第13話 赤い海に流される夢を見る

 そのときからわたしは奇妙な夢にうなされることになる。


 未咲「うーん、うーん……」


 四角い部屋の中に満たされた大量の水。そこにわたしがいて……。


 未咲「おぼれる……たすけて……」


 もがこうとしてもどんどん沈んでいく。そんな苦しい時間が続く。


 未咲「このままだと、本当に……」


 そこで目が覚める。汗をかいてしまったのでしかたなく着替える。


 未咲「はぁ……」


 こんな日がけっこう続いている。早く終わってほしいけど……。


 未咲「きっとあの津波のせいだよね……そうだよね……」


 もうあんな目には遭いたくない。そう強く思った。

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