第11話 ヒマつぶしのつもりがエライことに‼
奴隷として売られた訳でもなく、カナとの関係を進展させるにもどうしたら良いかわからないまま、オレは神殿復旧のバイトに勤しんだ。学校は一応校内に入って席に座ったあと、早々と早退した。出席のポイント(カネ)がどれだけ入っているのかいまだに分からなかったが、バイトと通学でセコセコ預金を増やす。今できることはこのぐらいだ――なんか、、"実世界"と同じ感じになっていく気が…
金曜日の仕事あと、町をぶらつく。
土日は安息日のようで、仕事(バイト)はないらしい。学校も。だから少しでも興味が湧くものが見つかれば、と思ったのだが、怠惰に陥ったオレはこっちに来ても変わってないらしい。色々物珍しいものがあるが(異世界だから当然だっ!)、瞳にやきつけるどころか探索する気もすぐに失せる――。
つくづくオレは芸術家ではなく、ただの抜け殻だと痛感する。
――セミだったら。
よかったのかも。
永遠の命をあたえられるセミ…
(なんじゃ、そりゃ!)
そんなかんじで、道端の石にすわって物思いにふけっていたオレの前に、興味深い光景が現れた。
仕留めた、見たこともない大きな獣を板にのせ、引っぱってゆく大男。
どこかで見たことがある。
いや、読んだことがある。webで連載している、なんとかというラノベだ。
(作者の方すみません、、)
とにかく、それを売って金にする。そう、これこそ、ザ・異世界。
オレは、武器屋にむかった。
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