第2話 元許嫁VS現許嫁.....魅力対決

俺もいまや17歳の高校2年生になってしまった。

昔は.....活発なクソガキ。

13歳ごろまで世間を知らないクソガキだった。

そんなクソガキに対してという訳ではないが成り行きに.....うちは大金持ちという事もありとある大企業の令嬢で許嫁が出来たのだ。

その許嫁が.....みーちゃんだ。


だがこのみーちゃんとの許嫁関係は僅か2年で終わった。

何故かというと.....相手方が都合で破棄したのだ。

婚約を、だ。

だから俺とみーちゃんは離れ離れ.....という訳じゃないが。

みーちゃんはその都合で親元を離れ引っ越した。

そして今、再会したのだが。


「♪」


「.....みーちゃん。離れて下さい」


「嫌だって言ったら?」


「嫌だってのは通用しない。頼むから離れてくれ.....」


次の時間。

つまり4時限目だが。

俺は視聴覚室に向かっていた.....のだが。


みーちゃんが腕に絡まってくる。

苦笑しながら俺は引き剥がそうとするが。

全く言う事を聞かない。

俺は顔を引き攣らせながら見ていると。

憎悪の声がしてきた。


「アイツ.....マジなんなの?」


「殺してやろうかハゲが」


「クソッタレイチャイチャイカレ野郎が。ぶっ殺す」


そんな男子どもの声が聞こえてくる。

俺はその事に、あのな、と思いながら見ていると。

みーちゃんが俺に向いた。

それから、私。負けないから、と言う。

何を.....!?


「許嫁が今居ようとも。私は一番最初の許嫁として貴方を惚れさせる」


「.....そんな無茶苦茶な。俺はもう許嫁と結婚の段階.....まで進んでいるんだぞ!?」


「駄目。させない。そしてさせるつもりもない。私は貴方に惚れている」


「あのな.....それをはっきり言うと背後の奴らが.....」


何アイツ?今直ぐにでも穴に埋めて良いかな?

とか言っているしな。

リアル過ぎて怖いんですけど。

俺は本当に埋められてしまうのでは?、と思いながら俺は恐怖に怯える。

するとみーちゃんが、今の許嫁よりも私の方が魅力的でしょ?、と構わず聞いてく流のだが.....。


「みーちゃん.....確かに魅力はあるけど.....だから今は俺には許嫁が.....」


「うん。だから結婚している訳じゃないよね?じゃあ私が踏み込むチャンスは沢山あるよね?」


「.....」


もうどうしろってんだ。

思いながら居ると.....視聴覚室に着いた。

そして前の時間のクラスの人達が出てくる。

寺水みのり、もであるが。

ジト目で俺を見ている。


「.....何?イチャイチャ?私が居るよね。かーくん」


「いや.....うん。みーさん.....」


「.....みーさんって何.....かーちゃん?そんなに仲が良いんだー。ふーん」


「.....」


ヤバいんですが。

サバイバルですね。

どうしたものか、と思いながら居ると。


みのり?どうしたの?、と言ってくる女子が。

それはみのりの友人の影子だった。

影子美紅流(かげこみくる)である。


そばかすのある女子。

眼鏡である陰ながらの美少女。

そしてその女子が聞いた。


「その子?もしかして.....みのりの許嫁の前の許嫁さん」


「.....そう。.....盗人」


「.....誰が盗人って?」


「おい。みーさん.....盗人は無いだろ」


「.....ふーんだ。単なる盗人じゃない。私は絶対に許せない.....から」


言いながらツーンとしてそのまま去って行くみーさん。

影子も苦笑しながら手を俺に振って去って行った。

それに対して、んべ!、と舌を出すみーちゃん。

俺はその事に対して額に手を添えた。

そして、早く入るぞ、と言う。


「私とアイツと今はどっちが好き?」


「今はまだ決めれないんだが。.....勘弁してくれ」


「.....ふーん。みーさんが好きなんだー」


「違うって.....ややこしい.....」


俺は額に手を添えながら。

そのまま椅子に腰掛ける。

その後ろにみーちゃんが腰掛けた。

いやちょ。何やってんの?女子は後ろだよ?

席順が、であるが。


「私は貴方の側が良い」


「.....」


「戸畑。モテモテだな。.....後で締め殺して良いか?」


「リアル過ぎるのはノーだ。.....第一、俺のせいかこの有様は」


「そうだな。お前が全てを奪っている。学校中の美少女を」


「俺は帝王か何か?」


何?北◯の拳のサ◯ザーとでも言いたいの?

愛故に、的な?

俺は顔を引き攣らせながら前を見ていると。

背後から抱きしめてきた.....みーちゃんが、だ。

何してんだぁ!!!!!


「ほらほらー。私のおっぱい柔らかいでしょ?」


「やめ、押し付けないで!?止めて!?」


「胸大きくなったんだよ?昔よりかは」


「止めて?!ねえ!?」


男子達が傍にあった角材とか握り始める。

コイツら何考えてんの?

ってかそれってどっから出してんの?


俺は慌ててみーちゃんを止める。

みーちゃん。後で!、と言いながらだが。

しかしみーちゃんの暴走は止まらない。


「私ね。Fカップあるの。揉んでみる?」


「話聞いてる!?揉まないしな!」


「「「「「あの裏切りクソ野郎をぶっ殺せぇ!!!!!」」」」」


ウルセェ!!!!?

いや取り敢えずは授業受けようぜお前ら。

思いながら目の前のドアが開いてヨボヨボの爺さんの利根川という教員が来てもこの大騒ぎは10分間収まらなかった。


利根川は慌てていた。

どうしたら良いのやら.....。

この先が思いやられる。

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