第3話 ハリセン型勇者の剣

 今日は急遽町内の見回りをすることになった。


 何故か。出たんだよ。不審者が。露出魔が。


 怠いけどこればっかりは仕方がない。町内の平和は俺が守る!!


 とゆうわけで。


 俺は可愛い猫のキャラクターがプリントされたエプロンを着け、歩行者が通りますと書かれた黄色の旗を持ち、見回り中と書かれたタスキを装着して見回りスタート。


 制服を着た男女のカップルがアイスを分けて食べていたり、手を繋いで歩いて帰ったり。


 あてつけかな?


 はぁ。俺もこうゆう青春を味わいたかったなぁ。


「あ! 管理人さーん! なにしてるんですか? 可愛いエプロンを着けて」


「見回りだよ。下半身露出魔が出たからな。上山は? 」


「私はお散歩です! お供してもいいですか? 」


「いいぞ」


 そう言うと上山は俺の隣に来る。


「それでは見回りスタートです! 」


 ※※※※※※


「下半身露出魔なんていませんでしたね〜」


「そうだな。ただ歩き回っただけだな」


「ですね〜」


 そんな会話をしながら歩いていると近くで「きゃー!! 」と悲鳴が聞こた。


 俺たちは声のした方に急行。


 いたよ。下半身露出魔。うん。


 けど、上山が「汚ないもの見せないでください!! 」と何処から出したかわからないハリセンでぶん殴ったら気絶した。


「ふぅ。管理人さん! 警察は呼びましたか? 」


「おう。とっくの昔に。とゆうかそのハリセン強いな? 」


「これはですね。勇者の剣ハリセンverの試作第一号です! 一撃で気絶させることができます! 」


「今回はいい発明したな上山」


「でも、攻撃すると普通のハリセンになっちゃうのが改善点なんですよねー」


 まさかの使い捨てタイプだった!?


「ちなみに材料費は1500円です! 」


「意外と安いな」


「はい! コンセプトは『浮気した男を妻が殴って気絶させて監禁する』ですから手軽さを追求しました♪ 」


 怖いよこの自称錬金術師。

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