桃園美波のド根性バレンタイン☆


「美波、いるなら返事くらいしなよ。来いって言われたから来たんですけど…」


自室のドアに寄り掛かる私の幼馴染。


「燈真…へへ、ごめん」


「学校で言えないことだから呼んだんでしょうが、…そんでどったの」


「あ、…うん…。て、てか!座って座って!?話はそこからするし!」



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「ふーん、そういうことね。…つか美波が作ったオランジェットうま!!チョコとオレンジってあうんだ~」


「もう!ちゃんと聞いてた!?」


「ははは、ごめんって。てかさ、それ本命チョコだったわけ?渡してたの」


「…だって、材料買うだけで具合悪くなっちゃうような人だよ?!」


「な、なんそれ…好きな人変わってね??潔癖な秘書さんだっけ」


「う、…」


「そんなん苦手ならさ、人が作った奴なんて到底食べれねえじゃんか。どうすんの、渡すの?」


燈真は私が今好きなのが女の人って分かってて相談に乗ってくれている…からこそ現実的にな話も避けて通れない。


「……やっぱり、嫌だよね…」


「じゃあさ、こうしようぜ」


「もらってくれなかったらまた俺呼んで、それ食べようせ!そんでそんで、他にもお菓子とか買ってくっから!昔みたいにかくれてパーティーでもしよ」


「………!する!絶対楽しいよ!貰ってくれてもしよ!?」


「ははは!それじゃあ励まし会にならないじゃん」


二人で笑い合う。嫌な気持ちが嘘のように吹き飛んだ。

また明日私に行ってみよう。







美波が心配で呼ばれたらきちゃう燈真くん。



リクエストアイディア提供:らむさん

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