第7話 低気圧なんたらかんたらのせいで大雨前編

今日は低気圧やらなんやらの影響で雷を伴った激しい雨が降っている。


スラさんは俺の膝の上でぷるぷる震え、キツネのユリカは俺の近くで丸くなっていた。


突撃マンドラゴラ君3号と特攻マンドラゴラ君4号はいつも通り。


いや、ちがう。地味にこいつら震えてるぞ?!


え? 突撃君と特攻君、君たち勇ましい名前なのに怖いのかい?


まあ、それはいいとして。


「なんで自称錬金術師が管理人室にいるんだ? 自分の部屋に戻りなさいな」


「管理人さんが心細いかなぁ、と思いまして」


「いや全然」


「ほ、ほら! 停電した時、1人だと怖いですよね? 」


「? 停電したら寝るから大丈夫だけど? 」


俺のその一言を聞くと上山は笑顔のまま固まる。


怖いとか心細いとか言うと思ったんだろうか?


「強がってませんか? 強がりは体に毒ですよ? 」


「それは我慢な。もしかして上山、お前怖いのか? 」


「ち、違いますよ! なに言ってるんですか!? 」


「じゃあ自分の部屋に戻れ」


「……わかりました! なら戻ります! 後から怖くなって私の部屋に来ても知りませんから! 」


上山はそう言うと管理人室を後にする。


スラさんに『鬼畜だね』と言われた。


俺、鬼畜じゃないけど?!

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