだけどそれなりの見た目だと思う。
ブロンドの肩まで降りて来た髪を片方に結び、顔には少しのそばかすが残っているけど、それが良いと褒めてくれた男もいる。
ジャスミンはそう思いながら、自分の服の状態を確認した。
クリーム色のブラウスに赤のベストで胸のボリュームが強調されたチュニックドレスは腰に掛けてはぎゅっと絞られていて、男心をくすぐる魅力的なラインを描いていた。
私、あの人だったらいつでも…
店主「ジャスミン。」
ジャスミン「あっ、はい。店主」
店主「今日は予約が入ったから客は取らない様にしろ。」
ジャスミン「…わかりました。」
店主には逆らえない。悪い人ではないし、給料とは別に売上を独り占めされるわけでもない。部屋の使用料と少しの手数料を支払うだけだ。
奥さんがいるからあんまり手出しはされないが、それでも何回かは呼ばれた。
男の悦ぶところとか敏感なところ、指の使い方などを教えてもらった。
ある時は予約のお客の趣味らしく、お尻に入れ物をされたまま一日中過ごした事もある。
それは銀で出来た物で先っちょが大きく丸く、後が細くなり最後に指をかけるリングのような形をしたものだった。
急に使うと危ないらしいので慣らしの意味もあったみたい。
おかげで客の男も満足した様子だった。
今でも偶に店主は私にそれを使う。
せっかく使い物になったのに元に戻したら勿体ないとの事。
実は今朝からそれを入れたままだった。
今日の相手は誰だろう。
先に部屋に入り、客が入ってくるのを待つ。
ホールから男達の騒ぐ声が聞こえる。
その中に今日の相手がいるのかしら。
出来れば風呂に入って来た人がいいな…
少し考える間に扉が開いた。誰か入ってくる。
「!!」
お互いに少しびっくりした。
旅人「君、確かにジャスミンと言ってたな。」
ジャスミン「アキラ、あなたが私を買ったの?」
アキラ「それがね。村長がどうしても礼をしたいと言って、この部屋に案内されたんだ。」
二人の間に空気が静まっていく…
私は恥ずかしい気持ちを抑えて声を出した。
ジャスミン「私じゃ…駄目かしら?」
彼は何度か瞬きをしたあと、その瞳を私に向けて答えた。
アキラ「君こそ私では駄目なのか?」
ジャスミン「…そうじゃないわ。」
そこで唇が重なる二人。
誰が先に始めたか分からないまま互いの口の中に舌を交わしていく。
「ウムっ…ウっ…ハァ…」
女性の唇から甘い唾液がゆっくり垂れて、細い首に線を引く様に。
この人、上手い。
乱暴な鉱山の労働者とは全然違う。
愛撫の仕方が…
「…ウっ!…ハァ」
やばい、どうしよう。
「そこ…駄目っ。あっ...」
ゆっくりスカートが捲り上がり、ジャスミンの大事な場所が露わになっていく。
…!いやっ!そういや今朝から。
股の間が露わになり、銀色の入れ物が姿を現した。
ジャスミン「…嫌いになった?」
アキラ「……」
アキラの手が私の体を優しく、優しく抱きしめてくる。
ジャスミン「アキラ大好き。」
「…!…いやっ..あっ..あっ!」
二人の夜は深まっていくばかり。
翌日、アキラは鉱山の方に向かって行った。私と言ったら、何度も絶頂に至ってしまい、体のあちこちが痛い。
凄かった…
昼頃になってアキラは戻って来た。
「リッチー」とやらを倒したらしい。
村長は領主に報告する為に急いで領主屋敷へと出発した。
私はと言うと、その後から朝から晩までアキラの相手をした。もう下着を着るのがバカらしいくらいね。
色んなテクニックを教えてもらっては直ぐにやってみる。アキラも喜んでいた。今は身体の至る所までアキラの匂いで充満してる。
幸せの気持ちでいっぱいだった。
それから数日後。
アキラは大陸中央に向かって旅を再開すると言い、この村を離れた。
私におまじないと言って黄色い宝石のネックレスを渡した後にね。
バカだよね、私ったら。
あの人が直ぐに旅立つ事は分かりきった事なのに…
なんで涙が止まらないのかしら。
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