第5話マザーシップの存在。

移動中に色々と確認して行く。


この惑星は私がプレイしていたオープンワールドゲームの舞台で間違いない様だ。



それと先程惑星の外気圏に位置する高度でマザーシップの存在を確認した。

母艦と言ってもそもそも人間は私だけだったのでまあ、慌てる事はない。


リコからは何故か小型飛行艇による大気圏内侵入が出来ないらしく、現在ではデータ送信のみのでの支援しか受けれない状況との事。



そのデータ送信による大陸地図を確認した結果確信を持つ事となった。


これにより常に全大陸マップをいつでも見れるのは勿論、リコとマザーシップのリンクで数百メートル先から数十キロ先まで生命体の動きが把握出来る様に。




「インベントリ」


持ち物を当然の様に確認する。

使わない時はサイラスもここに収納される。俗に言う亜空間スペースって訳だ。




今使える武器は…


基本武器であるポールアーム一(棒)、両手武器のバトルアックス、片手斧が2つ、ロングソード、弓、実弾使用のサブマシンガンが1丁。


他は???だらけの条目がびっしりだ。


あ、これレベル上げると解放されるパターンかな?



山の中腹から街が見えてきたので、ロングソードを背中に装着して比較的整備された山道を使って降りて行く。


勿論サイラスは装着したままだ。



冒険者であれ、傭兵であれ、舐められては商売あがったりである。

幸い今はいろんな国からこの大陸に向かっての人の動きが激しい。



ちょっと珍しい甲冑などとしか思われない筈だ。


ここは魔法もドラゴンも存在する世界。


そのドラゴンを素材とした鎧も少なからず存在するし、クリスタルの様な素材を使って全身キラキラするド派手なものまである。


あんなのに比べりゃ大した事など無い。



今この大陸は内戦に向かって緊張が高まってる。大陸全体に支配力を高めたい帝国とそれを良しとしない独立勢力。



実は帝国の力を弱める為にある国がバッグからその独立勢力を支援してたりする。



こういうパターンと言うのは私が居た現代社会でもその歴史上にも有ったもので、支配体制が確立される前までにはこういう事が起こりうる。



まあ、どちらにしても言い分はあるだろう。こう言う事を起こすには大義名分は大事だからな。


しかし今は何処かに属する考えは無い。



先ずは身分証明書を作る為に動こうじゃないか。それとお金だ(ゴールド)。


こちらに来る際に山の中で遭遇?して討伐したトロール一匹を背負ってる。血は別の容器に移して保管した。素材が痛む前に金に変えようじゃないか。



リコ「細胞の再生率が非常に高いです。通常ではあり得ない事です。これがマスターが言っていたこの惑星に存在するマナ(神秘的な力の源)と関連する事なのでしょうか?」


私「恐らくそうだろう。この世界はどの様な存在でもそのマナの影響を受けると考えられる。」


リコ「分析及びにセンサーの再構築を急ぎます。マザーシップからのデータ更新までおよそ1時間。」



私「頼んだよ。」


先を急ぐ私であったが、途中にある石で出来た神像が立ってる神棚の様な場所を通っていた時の事だ。



多分この道を通る人達か身の安全を願ったり、巡礼者達の祈りの場所なんだろうと。

その神像の側に少女がいた。街と近いとはいえ、こんな山の中に少女一人だけだなんてね。


なんか神像の女神と服装似てるし、やっべー目が合った。




笑顔でこちらに手振ってるし、人違いだよな?なんだか関わっちゃいかん様な気がしたので先を急ぐとしよう。


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